2015年11月13日

インバウンドマーケティング実践の4ステップの考え方

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

インバウンドマーケティングの実践

前回、インバウンドマーケティングという新しいマーケティング手法が、今後少しずつ重要になっていくことについてお話しました。

海外需要ではなく販促手法のインバウンドマーケティングとは

インバウンドマーケティングとは、このように消費者が欲しい情報や商品を考え、ニーズに応える情報を発信することで、消費者に選んでもらうための手法なのです。

参考:海外需要ではなく販促手法のインバウンドマーケティングとは

では、インバウンドマーケティングは具体的にどのように実践すれば良いのでしょうか。

インバウンドマーケティングには、大きくに分けて4つのステップがあります。

・見つけてもらう
・関係性を作る
・アクションに繋げる
・関係性を維持する

それぞれのステップの特徴、そして、何を行えば良いのかを見ていきましょう。

インバウンドマーケティング実践ステップ1.見つけてもらう

ブログやSNSを活用して、専門分野の情報、関連商品やサービスの魅力を伝え、興味関心を持ってもらう段階です。

ブログ

ブログは情報発信を行うツールとして活用します。専門的な情報を発信し続けることで、その分野のプロフェッショナルとしての信頼を獲得し、ユーザーとの関係性を作るために役立ちます。

これまでアプローチできなかった層へのブランド認知が行えますが、広告とは違い、発見されるまでには半年~ほどの時間がかかります。

SNS

ユーザーが魅力的、有益だと感じた情報をSNSでシェアしてもらいます。

Facebook、Twitter、google+、instagramなど、多数のSNSがあるため、自社商品やサービスのターゲットが使っているSNSを複数選んで、運用していく必要があります。

SEO

ツールではありませんが、SEOはインバウンドマーケティングに欠かせない技術の1つです。

テクニカルな要件であるため、インハウスでできない場合はプロに依頼するのがベストでしょう。

インバウンドマーケティング実践ステップ2.関係性を作る

訪れたユーザーが、発信されている情報を有益だと感じた場合、関係性を構築するステップに移ります。

たとえば、会員登録やメルマガへの登録を行わせ、魅力的な情報を発信することで、見込み顧客の「欲しい」という気持ちを高めます。

メルマガ

もっと情報が欲しいと考える方には、メルマガに登録してもらいます。メールアドレスを入力するフォームを設置し、メルマガではどのような情報を発信するかを記載しておくと良いでしょう。

フォーム

質問や意見などの問い合わせフォームを各情報の下に設置し、すぐに問い合わせをしてもらえるようにしましょう。

個人情報の取得が目的ではなく、関係性を作ることが目的であるため、フォームはできるだけ簡単に入力できるものにし、送信しやすさを心がけましょう。

Call-to-Action(CTA)

CTAとは、資料請求やセミナー参加など、ユーザーがアクションを起こすためのボタンやリンクのことです。

目的がはっきりしているブログであれば、情報に満足して資料請求したいユーザーもいます。CTAもなるべく簡単にし、ユーザーがアクションしやすい作りにしましょう。

ランディングページ

提供する情報に、「詳細が知りたい方はこちら」というリンクを付けて、商品やサービスのランディングページに誘導しましょう。

ユーザーは自らリンクを押しているため、商品やサービスをアピールするページがあっても、離れていくことはありません。

インバウンドマーケティング実践ステップ3.アクションに繋げる

メルマガなどで収集した個人情報に対して、より商品やサービスに近い情報を発信し、ユーザーにアクションを求めましょう。

ここまでくれば、ユーザーはすでに見込み顧客になっています。

メルマガに登録したユーザー、資料請求したユーザー、セミナーに参加したユーザーなど、見込み顧客にある程度のレベルを設けて、アクションの仕掛けを変えるトライ&エラーを行っても良いでしょう。

レベル分けされた見込み顧客は、オファーの文章や求める内容が変わるため、工夫のしがいがあります。

また、キャンペーンやイベントを企画し、クーポンやトライアルなどのオファー(特典)を提供して、見込み顧客の背中を押してあげる行為を積極的に行っていきましょう。

もちろん、この間もユーザーにとって、有益な情報は発信し続けています。

インバウンドマーケティング実践ステップ4.顧客を維持する

メルマガ、資料請求、問い合わせ、セミナー参加など、何らかのアクションから、見込み顧客が顧客化しても、それで終了ではありません。

企業が提供する商品やサービスは常に改良され、新機能やアップデート版が追加されます。

インバウンドマーケティングでは、顧客化ができた段階で、顧客はその企業(正確にはブログ)をプロフェッショナルだと認識しています。

自分が知りたい分野の情報を能動的に選択する過程で、「この人なら信頼できるかも、この会社なら信頼できるかも」というプロフェッショナルのおすすめが、消費者の選択に大きく作用します。

参考:海外需要ではなく販促手法のインバウンドマーケティングとは

そのため、インバウンドマーケティングによる顧客は、非常に長いお付き合いになる可能性がある顧客なのです。

インバウンドマーケティング実践の4ステップまとめ

インバウンドマーケティングは、インターネットを使ったマーケティング手法です。

そのため、以前にもお話しましたが、業種業態によって、合う合わないは必ずあります。

ざっくり分けると、商圏が狭く、単価が安めで、誰もが利用するor顧客が多い商品やサービスの場合は、チラシやDMなどの紙を使った広告が向いているでしょう。

反対に、商圏が広く、単価が高めで、ターゲットが絞られる商品やサービスの場合は、インターネット広告が向いているでしょう。

もちろん、商売のやり方や商品の打ち出し方によっては、この限りではありませんし、両方同時に活用しても、費用対効果が合う場合もあります。

インバウンドマーケティングが、あなたにとって必ず効果を発揮してくれる手法とは限らないため、まずは以下の記事を読んで、自社商品、サービスの特徴を研究してみてください。

費用対効果は?紙広告とインターネット広告の簡単比較