2015年12月11日

効果的な販促カレンダーと売上目標の作り方

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おさらい:販促カレンダーとは

チラシにしろDMにしろ販促を行う場合は、1年間の販促イベントを記した販促カレンダーを作って販促に臨まなければいけないということは、以前にお話しました。

企業が消費者に向けて新商品を出したり、セールを行ったり、広告戦略を行ったりなど、販促活動を行うために、様々な年間行事が記されたカレンダーのことです。

たとえば、チョコレートの新商品を販売するなら、バレンタイン商戦を意識した2月が最適ですし、花の広告を打ちたいなら、母の日の前にチラシを配布する、などはイメージしやすいと思います。

販促カレンダーには、特に決まった形はありません。年間を通して、消費者や企業にとって関係が深いイベントだけを記載してあるものや、一般には馴染みがないイベント、六曜が記載された販促カレンダーまであります。

参考:季節イベントをチェック!DM(ダイレクトメール)、チラシに必須な年間販促カレンダーと活用方法

基本的には販促カレンダーを作ることが重要なのではなく、販促手法を設定し、それをスケジューリングすることが重要になります。

販促のテーマを1年間の行事に割り当てるため最も適した手法が、カレンダー形式の販促カレンダーというスケジュールを作ることなのです。

では、販促スケジュールはどのように作れば良いのでしょうか。販促カレンダーに落としこむまでをどのように行うか、その方法を解説します。

販促カレンダーの作り方1.年間行事の列挙

まずは、あなたが普段触れている社会行事、習慣、地域行事を月別にピックアップしていきます。

販促カレンダーだからと言って、初めから行事に対する意味付けを考える必要はありません。商品、サービス関係なく、すべての行事をピックアップしましょう。

例えば、11月22日「いい夫婦の日」は社会行事でも、習慣でもなく、最近できた語呂合わせイベントです。このような日でも、販促活動に活用できるかもしれません。

また、1日いくつ行事があっても構いません。できる限りピックアップするようにしましょう。

手間を省きたい方は、「販促カレンダー」で検索すると該当するものが出てくるはずです。

ただ残念なことに、一番データを加工しやすいエクセルのものは見当たらないため(私が探したところ)、最終的にはエクセルで自作するしかありません。

販促カレンダーの作り方2.年間行事の列挙

月別で年間行事を列挙したら、現在の社会情勢や景気動向、場合によっては気象状況などを考慮しながら、自社商品と市場の生活の動きを想定していきます。

つまり、自社商品がその日、そのイベントにどんな販促要素があるのかを意味付けをしていきます。誤解を恐れずに言うと、販促要素はこじつけでも構いません。

参考:季節イベントをチェック!DM(ダイレクトメール)、チラシに必須な年間販促カレンダーと活用方法

例えば、先程の11月22日「いい夫婦の日」であれば、

・大切な旦那さん(奥さん)にはちみつをプレゼントしよう
・大切な旦那さん(奥さん)とマッサージを受けよう
・大切な旦那さん(奥さん)に歯科検診を受けてもらおう
・大切な旦那さん(奥さん)と旅行に出かけよう

と、何でも良いということがわかります。とにかく販促イベントをカレンダーを使って、可視化することが大切なのです。

販促カレンダーの作り方3.売上目標

販売イベントは計画段階で明確な目標数値を設定し、費用対効果を予測確認することが大切です。

仮に年間12回の販促イベントを行う場合、全ての販促イベントでアプローチ方法が変わるということはありません。

折込チラシ、ダイレクトメール、メルマガ、リスティング広告などを使って、顧客、または見込み顧客にアクションを起こしてもらいます。

イベントが大きくなるようであれば、販促イベントの期間を長くしたり、自社サイト上に特設ページを作ったり、4マスを使って広く告知するなど、プラスアルファの仕掛けを行うようにします。

このような考え方であるため、イベントによる数値設定はある程度ルールが決まってきます。

・何らかのアクション数を計測する反響率
・購買などの目的到達数を計測するコンバージョン率
・販促に使うコスト
・販促によって予測できるライフタイムバリュー

この4つの数値を計測できるようにすると、費用対効果が高い販促イベントを行うことができるようになるでしょう。

参考:広告・販促の効果測定に最低限必要な8用語の意味と使い方

販促カレンダーの作り方4.6W3H

販促イベントはたくさんあるため、まずはこじつけの意味でも良いのですが、最終的にはターゲットに対して効果的な組合せを作って、費用対効果を高める必要があります。

意味付けが終わったら、販促の内容がターゲットに届くように販促告知から売上までの流れを考えて、効果が高い販促イベントを選定していきます。

その際に活用するのは、「6W3H」というフレームワークです。5W1Hは聞いたことがあると思います。以前、自社セミナーの開催方法をお伝えする際にも、5W1Hを活用しました。

セミナー開催の「5W1H」とは、Why|目的、Who|ターゲット、What|内容、When|開催時期、Where|開催場所、How|運営の流れのことです。

参考:自社セミナー開催の成功に欠かせない5W1Hの考え方とは

この5W1Hの考え方はビジネスには欠かせないものですが、販促カレンダーを作成する場合は「6W3H」で考えるようにすると、抜け漏れがなく考えることができます。

What(何を)|商品・サービス(フロントエンド商材、バックエンド商材)
Why(なぜ)|目的(必要性、動機、理由、背景など)
Who(誰が)|ターゲット1(あなた、会社など)
Whom(誰に)|ターゲット2(あなた、ターゲットの関係者など)
When(いつ)|時期(イベント時期、ある期限、時間、季節など)
Where(どこで)|場所(店舗、自宅、会社、イベント会場など)
How(どのように)|手段(持参、購入、資料請求など)
How many(どのくらい)|規模 (枚数、金額など)
How much(いくら)|数量・予算(商品価格など)

例)マッサージ店が企画する11月22日いい夫婦の日イベント
販促企画|いい夫婦の日キャンペーン
販促タイトル|いい夫婦の日特別割引マッサージプレゼント!
期間|11月1日~11月22日
目的|大切な夫のために、マッサージサービスをプレゼントするため
ターゲット1|20代~60代前後の主婦
ターゲット2|ターゲット1の夫
商圏|商圏半径5キロ以内に居住
提供商材|60分4,000円のマッサージサービスを半額で提供
販促ツール|DM1000枚の後に20,000枚の新聞折込チラシ
オファー|電話での事前予約で1日先着20名まで半額
オファー|新規の男性客のみ(夫婦のプレゼントかどうかは確認しない)
予約目標|20人×22日=440人
売上目標|2,000円×440人=880,000円
販促予算|700,000円
LTV|通常新規客リピート率70%の半分と仮定すると、
440人×35%×4,000円×12ヶ月=7,392,000円のLTV

このように、販促カレンダーに記載したイベント行事や記念ごとに対してどのようなアプローチをしていくのか、どのような数値目標を設定したいのか、具体的に検討していきます。

効果的な販促スケジュールと売上目標の作り方まとめ

どのような商品・サービスであっても、商売が成り立っているのであれば、必ず顧客が存在します。

顧客が存在するのであれば、販促は回数をこなせば必ず効果が出ます。

もちろん費用対効果の概念は重視しなければいけないのですが、「DMの費用対効果が高い7つの商材」に該当する商材であれば、問題なく販促スケジュールを組んでもらっても構わないでしょう。

DMの費用対効果が高い商材1.顧客単価が高い商材
DMの費用対効果が高い商材2.リピート率が高い商材
DMの費用対効果が高い商材3.保守、メンテナンスが必要な商材
DMの費用対効果が高い商材4.顧客属性が絞られる商材
DMの費用対効果が高い商材5.友達や家族に口コミしやすい商材
DMの費用対効果が高い商材6.友達や家族を連れて行きやすい商材
DMの費用対効果が高い商材7.フロントエンド商材

参考:DM(ダイレクトメール)で成果が出る!費用対効果が高い7つの商材の特徴

1年中時期を選ばずに売れるチャンスを逃がさないためにも、販促スケジュールの計画を作成して販促カレンダーに落とし込んでおきましょう。