2015年11月24日

チラシ、DM(ダイレクトメール)、集客に顧客アンケートが必要な3つの理由

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顧客(見込み顧客)アンケートはなぜ必要か

あなたは、以下のアンケートに回答したことはありますか。

・店頭で何かの会員になったときのアンケート
・通販で購入したあとのアンケート
・展示会やセミナーに参加したときのアンケート

私たちは意識していないだけで、普段から割と頻繁にアンケートに回答する機会があります。

そのアンケートに対して、真剣に考え、思い出し、ときには調べるなど、とても真面目に回答する方も中にはいますが、ほとんどの方は、パパっとインスピレーションで回答してしまうでしょう。

そんなアンケートに本当に意味がある?

実はアンケートは非常に重要です。特に、店舗ビジネスをしている方にとっては、オフラインで行うリアルなアンケートは次からの販促活動に大きく影響を及ぼします。

そこで今回は、チラシ、DM、集客などの販促活動に、なぜ顧客に対するアンケートが必要なのか、その理由をご説明したいと思います。

顧客アンケートが必要な理由1.行動プロセスが把握できる

冒頭にお話した以下の内容は、顧客or見込み顧客によるアンケートです。

・店頭で何かの会員になったときのアンケート
・通販で購入したあとのアンケート
・展示会やセミナーに参加したときのアンケート

つまり、あなたの商品やサービスに対して、何らかの関わりを持ち、何らかのアクションを起こした方を対象にアンケートを取得しています。

アクションを起こした方に対するアンケートを取得すると、その行動プロセスでの心理状態を掴むことができます。

・どうやって商品を知ったのか
・商品のどこに興味を持ったのか
・どのように商品を検討したのか
・なぜその商品を購入したのか
・商品を体験して何を感じたのか
・商品を継続して使用するのか
・継続する理由、継続しない理由

上記は「商品」を主目的にしたものですが、「会員登録」でも良いですし、「来店」でも、同じように行動プロセスの心理状態は把握できます。そして、これらの内容を把握できれば、

・アクションに繋がりやすいターゲット
・ターゲットに対する訴求ポイント
・効果が高い訴求表現

などが分析できるため、うまく販促活動のPDCAを回すことができるようになります。

顧客アンケートが必要な理由2.商品の強み、弱みが把握できる

自社商品の強み、弱みを分析する手法には、SWOT分析があります。

ただ、現在行われているSWOT分析の多くが、主観的な立場での分析になりがちです。このままでは、正確なSWOTを知ることはできませんし、次の3C分析に繋げることもできません。

自社分析では、まず、売上高や市場シェア、収益率、技術力、人的資源、付加価値機能などを分析します。

これらの自社の強み、商品の強みは、SWOT分析を用います。

参考:市場、競合、自社の関係性と3C分析の実行方法

顧客アンケートで商品のことを尋ねると、あなたと顧客の間で商品に対する認識違いがわかるはずです。

ターゲットが商品のどこに魅力を感じたのかを客観的に知ることで、ターゲットの立場に立った販促活動を行うことができるようになります。

販促活動だけではなく、良し悪しを見極めた商品開発や顧客対応の改善などにも役立ちます。

強み弱みを把握するSWOT分析とは?分析方法と事例

顧客アンケートが必要な理由3.内部統制が取れ、目標が明確になる

商売を継続していくにあたって、販促活動や商品開発、顧客対応など、さまざまな要素を統一し、常に良い方向に改善していかなくてはいけません。

ところが、要素が複数あり内部で複数人が携わっていると、どうしても方向性に不満が出たり統制が取りづらくなることがあります。

そこで、顧客アンケートの結果を指標の1つにして、方向性を明確にすることを目指します。

顧客アンケートによって得た意見は非常に説得力のある材料です。
よく現場で、

「顧客はこう思っているはずだ。このようにして欲しいと望んでいるはずだ。」

という推測をしますが、いくら推測をしても検証をしなければ意味がありません。検証を行うためには、顧客に直接聞くことが一番手っ取り早く正確です。

顧客の心理状態を単なる推測に終わらせないためにも、直接聞くための仕組みを確立し、1つの指標として内部統制を図り、方向性を明確にしておきましょう。

販促活動に顧客アンケートが必要な理由まとめ

顧客アンケートは、たとえ全てのターゲットの意見が聞けなくても、たとえ回答の一部が適当な答えであっても、ある程度の数が集まっていれば、統計的に分析することが可能です。

ちなみに統計学的には、母集団の数に対して、必要なサンプル(アンケート結果)は以下の数があれば、ブレが少ない傾向を見いだせるとされています。

母集団100の場合94
母集団1,000の場合607
母集団100,000の場合1,514
母集団10,000,000の場合1,537
母集団1,000,000,000の場合1,537

もちろんこの中には、イレギュラーなアンケート回答をする方もいるでしょう。

ただ、「チラシを配布する全ての方、来店した全ての方が、満足する商品を提供したい」というのは商品提供側のエゴでしかありません。

世界中どこを探しても、接触した方全てを満足させるような商売を行っている企業や店舗は1つもないでしょう。

そのため、顧客アンケート結果によっては、どの層をターゲットから省き、どの要望に対応していくのかも絞り込む必要があります。

特にチラシやDMで販促を行う際は、回数を重ねる度にターゲットを絞り込んだ販促活動は必須です。

誰にどんなメッセージを訴求したら良いか、どのような方法であれば訴求内容が一般的な顧客を満足させられるのか、を見極めるためにも、顧客アンケートが重要だということを認識して販促活動に取り入れていきましょう。