2016年7月8日

セリフ体とサンセリフ体の違いとは?欧文フォントの基本と種類

この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。

欧文フォントの基本を知ろう

欧文フォントと和文フォントの大きな違いをご存知ですか。

普段は和文フォントを使用することが多いと思いますが、例えば「SALE」「SHOP」のような一般的な英単語、商標が英語である場合や若者向けのチラシやDMなどは、欧文フォントを使用することもありますよね。

欧文フォントは、和文フォントと基本的なフォーマットが違うため、行間やカーニングなども気をつけなければいけません。

また和文フォントに明朝体とゴシック体という基本的なフォントがあるように、欧文フォントにもセリフ体とサンセリフ体という基本的なフォントの種類があります。

そこで今回は、欧文フォントの基本的な特徴と種類についてご紹介したいと思います。

欧文フォントのフォーマットとは

欧文フォント

欧文フォント説明

欧文フォントはベースラインという水平のラインに揃えられて設計されています。

大文字と小文字、更に文字によって高さに違いがあるため、このベースラインに基いてアセンダライン、キャップライン、ミーンライン、ディセンダラインが揃えられています。

文字によって天地の高さに差があるため、行間も注意しなければいけません。

またフォント幅は文字や種類によって変わります。そのため字面間に不均等な空白が生じ、カーニングが必要となるのです。

欧文フォントの種類1.セリフ体

セリフ体

欧文フォントは、先端の装飾の有無で「セリフ体」と「サンセリフ体」に分けられます。

セリフとは文字の先端にある小さな飾りのことで、セリフを持つフォントのことをセリフ体といいます。

和文フォントの明朝体と同様、縦線・横線の幅が異なり、メリハリのある作りです。

明朝体は、横線が細く、縦線は太くなっており、文字の端に「うろこ」と呼ばれる三角形の飾りがあります。

参考:
印刷に使う代表的な明朝体、ゴシック体、特殊書体の特徴

セリフ体種類

上図は一般的によく使用されるセリフ体です。

セリフ体は装飾性が高く古風な印象を出せることから、格調高いイメージのデザイン、伝統的でクラシカルな雰囲気を演出したい場合に使用します。

また、定番フォントであるTimes New RomanやGaramondは可読性に優れており、長文でも目が疲れにくい特徴があることから多くの新聞で採用されています。

欧文フォントの種類2.サンセリフ体

サンセリフ体

サンセリフ体は先端に装飾がないタイプのフォントのことです。サンセリフは「sans-serif」と書き、フランス語で「セリフがない」という意味になります。

セリフ体とは違い、縦線・横線の太さもほぼ均等です。

サンセリフ体は、シンプルで新鮮なイメージ、親しみやすくカジュアルな印象にしたい場合に使用します。

サンセリフ体種類

上図は一般的によく使用されるサンセリフ体です。

Helveticaはサンセリフ体のなかでも、定番といわれるフォントです。

Futuraは、フォルクスワーゲンやルイ・ヴィトンのロゴ等にも使用されています。

近年の傾向としては、モバイルデバイスでの視認性が高いことから、リブランディングするハイブランドの新ロゴに、サンセリフを採用する事例が増えてきています。

例)CELINE、BURBERRY、BALENCIAGA等

セリフ体とサンセリフ体の違いとは?欧文フォントの基本と種類 まとめ

代表的な欧文フォントは、多くのブランドや企業のロゴとして採用されています。それだけ汎用性が高く洗練されているということです。

また、欧文フォントは1文字の幅がそれぞれの文字に合わせられているため、文字を入力したままの状態でも非常に読みやすくなっています。

チラシやDMでは、ターゲットや商材、ブランドイメージによっては、キャッチコピーやメインコピーなどでカタカナではなく英語を使うことがあります。

和文フォントにもアルファベットはありますが、アルファベット独特の良さを活かしたいのであれば、欧文フォントを使うことをおすすめします。