2022年9月5日

スライドマスターの基本を押さえて、PowerPointを使いこなす!

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

スライドマスターとは

スライドマスターとは、PowerPoint全体で使用する共通の要素を、一括で編集・管理することができる機能です。

スライド番号やロゴなどの共通部分を設定でき、ロゴの差し替えやページの変更があった際にも一括で修正することが可能なため、スライドマスターを活用すれば効率的に資料を作成することができ、資料全体の統一感も出すことができます。

スライドマスターの仕組み

スライドマスターは、「スライドマスター」と「レイアウトマスター」から構成されています。

「スライドマスター」ではスライド全体に共通する部分を設定できます。ロゴやフォント、背景など、すべてのスライドに共通させたい要素は「スライドマスター」で設定しましょう。「スライドマスター」で編集した内容は「レイアウトマスター」にも反映されます。

「レイアウトマスター」は、「タイトルスライド」「セクション見出し」「タイトルとコンテンツ」などレイアウトの種類ごとに設定ができます。レイアウトが違うスライドには反映されず、表紙、目次、扉、本文など、それぞれで構成を変えることが可能です。

つまり、
スライドマスター > レイアウトマスター > スライド
という関係性になっています。

スライドマスターでまず設定しておきたい項目

「表示」タブからスライドマスターを開いて設定をしていきます。

スライドサイズの設定

以下の画像では「16:9」のワイド画面でスライドが表示されていますが、変更したい場合は「スライドマスター」のタブから「スライドのサイズ」をクリックして設定ができます。

「ユーザー設定のスライドのサイズ」からは、A4やB5といった印刷に適したサイズを選択することも可能です。

フォントの設定

「スライドマスター」のタブから「フォント」をクリックすると、フォントの一覧が表示されます。

一覧にはそれぞれ、「英数字用のフォント」「日本語文字用の見出しフォント」「日本語文字用の本文フォント」の組み合わせが表示されています。

「フォントのカスタマイズ」をクリックすると「新しいテーマのフォントパターンの作成」というボックスが表示され、それぞれフォントを自由に設定することも可能です。

背景色の設定

背景色を変更する場合には、「スライドマスター」のタブ内「背景のスタイル」から「背景の書式設定」をクリックします。

クリックすると右側に「背景の書式設定」が表示されますので、こちらから色を選択します。

テーマカラーの設定

テーマカラーを設定するには、「スライドマスター」のタブ内「配色」から「色のカスタマイズ」をクリックします。

「テーマの新しい配色パターンを作成」というボックスが表示され、「テキスト/背景」「アクセント」など複数の設定項目がありますが、 最低限「テキスト/背景:濃色1」「アクセント1」「アクセント2」の3色を設定をしておけば大丈夫です。

「テキスト/背景:濃色1」には文字色、「アクセント1」にはスライド全体のメインカラーとなる色、「アクセント2」にはスライドのアクセントカラーとなる色を設定するのがおすすめです。

テーマカラーの設定が完了すると、設定した配色がカラーパレットに表示されます。

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画像の挿入

会社のロゴや背景画像など、全スライドに共通の画像を入れたい場合は、「挿入」タブから「画像」をクリックし、挿入したい画像を選択します。

今回はロゴをスライド右上に配置しました。
スライドマスターに挿入した画像は、レイアウトマスターにも反映されます。

フッターの編集

日付やスライド番号、コピーライトなどのフッターは、「挿入」タブ内の「ヘッダーとフッター」から編集します。

「ヘッダーとフッター」のボックスから、表示したい項目にチェックを入れます。フッターには会社名やコピーライトなど任意の文字を入力することができ、最後に「すべてに適応」のボタンをクリックすればフッターの設定は完了です。

「タイトルスライドに表示しない」にチェックを入れれば表紙にはフッターが表示されないようにすることができますが、デフォルトの設定だと2枚目のスライド番号が「2」と表示されます。

表紙以降のスライド番号を「1」からスタートさせたいときには、表紙のスライド番号を「0」に設定する必要があります。

スライドの開始番号を変更するには、まず「スライドマスター」のタブから「スライドのサイズ」を選択し、「ユーザー設定のスライドのサイズ」をクリックします。

「スライドのサイズ」のボックスが表示されるので、「スライド開始番号」を「0」に設定すれば完了です。

すると、表紙のスライド番号が「0」になり、表紙以降のスライド番号は「1」から割り振られるようになりました。

スライドマスターの設定例

ここまで設定したフォントやテーマカラーを使って、タイトルの細かいレイアウトを編集してみましょう。

今回は「タイトルとコンテンツ」というレイアウトの、タイトル部分に下線を引いて見出しを整えていきます。

その際、「スライドマスター」から設定すると、すべてのスライドに反映されてしまうので、特定のレイアウトのみに適応したい場合は「レイアウトマスター」から設定していきます。

「挿入」タブから「図形」を選択し、線を追加します。先ほど設定したテーマカラーを使用することで統一感のあるスライドになります。

次はタイトルの色や文字サイズなどを設定していきます。ここでは例として、スライド全体のタイトルの書式設定を統一するため、「レイアウトマスター」ではなく「スライドマスター」から設定します。

「スライドマスター」のタブから「マスター表示を閉じる」ボタンを押し、スライドマスターがどのように反映されているか一度全体を確認してみましょう。

「レイアウトマスター」で設定したタイトル部分の下線は「タイトルとコンテンツ」のレイアウトのみに適応されているのがわかります。

このようにタイトル周りの細かいレイアウトも設定しておくことで、スライドを1枚1枚編集したり、コピーしたりすることなく、スムーズに資料を作成することができます。

スライドマスターの保存方法

スライドマスターの設定が完了したら、テンプレートとして保存しておきましょう。別の資料を作成する際にも、一からスライドマスターを設定し直す必要がないので便利です。

スライドマスターを保存するときは、左上のメニューから「ファイル」→「名前を付けて保存」→「参照」の順に選択します。

ファイルの保存画面が表示されるので、「ファイルの種類」から「PowerPointテンプレート」を選択し、ファイル名を入力して保存します。

保存したスライドマスターのテンプレートを使って新しく別のプレゼンテーションを作成したいときは、保存したテンプレートファイルを開いてそのまま編集していくだけです。

テンプレートを使って作成したプレゼンテーションをそのまま保存しても、元となるテンプレートは上書きされることなく、別ファイルとして保存されます。

まとめ

今回はスライドマスターの基本や、最初に設定しておきたい項目についてご紹介しました。

慣れていないと難しく感じてしまうスライドマスターですが、今回ご紹介した設定を行うだけでも、スライドを1枚1枚編集する手間が省けて作業効率もぐっと上がります。

スライドマスターを活用して、統一感のある見やすいプレゼンテーションを効率的に作成しましょう。

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