2024年3月1日

Microsoft Copilotとは?機能と使い方、ChatGPTとの違いを解説

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Microsoft Copilotとは?

「Microsoft Copilot(マイクロソフト コパイロット)」とは、Microsoft社が提供している生成AIツールです。「Copilot」というのは「副操縦士」という意味で、操縦士(=ユーザー)をサポートしてくれる存在であることを表しています。

これまでは「Bing Chat」という名称でしたが、2023年12月より「Microsoft Copilot」という名称に変更され、新たにリリースされました。

OpenAI社が開発した「GPT」という言語モデルがベースとなっており、 Microsoftアカウントがあれば誰でも無料で文章・コード・画像などを生成することができます。有料版では Microsoft 365 と連携することも可能です。

Copilotの機能・特長

Copilotは、主に以下の三つの技術から成り立っています。

・テキストを理解し生成する「GPT-4」
・コードを理解し生成する「Codex」
・入力されたテキストから画像を生成する「DALL-E3」

これらの技術によって、Copilotはより高度なテキスト・コード・画像の生成が可能となっています。

具体的な機能は以下のとおりです。

ブラウジング

従来の検索エンジンでは、検索の際に明確なキーワードを入力する必要がありますが、Copilotでは検索キーワードが不明確な場合でも対話形式で簡単に検索することが可能です。

また、検索結果が一つに要約されて表示されるため、従来の検索エンジンのように検索結果の一覧から該当しそうな記事を探してクリックしなくても、要約された文章を読むだけで知りたい情報を得ることができます。

Microsoft Copilot_検索

また、Microsoftの検索エンジンであるBingを活かして、リアルタイムで情報を検索できるのはCopilotの大きな特長と言えます。そのため、他の生成AIでは難しい、ニュースや天気予報など最新の情報についてCopilotで検索することも可能です。

ソースとなるURLも表示されるため、参照元のページを読んで内容の真偽を確認したり、より詳しい情報を知ることもできます。

ただし、他の生成AIと同様に、間違った情報や不明確な情報が生成されることもあるため注意が必要です。

文章の生成

検索や質問だけでなくゼロから文章を作成することも可能で、「本のタイトルを付けて」「ドラマの設定を考えて」など、アイデア出しとして活用することもできます。

ただし、こちらも他の生成AI同様、他のサイトからの流用であったり、すでに存在しているコンテンツの可能性もあるため、独自性についてはよく確認する必要があるでしょう。

入力画面では「より創造的に」「よりバランスよく」「より厳密に」という会話のスタイルを選択するボタンがあり、生成してほしい文章のテイストにあわせて選択することができます。

Microsoft Copilot_キャプチャ

画像の認識

Copilotは画像を認識する機能があるため、JPGまたはPNGの画像をアップロードすれば、その画像に関する情報を得たり、画像に基づいた質問をすることもできます。

例えば、アップロードした画像と同様のタッチで画像を生成したり、英語の画像を日本語に翻訳してもらうといった使い方もできるでしょう。

Microsoft Copilot_画像認識

画像の生成

生成したい画像のイメージをプロンプト(指示文)として入力することで、入力したテキストに合った画像を生成することができます。

さらに、生成された画像に対してプロンプトを追加すれば、前後の文脈を理解しながらよりイメージに近い画像を生成してくれます。

Microsoft Copilot_画像生成

利用方法

Copilotは基本的に誰でも無料で利用することができます。

Windows11にはCopilotが標準搭載されており、

・Microsoft Edgeのサイドバー
・Windowsの検索ボックス
・タスクバー
・ショートカットキー「Windows」+「C」

から利用可能です。WindowsのOSに組み込まれたCopilotは「Copilot in Windows」と呼ばれ、Windows10の「Cortana」というAIアシスタントに相当します。

Windows10であっても、https://copilot.microsoft.com/ にアクセスすればMicrosoft Edge や Google ChromeのブラウザからCopilotを利用することができ、今後はSafariにも展開されると言われています。

Copilotのモバイルアプリも提供されており、App Store や Google Playで「Microsoft Copilot」と検索するか、以下URLからもダウンロードできます。

・iPhone版アプリのダウンロードはこちら
・Android版アプリのダウンロードはこちら

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Copilotの種類

Copilot(無料)

Windows10以上であれば、先ほどご紹介した方法で無料で利用することができます。

ログインせずに利用することもできますが、回数制限や機能制限があるため、Microsoftアカウントでログインして利用するのがおすすめです。

Copilot Pro(個人向け有料プラン)

「Copilot Pro」は個人向けの有料プランで、月額3,200円で利用できます。

無料版の場合、回線混雑時には回答に時間がかかることがありますが、有料プランであれば回線混雑時にもGPT-4に優先的にアクセスすることができます。

また、無料版よりも多くの画像を生成することができるほか、無料版では対応していない横長形式の画像の生成も可能です。

さらに、別途 Microsoft 365 のライセンスがあれば、Word・Excel・PowerPoint・Outlook・OneNoteといったOfficeソフト上でCopilotを利用することができるのも無料版との大きな違いと言えるでしょう。

Copilot for Microsoft 365(法人向け有料プラン)

「Copilot for Microsoft 365」は法人向けの有料プランで、月額3,750円で利用できます。Microsoft 365 Business Standard または Business Premiumのライセンスを持っている場合に利用可能です。

基本的な機能は「Copilot Pro」と同じですが、 Microsoft 365 Business Standard や Business Premium 特有の機能においてもCopilotを利用することができます。

また、「Copilot Pro」と異なるのは、TeamsでもCopilotを利用できる点です。Copilotを使って、Teams会議の要約や議事録の作成などを効率的に行うことができます。

CopilotとChatGPTの違い

ここからは、同じ言語モデルをベースにしている生成AI「ChatGPT」との違いを比較していきます。

言語モデル

CopilotとChatGPTはどちらもOpenAIが開発した「GPT」という言語モデルをベースにしています。

Copilotは最新バージョンである「GPT-4」を無料で利用できるのに対し、ChatGPTの無料版では「GPT-3.5」がベースとなっており、「GPT-4」を利用するには有料プラン「ChatGPT Plus」への加入が必要です。

情報の鮮度

ChatGPTは2022年1月までの情報を学習し、その情報をもとにテキストを生成しています。そのため、それ以降の情報が必要となる質問には答えることができません。

一方、Copilotは検索エンジンのBingを利用して検索を行うため、最新の情報を取得することが可能です。

例えば、ChatGPTとCopilotのそれぞれに「2024年の東京の桜の開花予想は?」と質問したところ、ChatGPTでは以下のように「2024年の桜の開花予想についての情報は提供できません」と表示されましたが、CopilotではWeb上の記事を元に開花予想の情報が返ってきました。

ChatGPT_キャプチャ
Microsoft Copilot_キャプチャ

情報ソースの表示

Copilotに質問をすると、回答には参照元となるURLが表示されます。URLをクリックすると元の記事へ遷移できるため、情報の真偽や詳細を確認することができます。

一方、ChatGPTでは、提示される情報の参照元や情報ソースは記載されないため、情報の真偽や詳細については自身で確認する必要があります。

Microsoft Copilot_キャプチャ

画像の認識・生成

Copilotは、画像の認識や画像生成が可能ですが、ChatGPTは無料版では画像のアップロードや生成をすることはできません。有料版である「ChatGPT Plus」でのみ可能となっています。

一度に送信できる文字数

Copilotでは1回のチャットにつき送信できるのは2,000字までという上限があります。

一方、ChatGPTでは一度に送信できるのは4,096トークン(日本語の場合は約2,000~3,000字)までとされています。

CopilotとChatGPT、いずれも上限以上の文字数を入力したい場合には、テキストを分割して送信したり、プロンプトを段階的にする必要があるでしょう。

チャットの送信回数

Copilotでは一度のチャットで送信できるのは30回までとなっており、30回を超えて送信したい場合はチャットルームを新しく作成する必要があります。

ChatGPTは、過度な使用によるシステムの負荷を防ぐために1分あたり最大60回、1日あたり4,000回という制限があり、これを超えるとエラーが表示され、1時間ほど利用できなくなります。

CopilotとChatGPTの比較

Copilot(無料版)Chat GPT(無料版)
言語モデルGPT-4GPT-3.5
情報の鮮度△(2022年1月まで)
情報ソースの表示×
画像のアップロード×(有料版のみ)
画像の生成×(有料版のみ)
文字数制限2,000字まで約2,000~3,000字まで
送信回数制限1チャット30回まで1日あたり4,000回まで

無料版同士で比較すると、Copilotのほうが利用できる機能が多く、高性能と言えます。 ChatGPTでは有料の機能も、Copilotでは無料で使うことができるため、「無料で高機能のAIを試してみたい」という方にはCopilotがおすすめです。

CopilotはBingの検索エンジンを活かした情報収集の速度と精度が優れている一方で、ChatGPTは文章生成やアイデア出しなどの創作物の生成を得意としています。それぞれ得意とする分野が異なっているため、用途にあわせて使い分けるのもよいでしょう。

▼ChatGPTについては以下の記事で詳しくご紹介しています。

まとめ

今回は、Microsoftが提供している生成AI「Copilot」の機能や使い方についてご紹介しました。

最新の情報を収集できたり、画像認識や画像生成が無料で利用できるのはCopilotの大きな特長と言えます。

他の生成AIと同様に、情報の精度が不完全な部分があったり、他者のコンテンツを盗用する可能性があるなど、まだまだ人の手によるチェックは必要ですが、普段の業務に取り入れることで大幅な時短にもつながるでしょう。無料で手軽に利用できるので、ぜひ試してみてください。

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