2015年9月3日
会社案内を作る「何となく」を明確な目的に変える方法
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会社案内は何となく作ってはいけない
会社案内を作り替えたいという要望が社内であがったときは、「何となく」ではなく、必ず何か理由があるはずです。
逆に、何となくという理由を突き詰めても「何となく」のままだった場合、会社案内の作成はおすすめしません。なぜなら、会社案内は会社の顔だからです。
もし今、会社案内を作りたい、リニューアルしたいという要望があるのなら、一度その理由をしっかりと考えてみましょう。
会社案内を作る理由を明確にするだけで、素晴らしい会社案内ができあがります。
そこで今回は、会社案内を作る目的を「何となく」から、明確にするための考え方のお話をしていきます。
何となく会社案内を作る理由1.情報が古くなったから
会社は日々変わっています。しっかりと営業活動をしている会社であれば、1年が理想なのですが、少なくとも3~5年で会社案内を変えなければいけません。
そのため、何が変わったのか、更新しなければいけない情報は何なのかを明確にしておきましょう。
たとえば、製品情報、会社沿革、資本金、新しい拠点、住所、会社規模などの情報です。
何となく会社案内を作る理由2.誰も営業に使っていないから
会社の顔である会社案内を誰も使っていないのには、必ず理由があるはずです。
・デザインが気に入らず、商談で使いたくない
・情報が古いままなので、使っても意味が無い
・会社案内を使っても、ひきが悪いことがわかっている
このような理由が見つかったら、なぜそうなってしまっているのかを考えてみましょう。
何となく会社案内を作る理由3.今よりかっこ良いデザインにしたいから
もし今の会社案内がかっこ悪いと思うなら、どのようなデザインなら良いと思えるのかを研究するために、他社の会社案内をできるだけ多く取り寄せてみましょう。後述しますが、競合他社のものを比較してみるのもおすすめです。
かっこ悪いという判断ができるのであれば、かっこ良いという判断もできるはずです。
とにかく、会社案内という1つのテーマに沿った多くのデザインを見ることで、ある程度判断材料があれば、あとは業者に相談しながら、デザインの方向性が決められます。
何となく会社案内を作る理由4.競合他社よりも良いものを作りたいから
これもよくある「なんとなく」です。これは2つのパターンに分かれます。
1つは、あの会社よりも良い物を作りたいパターン、もう1つは、どこというわけではないけども競合他社よりも良い物を作りたいパターンです。
前者であればわかりやすいのですが、ほとんどが後者でしょう。こちらも先ほどと同様で、競合他社の会社案内をできるだけたくさん見ることから始めます。
同業他社の会社案内であるため、コンテンツは似通ってくるはずです。ただ、各社のデザインの見せ方や言葉の使い方が違うことに気がつくでしょう。
その違いがわかれば大丈夫です。なぜこのようなデザインなのか、業者に理由を尋ねてみてください。デザイン知識がある方であれば、なぜそのデザインなのか、ある程度理由がわかります。
何となく会社案内を作る理由5.上司から作れと言われたから
一番やっかいな「なんとなく」です。この状態では、どこに向かって良いのかもわかりません。
この場合は、既存の会社案内の何が悪いのかを調査しましょう。
まずは、話の出処がどこなのか特定します。直上であれば、時間を取ってもらい、すぐに話を聞けますが、話の出処が上の方だった場合、直接の話が難しいことがあります。
その場合は、ある程度当たりをつけて、質問を投げてしまうと特定しやすくなります。
次にご紹介する、「会社案内の目的を明確にするには」でご紹介していきます。
会社案内の目的を明確にするには
いくら担当を任されたからといって、全て独断で決定する権限までは与えられていないはずです。どこかでお伺いを立てなければいけないのであれば、なるべく早い段階で意見を集約してしまいましょう。
そこで、今回の会社案内作成の目的が、以下の項目のどれに該当するのか、社内の意見を聞いてみてください。
明確な目的1.会社情報が変わった
会社の基本情報が変われば、なるべく早く会社案内を変えなければいけません。一番重要な情報なので、シールで対応はやめた方が良いでしょう。
・代表者が交代する
・役員や監査役が交代する
・社名が変更する
・住所が変更する
・連絡先が変更する
など
明確な目的2.取引先が変わった
取引先の記載は、場合によってはアピール対象になります。どのような企業と取引をしているかで、企業規模や業務の方向性を伝えることができます。
・取引先名の追加
・官公庁との取引追加
・取引銀行の追加
など
明確な目的3.事業形態が変わった
こちらも非常に重要です。かなり緊急性が高い項目であり、さらに打ち出しやまとめが難しい項目です。
・事業所や店舗を増やす
・海外進出をする
・事業売却、事業買収をする
・株式の新規公開をする
など
明確な目的4.事業内容や商品が変わった
事業形態をさらに細かくしたものがこちらです。新しい事業を始めることによって、組織変更などが行われます。
・新規事業を始める
・新商品、新サービスを追加する
・組織を変更する
など
明確な目的5.営業に活用したい
会社案内をどうやって有効活用するのかは、現場の営業との話し合いによって決まります。マーケティング担当とも話し合いが必要です。
・採用活動で使いたい
・営業シーンで強みを打ち出したい
・ターゲットがわかりやすいデザインにしたい
など
明確な目的6.広告手法として活用したい
会社案内を1つの独立した営業ツールとして使いたい場合は、商品案内との連動性が重要です。
・DMとして顧客に送付したい
・資料請求ができるように案内を付けたい
・イベントや展示会で手渡しやすいものにしたい
など
明確な目的7.ブランディングをしたい
・ロゴマークを変えたい
・イメージカラーを変えたい
・写真やグラフィックを変えたい
・明確なデザインコンセプトを作りたい
・他社との差別化を測りたい
・事業ビジョンを盛り込みたい
など
とは言え、上記を特定することが難しければ、「何となく」の言葉でも良いので、重ねていくことが大切です。
・高級感を出したい
・信用力を高めたい
・可愛らしくしたい
・ボリュームが欲しい
など
会社案内を作る「何となく」を明確な目的に変える方法まとめ
ここまで分解すると、初めは「何となく」だった目的が、ある程度形になり明確化してきます。
もちろん全ての項目やコンセプトを明確に決めることは難しいので、方向性さえ決まれば、あとは業者に依頼して、プロフェッショナルのアドバイスをもらいましょう。
ここまでの「何となく」を解きほぐして、ある程度方向性を作るという作業を行う業者もあります。
ところが、顧客の内部的な企業情報をお聞きして「何となく」を解きほぐす行為を私たちが行っても、あなたが行っても、それほど大きな時間の差は出ません。
もちろん、依頼を受けて作業をするため、私は見積りを出さなければいけません。
ということは、あなたが会社案内を作る場合は、まず、この記事内容をしっかりと意識して、実践した方がお得だということです。業者の言いなりにもなりませんし。
ただし、「外部の意見を聞きたい」「細かいところにまでプロの意見を反映させたい」「作業を進めていく中で、少しでも任せられるところを切り出したい」ということであれば、その限りではありません。
さあ、最高の会社案内をあなた主導で作り上げてみましょう。