2022年10月31日
取扱説明書の作成に欠かせない6つのポイントとは?
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取扱説明書は、多くの場合、消費者やユーザーが読むものであり、製品に関する知識がない人でも正しく安全に使えるようにすることが重要です。
取扱説明書に不備があると大きなトラブルや事故につながる可能性があるため、時間をかけて慎重に作成する必要があります。
そこで今回は、取扱説明書を作成する際のポイントについてご紹介します。
取扱説明書を作成するときのポイント
1.イラストや写真を使う
「使いやすいマニュアルとは?作成時に気をつけたい5つのポイント」の記事でもご紹介しましたが、文字ばかりの取扱説明書では操作イメージがわきにくく、具体的にどこをどのように操作すればよいのかわからなくなってしまいます。
製品のイラストや写真を使って、ユーザーが直感的に理解できるようにしましょう。
製品のどの部分を説明しているのかがわかるよう、全体との位置関係を明記したり、該当部分を目立たせたりする工夫も効果的です。
2.操作結果を明記する
取扱説明書には操作手順だけでなく、操作後にどうなるのかという結果も明記することが重要です。
手順しか書かれていないと、ユーザーは操作が正しいのかどうか不安になったり、操作の間違いに気付けない可能性があります。
操作した後にこのような結果になれば正しく、このような結果になると間違っているということが明確にわかるようにしましょう。
例えば、「ボタンを押す」「コードを差し込む」といった操作の場合は、「ピーという音が鳴るまでボタンを押す」「カチッというまでコードを差し込む」というように、ユーザー側で正しく操作できていることを判断できる基準があるとよいです。
3.必要な情報がすぐに見つかるようにする
最初から取扱説明書をすべて読み込むユーザーは少なく、多くのユーザーは「操作してみてわからないことがあったら読む」というケースが多いです。
取扱説明書を読む場面では、ユーザーの多くが、わからないことや困っていることがある状態のため、必要な情報を素早く見つけられる検索性の高さが求められます。
目次を見ただけで必要なページがわかり、ページの中から必要な情報をすぐに見つけられることが大切です。
製品の機能をただ羅列するだけでなく、目的やシーン、操作の時系列や手順別でまとめるなど、ユーザーが何を知りたいのか意識して構成を作りましょう。
4.PL法に基づき警告・注意事項を明記する
PL法(製造物責任法)とは、製品の欠陥が原因で生命、身体、または財産に損害が生じた場合に、被害者が製造業者等に対して損害賠償を求めることができる法律です。
ここで言う「欠陥」とは、製造上や設計上の欠陥だけでなく、製品の危険性や事故を防ぐための情報が不足している「指示・警告上の欠陥」も含まれており、警告・注意の表記が不十分だと訴訟につながる可能性があります。
PL法に関しては法務部が担当するケースが多いですが、取扱説明書の作成担当者もPL法について必ず意識しておきましょう。
5.トラブルシューティングを設ける
トラブルシューティングとは、何かトラブルや不具合が発生した際に、その原因を特定して解決策を見つけることです。
「エラーが表示されたときは」「故障かな?と思ったら」のように、想定されるトラブルとその解決方法を取扱説明書の中に記載するようにしましょう。
よくある質問などもあわせてまとめておくことで、ユーザー自身でトラブルを解決しやすくなります。
6.索引を作成する
目次同様、ユーザーが必要な情報をすぐに探せるよう、索引を作成します。
そのとき、ただ目次に書いてある要素を五十音順やアルファベット順に並べるだけでは意味がありません。
ユーザーが想起しそうなキーワードを入れたり、複数の単語から一つの情報にたどり着けるようにするなどの工夫が必要です。
まとめ
今回は、取扱説明書を作成するときのポイントについてご紹介しました。
業界や製品によって取扱説明書に記載する内容はさまざまですが、共通して最も重要なのは、ユーザーの視点に立ち、誰でも正しく安全に使えるようにすることです。
内容に間違いや不備があるとトラブルにつながる可能性があり、製品によっては大きな事故が発生してしまう恐れもあります。
取り扱い説明書の作成時には、ユーザーが正しく理解できるかどうか、内容に抜け漏れがないかどうか、入念にチェックするようにしましょう。