2025年9月4日

誌面の余白、どう埋める?「埋め草」の種類と活用例

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広報誌や社内報、新聞、パンフレットなどを制作していると、思いがけず誌面に大きな余白が生まれてしまうことがあります。

これは、誌面の大きさに対して原稿の文字数が多かったり、少なかったりすることが原因です。

原稿の文字数を調節すれば解決できますが、寄稿記事や依頼原稿などの場合は、内容を勝手に削ったり増やしたりするわけにはいきません。スケジュールの都合で、執筆者に確認する時間がないケースもあるでしょう。

そんなときに役立つのが「埋め草」です。今回は、この埋め草について解説していきます。

埋め草とは?

埋め草とは、印刷物やデザインにおいて、余白を埋めるために使われる、短い記事や素材のことを指します。

語源は、かつて戦で城を攻める際に堀や溝を草で埋めたことに由来すると言われており、そこから「空いた部分を補うもの」という意味で使われるようになりました。

埋め草には、文章だけでなく、写真やイラストなど、さまざまな種類があります。

埋め草の種類

1.記事型

記事型の埋め草は、本編の補足やおまけ記事などを掲載して余白を埋める方法です。

【例】用語解説、豆知識、時事ネタ、コラム、クイズ、レシピ、次回予告、アンケート など

読者にとってはちょっとした息抜きになり、誌面をより楽しんでもらえるというメリットがあります。一方で、記事の作成には時間と手間がかかるため、スケジュールに余裕がない場合は埋め草の用意が難しいこともあります。

そのため、普段から短い記事をストックしておき、余白が出たときにすぐ差し込めるよう準備しておくのがおすすめです。

また、人手が足りない場合には、アウトソーシングやクラウドソーシングなどを活用して、外部のライターに記事作成を依頼するのも一つの方法です。

▼以下の記事では、おすすめのアウトソーシング・クラウドソーシングサービスをご紹介しています。

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2.広告型

広告型の埋め草は、誌面の余白に広告を掲載して埋める方法です。

【例】自社の商品・サービスの紹介、セミナーの案内、取引先・関連企業の広告、採用情報、地域のお店・施設の広告 など

自社の告知はもちろん、取引先や関連企業の広告を掲載すれば、誌面を有効活用できるだけでなく、広告収入につながることもあります。

ただし、広告が多すぎると読者にとって読みづらくなってしまうため、誌面全体のバランスを意識することが重要です。

また、新規で広告を作成するには時間がかかるため、あらかじめ自社広告を複数パターン用意しておき、余白にあわせて差し込めるようにしておくと便利です。

3.写真型

写真型の埋め草は、誌面に写真を掲載して余白を埋める方法です。

【例】記事に関連する写真、季節を感じさせる風景、社内のスナップ写真 など

写真を入れることで誌面に視覚的なメリハリが生まれ、読者の目を引きやすくなります。記事型に比べると短時間で用意できるのもメリットです。ただし、写真の解像度や権利関係には注意が必要です。フリー素材や社内で撮影したものを使うと安心でしょう。

4.イラスト型

イラスト型の埋め草は、イラストや図を使って余白を埋める方法です。

【例】記事に関するイラスト、季節のイラスト、社内キャラクター、漫画風のイラスト、アイコンや図解、動植物のイラスト など

イラストを取り入れることで、誌面に親しみやすさや柔らかい雰囲気を加えることができ、記事内容の補足をすることもできます。

ただし、こちらも権利関係に注意が必要なほか、イラストのタッチやテイストが誌面全体のデザインと合わないと違和感が生まれてしまうため、統一感を意識して選ぶことが重要です。

また、余白のスペースが大きい場合、イラストだけで埋めようとすると不自然に見えてしまうこともあるため、記事型の埋め草と合わせて使用するなどの工夫が必要です。

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まとめ

今回は、埋め草の種類と例をご紹介しました。

誌面に余白ができた場合、原稿の文字量で調整するのが理想ではありますが、時間がない場合や調整が難しい場合は、埋め草をうまく使うことで見栄えを整えることができます。

小さな工夫ではありますが、誌面全体の印象を左右する大切な要素でもあります。

ぜひ今回ご紹介した埋め草の例を参考に、効果的に活用してみてください。

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