2026年10月22日

インタビューの進め方とは?当日の流れと成功させる6つのポイント

この記事を読むのに必要な時間は約 12 分です。

広報誌や社内報、Webメディアなど、さまざまな媒体で活用されているインタビュー記事。読者にとって価値のある記事を作るには、事前準備だけでなく、当日の進行も重要です。

どれだけ入念に質問を用意していても、相手が緊張して十分に話せなかったり、回答を深掘りできなかったりすると、伝えたい情報や貴重なエピソードを引き出せないこともあります。

限られた時間の中で相手の魅力や本音を最大限に引き出すには、ただ質問を並べるだけでは不十分です。話しやすい雰囲気づくりや、会話の流れに応じた柔軟な対応が欠かせません。

とはいえ、初めてインタビューを担当する方にとっては、「当日はどのように進めればよいのか」「予定どおりに質問できるだろうか」と不安に感じることもあるのではないでしょうか?

本記事では、インタビュー当日の基本的な流れと、現場で意識したい6つのポイントを解説します。

▼取材対象者への依頼や質問設計など、当日までに済ませておきたい準備については、以下の記事で詳しく解説しています。

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インタビュー当日の流れ【6ステップ】

インタビュー当日は、会場や機材の準備から始まり、挨拶、企画説明、インタビューの実施、終了後の確認へと進みます。

まずは、基本的な流れを確認しておきましょう。

インタビュー当日の流れ

1.会場・機材の準備

インタビュアー側が会場を用意する場合は、取材開始前にセッティングを行いましょう。椅子やテーブルの配置を整えるほか、複数名にインタビューする場合は、全員が話しやすく、互いの顔が見える座席配置を意識します。照明や空調、周囲の音にも注意し、録音や撮影に適した環境を整えましょう。

また、録音機器やカメラ、パソコンなどの機材も、事前に動作確認を行います。特に録音は、取材後の記事作成に欠かせないため、音声が正常に記録されているかまで確認しておくと安心です。

万が一のトラブルに備え、ICレコーダーとスマートフォンなど、複数の機器で録音する方法もあります。バッテリーや記録媒体の空き容量も確認しておきましょう。

【オンライン取材の場合】
オンライン取材では、会場の設営に代わり、通信環境や使用するツールの確認が重要です。

・参加用URLや接続方法を事前に共有する
・カメラ、マイク、スピーカーが正常に動作するか確認する
・通信環境が安定しているか確認する
・録音・録画機能の設定や保存先を確認する
・背景や照明を整え、顔が見やすい環境にする

可能であれば、取材開始前に接続テストを行っておくと安心です。録音・録画を行う場合は、対面取材と同様に、取材対象者の許可を得ておきましょう。

▼インタビューの種類・形式については、以下の記事で詳しくご紹介しています。

2.挨拶・アイスブレイク

取材対象者が到着したら、まずは挨拶と自己紹介を行います。対面取材では名刺交換を行い、オンライン取材では所属や役割を伝えて、お互いの認識を合わせましょう。録音や撮影の許可も、このタイミングで改めて確認しておくと安心です。

また、本題に入る前に軽い雑談を交え、相手の緊張をほぐす時間を設けます。このように、会話を始める前に場の雰囲気を和らげることを「アイスブレイク」といいます。

例えば、天気や移動中の様子、業界の最近のトピックスなど、相手が話しやすいテーマから会話を始めるとよいでしょう。無理に話を盛り上げる必要はなく、相手の表情や反応を見ながら自然に会話を広げることが大切です。

オンライン取材では、接続状況や音声の聞こえ方を確認しながら会話を始めましょう。対面に比べて相手の細かな表情や反応が伝わりにくいため、普段よりもはっきりと相づちを打つなど、コミュニケーションを意識することがポイントです。

3.企画の説明

場の雰囲気が和らいだら、インタビューの目的やテーマ、当日の進め方を説明します。事前に企画内容を共有していても、当日に改めて説明することで、認識のずれを防ぎやすくなります。

具体的には、次のような内容を伝えておきましょう。

・インタビューの目的とテーマ
・掲載する媒体や記事の趣旨
・当日の進行と所要時間
・写真撮影の有無や掲載予定

掲載予定の媒体や見本誌があれば、実際に見てもらいながら説明すると、完成後の記事をイメージしてもらいやすくなります。

オンライン取材の場合も、画面共有などを活用して企画資料や見本誌を見せることができます。相手が資料を確認できているかを確かめながら説明を進めましょう。

特に取材に慣れていない相手には、どのような話を聞きたいのか、回答した内容がどのように記事になるのかを丁寧に伝えることが大切です。

4.インタビューの実施

企画の説明が終わったら、いよいよインタビューを開始します。

事前に用意した質問を軸に進めながら、相手の回答に応じて追加の質問を投げかけましょう。質問を順番に読み上げるだけでは、想定していた回答しか得られず、興味深いエピソードを聞き逃してしまうことがあります。

例えば、「取り組みの中で苦労したことは何ですか?」という質問に対し、「関係者との調整に苦労しました」という回答があった場合、次のように掘り下げられます。

・具体的には、どのような調整が必要だったのでしょうか?
・特に難しかったのは、どのような場面ですか?
・課題を解決するために、どのような工夫をしましたか?

相手の言葉を受け止めながら質問を重ねることで、具体的なエピソードや本人ならではの考えを引き出しやすくなります。

また、話の途中で気になる点があっても、すぐに質問を挟まず、相手が話し終えるまで待つことも大切です。話を遮らずに聞くことで、本人が伝えたいことを十分に話してもらいやすくなります。

【オンライン取材の場合】
オンラインでは、通信環境や音声の状態によって、相手の発言が聞き取りにくくなることがあります。聞き取れなかった部分をそのままにせず、「すみません、最後の部分をもう一度お願いできますか?」などと伝え、正確に確認しましょう。

また、相手の反応が画面越しではわかりにくいこともあるため、うなずきや相づちを意識し、話を聞いていることが伝わるようにします。画面共有を使う場合は、相手が資料を確認できているか、操作に問題がないかにも気を配りましょう。

なお、オンラインでも対面でも、インタビュー中は記事の目的や残り時間を意識しながら進めることが重要です。詳しく聞きたい話題が出てきても、必ず確認したい項目が残っている場合は、質問の優先順位を踏まえて調整しましょう。

5.写真撮影

記事に写真を掲載する場合は、インタビューの前後や途中で撮影を行います。

撮影内容は記事の目的によって異なりますが、人物のプロフィール写真やインタビュー中の様子、仕事風景、関連する設備や資料など、必要なカットを事前に整理しておくと撮影漏れを防げます。

撮影時は、次の点を意識しましょう。

・掲載目的に合った写真を撮影する
・表情や構図を変えて複数枚撮影する
・背景に不要なものが写り込んでいないか確認する
・必要なカットがそろっているか、その場で確認する

人物写真では、緊張して表情が硬くなることもあります。声をかけながら和やかな雰囲気で撮影を進め、自然な表情を引き出しましょう。なお、写真は多めに撮影しておくと、後の選定がしやすくなります。

【オンライン取材の場合】
オンライン取材では、画面越しの表情をキャプチャする方法もありますが、画質や構図に制約があるため、掲載用の写真として十分かどうかを事前に確認しておく必要があります。

プロフィール写真など、一定の品質が求められる場合は、あらかじめ写真データを送ってもらう方法も検討しましょう。画面キャプチャや写真データを掲載する際は、用途や掲載方法について取材対象者の了承を得ておくと安心です。

6.お礼と今後のスケジュール共有

インタビューが終了したら、協力してもらったことへの感謝を伝え、今後のスケジュールを共有します。

特に、取材後に原稿確認を依頼する場合は、原稿を送付する時期や確認期限などを伝えておくと、相手も予定を立てやすくなります。

また、取材中に確認できなかった事項や、後日追加で質問する可能性がある場合は、その旨も伝えておきましょう。

取材は、話を聞いて終わりではありません。記事の制作や公開までを見据え、最後まで丁寧に対応することが、相手との信頼関係の構築につながります。

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インタビューを成功させるための6つのポイント

1.相手が話しやすい雰囲気を作る

インタビューでは、相手が安心して話せる雰囲気を作ることが大切です。特に初対面の場合や、取材に慣れていない相手は、緊張して思うように話せないことがあります。

うなずきや相づち、笑顔を意識し、相手の話に関心を持っていることを伝えましょう。驚いたときには素直に反応し、共感できる部分ではその気持ちを言葉にするなど、自然なリアクションを心がけます。

また、「つまり、○○ということですね」と相手の話を言い換えて返すのも効果的です。内容を正しく理解できているか確認できるうえ、相手も話が伝わっていると感じやすくなります。

オンライン取材では、対面よりも表情や反応が伝わりにくいため、うなずきや相づちを意識し、必要に応じて「そうだったのですね」などと言葉でも反応を示しましょう。

ただし、無理に大きなリアクションを取る必要はありません。相手の性格や話し方に合わせ、落ち着いて話せる空気を作ることが大切です。

2.メモに集中しすぎない

インタビューでは発言内容を記録することも重要ですが、メモを取ることに集中しすぎると、相手の表情や話の流れを見落としてしまうことがあります。

録音している場合は、発言をすべて書き留めようとする必要はありません。印象的な言葉や数字、後で詳しく聞きたい内容など、要点を絞ってメモを取りましょう。

特に意識したいのは、相手の話を聞きながら、次にどのような質問をすればよいか考えることです。回答の中で気になる言葉や具体的なエピソードがあれば、追加で質問することで、記事に必要な情報を深く掘り下げられます。

特に、オンライン取材では、画面上のメモや質問票に視線が向きすぎないように注意しましょう。カメラの位置も意識しながら、相手の話を聞いていることが伝わるように進めます。

インタビューは質問票を埋める作業ではなく、相手との対話です。メモは記録の補助として活用し、目の前の相手に向き合うことを優先しましょう。

3.記事の目的と読者を常に意識する

会話が盛り上がることは良いことですが、話が脱線しすぎると、記事に必要な情報を聞き逃すおそれがあります。

インタビュー中は、何のために取材をしているのか、読者にどのような情報を届けたいのかを常に意識しながら進めましょう。

話が大幅に脱線しそうな場合は、相手の話を遮らないようにしながら、自然な形で本題へ戻しましょう。

4.回答を深掘りし、具体的なエピソードを引き出す

事前に質問を用意していても、当日の会話は必ずしも想定どおりに進むとは限りません。相手の回答によっては、質問の順番を変えたり、その場で追加の質問をしたりする必要があります。

大切なのは、あらかじめ決めた質問をすべて消化することではなく、記事に必要な情報を引き出すことです。

回答を深掘りする際は、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのように」といった5W1Hを意識すると、話を具体化しやすくなります。

例えば、「新しい取り組みを始めて、社内の雰囲気が変わりました」という回答に対しては、次のような質問が考えられます。

  • どのようなきっかけで取り組みを始めたのでしょうか?
  • 具体的に、社内の雰囲気はどのように変わりましたか?
  • 変化を実感した出来事やエピソードはありますか?
  • 取り組みを進めるうえで、工夫したことは何ですか?

抽象的な回答を具体的なエピソードに掘り下げることで、記事の内容に説得力が生まれます。

また、相手の回答が想定していた方向と異なっていても、興味深い内容であれば掘り下げてみましょう。事前には想定していなかった発見が、記事の核になることもあります。

5.残り時間を確認し、質問の優先順位を調整する

インタビューでは、話が盛り上がって特定のテーマに時間をかけすぎたり、予定していた質問が終わらなかったりすることがあります。

限られた時間の中で、必要な情報を聞き出すためには、あらかじめ時間配分を決めておくことが重要です。

例えば、60分のインタビューであれば、次のような配分が考えられます。

  • 企画説明・導入:5分
  • メインの質問・深掘り:40分
  • 補足質問・聞き漏らしの確認:10分
  • 終了時の確認:5分

上記はあくまで一例ですが、写真撮影を同じ時間内に行う場合や、複数名にインタビューする場合は、その時間も考慮して配分を調整しましょう。

また、取材中も時計を確認し、残り時間を把握しておくことが大切です。予定より時間が押している場合は、質問の優先順位に従って進行しましょう。

特に、記事の軸となる質問や、必ず確認したい情報は優先的に聞いておきましょう。時間に余裕があれば追加の質問をするなど、状況に応じて柔軟に調整することが重要です。

事前に質問リストを作成する際、「必ず聞きたい質問」と「余裕があれば聞きたい質問」に分類しておくと、流れに応じて質問の取捨選択がしやすくなります。

取材時間には限りがあります。記事に欠かせない質問には優先順位をつけ、「必ず聞きたい質問」と「時間に余裕があれば聞きたい質問」に分けて内容を整理しておきましょう。当日の会話が想定より長くなった場合も、重要な内容を聞き漏らしにくくなります。

なお、質問は多めに準備しておくことで、当日の会話の流れに応じて柔軟に対応しやすくなります。

引用:インタビュー取材の事前準備6ステップ|依頼・リサーチ・質問設計まで解説 ―神楽坂編集室

6.事前リサーチを活かし、相手への理解を深める

インタビュー前に行ったリサーチは、当日の質問にも積極的に活用しましょう。相手の経歴や所属組織の活動、過去のインタビュー記事などを調べておくと、より踏み込んだ質問ができます。

例えば、過去のインタビューで紹介されていた取り組みについて、「以前、〇〇という取り組みについてお話しされていましたが、その後どのような変化がありましたか?」と尋ねれば、過去から現在への変化を掘り下げられます。

一方で、公開情報をそのまま質問するだけでは、時間の無駄になるだけでなく、相手の印象を損ねることもあるので注意が必要です。リサーチで得た情報を前提に、本人だからこそ語れる経験や考えを聞くことが大切です。

また、事前に調べた情報が必ずしも最新とは限らないため、認識が合っているかを確認しながら会話を進めましょう。

まとめ

インタビューでは、会場や機材の準備から終了後の確認まで、一つひとつの工程を丁寧に進めることが大切です。オンライン取材では、通信環境や音声の確認など、対面とは異なる注意点も押さえておきましょう。

さらに、相手が話しやすい雰囲気を作り、回答を深掘りしながら、記事の目的に沿って柔軟に進行することで、より具体的で価値のある情報を引き出せます。

事前に質問や時間配分を整理しておくことはもちろん、当日は相手との対話を大切にし、状況に応じて対応しましょう。

インタビューの進め方や記事制作に不安がある場合は、取材・編集のプロに相談する方法もあります。 取材対象者への依頼や日程調整、インタビュー、原稿作成など、必要な業務を外部に依頼することで、担当者の負担を軽減しつつ、クオリティの高い記事を作成できます。

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