2016年1月13日
インタビューの方法、必要な事前準備、流れ、成功の手順とは
目次 ▼
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インタビューの準備や流れは?
以前インタビューとヒアリングの違いや、その使い方に関してお伝えしました。
インタビューとは、情報収集自体が目的であり、収集した情報を元に新しい見方や気付きを生むための手法のことです。
また、インタビューは、インタビュアーとインタビュイーの対話が重要であり、話しの掛け合いによるレスポンスによって、情報の形が変わります。
インタビューによって収集された情報は、それ自身に価値があるため、書き起こして何らかの形で発信されることが一般的です。
インタビューはある特定の対象を絞って、思いや考え方を対話形式やまとめにすることで、その情報自体に価値が出るものです。
身近なところで言うと、雑誌のコンテンツ、ネット記事、会社案内における社員紹介、社長の経営哲学や商品に対する思いなどを作り上げることに適しています。
今回は、インタビューを行うために具体的にどのような準備をすれば良いのか、またインタビューの流れや注意点を押さえていきたいと思います。
インタビュー事前準備1.取材先を徹底的に調査
ホームページ、会社案内、代表のFacebookアカウント、関連企業、ニュースリリースなど、取材先の企業情報や関連情報はある程度調べておきましょう。
実際のインタビュー時間が2時間であれば、最低2時間~4時間を調査に充てるべきだと思います。インタビュー前の情報調査テンプレートを作っておくと便利です。
取材先調査事項1.現在の業務内容の把握
どのような企業に属して、どのような立場で、どのような仕事をしているのかを調査します。
取材先の企業だけでない場合もあるため、所属協会や所属ボランティアなども調べることで、相手の全体像をきちんと把握しましょう。
取材先調査事項2.経歴の把握
取材先の相手がどのような経歴を持っているのか、過去にどのようなことをしてきたのかを把握します。
例えば、書籍を出版しているならば書かれている内容、ブログやSNSで触れている情報、つながっている関係性などの調査します。
また、過去に別のインタビューを受けているかもしれません。質問が被らないように注意したり、過去のインタビューを引用したうえでの質問を考えられるように、情報収集しておきます。
取材先調査事項3.業界や市場の把握
取材先の企業調査だけではなく、その業界や市場の情報も収集しておきましょう。
業界における相手の立ち位置や取扱商品の立ち位置を調査しておくことで、インタビュー時に知っている内容としてさらに深掘りが可能です。
取材先調査事項4.考え方やスタンスの把握
上記の調査を行うと、取材先の相手の考え方やスタンスが浮かび上がります。企業の社長であれば、経営理念やSNS、書籍での情報発信などから、大切にしている考え方がわかるはずです。
考え方とスタンスを前提としたインタビューを行うと、深層心理まで深掘りしたインタビューを行えます。
インタビュー事前準備2.取材先に質問事項を送る
これはインタビューの形式によって分かれます。
対話形式&一人称形式のインタビューの場合
リアルタイムで対話のやり取りを大事にしたいため、調査した企業内容や事業内容をまとめて、相手に事前に送っておきます。
また、アクションリストとして、当日どのようなことをインタビューしたいかもまとめておきましょう。
レポート形式のインタビューの場合
インタビューと言っても、ヒアリングに近い形式になるため、事前に調査内容とともに、事前の質問事項を送るようにしましょう。
基本的な質問事項や本来質問したい内容の前提となる質問であれば、先に回答をもらっておいても良いでしょう。
インタビュー前の伝達事項
インタビュー前には以下の内容を注意しておきましょう。
伝達事項1.場所と日時と所要時間
インタビューを行う場所と日時を決めておきましょう。取材先の会社で写真撮影を行う場合、写ってはいけないものを片付ける必要があるかもしれません。
また、インタビューに必要な時間も予め決めておきましょう。時間が決まっていないと、相手がだれてしまいます。
伝達事項2.インタビューのスタイル
取材先に対して、インタビューの意義を最初に伝えることで、インタビューに対する姿勢を作ってもらいます。ラフに望むべきか、ある程度形式を求めるのかを伝えておきましょう。
また、ヒアリングと勘違いされると困るため、個人インタビューか複数対象のグループインタビューかも伝えておきます。
伝達事項3.写真撮影
当日に写真撮影を行うかどうかを伝えておきましょう。写真撮影があることを伝えれば、ボサボサの髪、ヨレヨレのスーツ、眠そうな顔ということはないと思います。
伝達事項4.質問内容
事前にインタビューのテーマと大まかな質問内容を伝えておきましょう。
場合によっては、質問の順番や大事な質問を伝えておくことで、相手に事前準備をして貰う必要があります。
伝達事項5.記録方法
インタビューの内容をどのように記録するか(筆記、録音など)を伝えておきましょう。
その際、撮影スタッフ、記録係、インタビュアーなど、何人体制でインタビューを行うのかも伝えておきます。
インタビュー当日の注意点
当日の注意点1.録音の許可を取る
事前に伝えてはあるものの、もう一度記録方法(主に録音)の許可をとっておきましょう。
許可と言っても「事前にお伝えしていた通り、録音させていただきます。」程度で問題ないはずです。
当日の注意点2.終了時間を伝える
こちらも再度の通達ですが、終了時間を伝えることで、相手の集中力を高めるようにします。
当日の注意点3.アイスブレイクで事前調査を活用
インタビュー中の会話がスムーズに進むために、インタビュー前のアイスブレイクを作りましょう。
アイスブレイクの会話は、事前に調査した内容で、「褒める」「驚く」点を伝えることが重要です。
当日の注意点4.脚色の許可を得る
インタビューの内容をテキストに起こす場合は、必ず修正が入ります。そのため、最初からある程度脚色して書く旨の許可を得ておきましょう。
「もしよければ、かっこよくまとめてしまって良いですか?」的なニュアンスで言っておくと、反対はされないはずです。
当日の注意点5.インタビュアーの姿勢
インタビューをスムーズに行うためにも、インタビュー中はできるだけ笑顔で、相手の目を見ながら進行していきましょう。
相手の話でポイントとなる部分は、メモを取るふりをします(良い意味で)。メモを取る行為は、「相手の話を聞いている」という姿勢を伝える意図があるためです。
もちろんあとで録音を聞き返すため、メモには頼りませんが、インタビュー中に状況や感じたことなどを付記しておくと便利です。
当日の注意点6.ラポールを作る
ラポールとは、人と人の間に相互信頼の関係が生まれている状態のことを言います。
例えば、アイスブレイクにおける話の盛り上がりや、そこでの共通項の発見、また、インタビュー中の相手のジェスチャー、笑顔を引き出せるようなインタビュアーのジェスチャーなどを駆使して、信頼関係を構築できるように努力します。
当日の注意点7.インタビュー内容の確認依頼
インタビューが終了したあとは、しっかりとまとめる旨を伝え、後日内容の確認をしてもらうことを伝えておきます。
インタビュー内容がいつ必要なため、いつまでに確認してもらいたいということを伝えておくことも重要です。
インタビューに必要な事前準備、流れ、成功の手順まとめ
インタビューは、質問をする人と回答する人がいて成り立つものです。
つまり、質問をする人が回答する人の時間を使う行為です。そのため、回答する人に対して、失礼がないように、有意義な時間を過ごせるように行わなければいけません。
今回ご紹介した内容は、最低限心がけなければいけない行為なのですが、中でも重要なことは「取材先を徹底的に調査」することです。
インタビュースキルを上げるためにはある程度の経験が必要なのですが、「取材先を徹底的に調査」することは誰でも初めからできる行為です。
「良い回答を得たければ、良い質問をしなければいけない。」ということを念頭に置いて、徹底的な調査を怠らないようにしましょう。
例え、初めて会う方に対するインタビューだったとしても、事前の調査を徹底的に行うことで、意外なほどすんなりと打ち解けることができるため、インタビュアーにとっても楽しい時間を過ごせると思います。