2022年11月21日

紙?データ?動画?マニュアル作成方法別のメリット・デメリット

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

マニュアル作成にあたってまず最初に決めなければいけないのは、マニュアルをどのような形式で作るかということです。

以下の記事でもご紹介しましたが、マニュアルをうまく運用していくためにはマニュアルの作成方法が非常に重要になってきます。

マニュアルの作り方とは?おさえておきたい6つのステップ
使いやすいマニュアルとは?作成時に気をつけたい5つのポイント

紙やデータ、動画など、さまざまな作成方法がありますが、それぞれどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

今回はマニュアルの作成方法とそれぞれのメリットとデメリットについてご紹介していきます。

マニュアル作成方法①紙

メリット

紙のマニュアルのメリットは、閲覧環境を選ばず、いつでも参照できるということです。端末やインターネット環境がなくてもマニュアルを見られるため、いつでも誰でも参照することができます。

大きく開きながら参照できたり、複数のページを行ったり来たりしながら参照しやすいのも特徴です。

また、紙のマニュアルであれば、先輩からもらったアドバイスやコツなどの補足情報を直接書き込むことができ、新人マニュアルや研修マニュアルなどに活用しやすいというメリットもあります。

デメリット

紙のマニュアルのデメリットは、更新や改訂に手間がかかるということです。

更新や改訂があった際には、修正してすべて印刷し直さなければなりませんし、差し替えや再配布のアナウンスも必要になります。

また、紙のマニュアルは電子マニュアルと違って配布する数だけ印刷する必要があるため、改訂のたびに印刷コストも発生します。

マニュアルを保管するための場所も必要になるため、ページ数の多いマニュアルの場合は社内のスペースが圧迫されてしまうこともあるでしょう。

マニュアル作成方法②データ

メリット

WordやPowerPoint、PDFをはじめとする電子マニュアルは、修正や編集がすべてデータ上で行えるため、更新や改訂がしやすいというメリットがあります。

完成後に間違いが発覚した場合にもその場で修正できるため、再配布や差し替えの手間もかかりません。

印刷して使用したい場合にも、自社で簡単に印刷することができます。

また、電子マニュアルの場合は、キーワード検索などを使って必要な情報をすぐに参照することができるというメリットもあります。

PDFであれば本文中につけられている見出しを抽出して、しおり(目次)を作成することも可能です。しおりに表示される見出し項目をクリックすれば、見たいページに飛ぶことができ、見たい情報をすぐに探し出すことができます。

デメリット

電子マニュアルは、PCやスマホ、タブレットなどのデバイスがないと閲覧できないというデメリットがあります。

それらのデバイスを使い慣れていない人にとっては、画面上でマニュアルを読むことに見づらさやストレスを感じることもあるでしょう。

また、電子マニュアルは広く配布しやすい一方、複製したりローカル環境へ保存したりすることもできるため、改訂があった際に古いマニュアルと新しいマニュアルが混同しやすいというデメリットもあります。

「どれが最新のマニュアルかわからない」ということのないように、正しく適切なマニュアル管理が求められます。

マニュアル作成方法③HTML

メリット

HTML形式のマニュアルはWebサイトを見る感覚で閲覧することができ、知りたい情報を見つけやすいというメリットがあります。

形式や体裁に制限がないため、情報量が多いマニュアルも整理してわかりやすくまとめることができます。

また、マニュアルの保存先が一か所で、紙やデータのように同一のマニュアルが複数存在してしまうことがなく、いつでも常に最新のマニュアルを参照することができます。

非公開にして自社サーバーに格納したり、パスワードをかければ安全にマニュアルを管理することができますし、ローカル環境に保管されることがないため、 PCの紛失などによる情報漏洩のリスクも軽減されます。

デメリット

HTML形式のマニュアルのデメリットは、PCやスマホ、タブレットなどのデバイスに加え、インターネット環境がないと閲覧することができないという点です。

電子マニュアルと同様に、普段インターネットを使い慣れていない人にとってはマニュアルを参照するハードルが上がってしまい、なかなか浸透しないおそれもあります。

また、HTML形式のマニュアルを作成するには専門的な知識やスキルが必要です。制作会社に依頼するケースも多く、その分他のマニュアルに比べてコストや時間がかかりやすくなります。

マニュアル作成方法④動画

メリット

動画マニュアルの最大のメリットは、わかりやすさです。
動画は表現の幅が広く、写真や文字だけではわかりにくい情報も視覚的に伝えることができます。

文字情報がなくても伝えることができるため、言葉やユーザーの属性を問わず外国人向けのマニュアルなど、幅広い層に向けたマニュアルに活用できます。

デメリット

動画マニュアルは作成するためのスキルが必要になります。

簡単に作成するための動画編集用のツールやソフトも多数存在していますが、慣れていないとなかなかハードルが高く、作成にかなりの時間や労力がかかってしまう可能性があります。

また、動画マニュアルは「何分何秒にどの情報があるか」ということがわかりにくいため、部分的な参照が難しいというデメリットがあります。動画に目次をつけることもできますが、紙やデータなどに比べると情報の検索性は劣ってしまいます。

動画マニュアルは細かい手順の説明よりも、比較的シンプルな手順の説明に向いていると言えるでしょう。

動画マニュアルのメリットとデメリットについては以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

今回はマニュアルの作成方法とそれぞれのメリット・デメリットをご紹介しました。

マニュアルは、 自社の環境や対象者、目的などに合った作成方法を選ぶことが大切です。

「必ずこれがいい!」という正解はありませんが、作成前に一度それぞれのメリットとデメリットを比較し、検討してみてください。