2025年10月2日

後悔しないために!ライターへ上手に依頼するコツとは?

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紙媒体の記事制作や、Webコンテンツの更新など、あらゆる情報発信において欠かせないライティング業務。しかし実際には、構成を考え、文章を練り、必要に応じて専門的なリサーチも行ったりと、多くの時間と労力を必要とします。さらに、内容によっては高度な専門知識や経験が求められることもあり、「社内のリソースだけでは対応しきれない」と感じている方も多いのではないでしょうか?

こういった場合に有効なのが、アウトソーシングやクラウドソーシングを活用して、外部のプロのライターに委託する方法です。

クラウドソーシングを使ってライターを探す場合、全国各地のライターに手軽に依頼できるというメリットがありますが、一方で、やりとりは基本的にオンラインのみで進められるため、細かいニュアンスが伝わりにくかったり、ライターによって品質や対応の差があったりするという注意点があります。

しっかりと意思疎通ができていないと、結果として「仕上がった記事がイメージと違う」「修正対応が多く、かえって時間を取られてしまう」といった事態に陥ってしまうことも少なくありません。

こうしたリスクを防ぐためには、事前準備と情報共有が重要です。そこで今回は、ライターに記事制作を依頼する際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

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ポイント1.仕様書を作成し、必要な情報を共有する

ライターに依頼する前に、まずは仕様書を作成し、記事制作の目的やターゲット、予算、納期などをまとめておきましょう。依頼の背景や目的が明確になっていればいるほど、ライターは正確な方向性を持って執筆でき、完成度の高い記事につながります。

仕様書に盛り込みたい主な内容は以下のとおりです。これらを最初に整理して共有することで、不要なやりとりや修正の手間を減らすことができます。

・企画概要やテーマ
・記事の目的
・ターゲットとなる読者
・掲載する媒体
・SEO対策として設定するキーワード(Web記事の場合)
・フォーマットやルール(表記ルール、画像の有無、文字数など)
・参考にすべき記事やベースとなる資料
・予算感
・スケジュールと納期

続いて、これらの項目について詳しく説明していきます。

記事のテーマや目的を具体化する

まずは、記事のテーマと目的を明確にします。「このテーマに合う記事」「問い合わせが増える記事」といった曖昧な依頼では、意図が伝わりにくく、仕上がる記事の内容も曖昧で印象の薄いものになってしまいがちです。

ライターには「記事を通じて読者にどんな行動を促したいのか」「何を感じてほしいのか」を具体的に伝えるようにしましょう。媒体全体の方針や、今回の記事を作成する背景なども補足すれば、ライターは記事の意味付けを理解しやすくなります。

掲載媒体と読者層を明確にする

記事が掲載される媒体についてもライターに詳しく共有しておきましょう。

同じテーマの記事であっても、オウンドメディア、SNS、広報誌、社内報など、掲載する媒体によって求められるトーンや構成、情報量は異なります。

例えば、オウンドメディアであれば、SEO対策としてキーワードやペルソナの設定、競合メディアの情報も事前にライターに共有しておくとよいです。

さらに、記事の読者層も明確にしておきましょう。社内向けか社外向けか、その業界の知識がある人が読むのか、知識がない人が読むのかなど、読者対象によって表現方法や用語の使い方などが変わってきます。

例えば、業界関係者に向けた記事であれば、専門用語を使用しても問題はありませんが、一般読者やエンドユーザーなど業界外へ向けた記事であれば、専門用語をわかりやすい言葉に言い換えたり、注釈を加えるといった配慮が必要です。

フォーマットや表記ルールを共有する

指定する文体や体裁がある場合は、必ず事前に共有しておきましょう。以下のような内容をできるだけ細かく設定しておくと、ライターは記事を作成しやすくなります。過去の記事など、フォーマットとして参考にすべき資料があれば提示しておくと、よりスムーズです。

・見出しの構成(H2・H3の数や順序)
・文字数の上限、下限
・画像や図表の有無
・数字や固有名詞の表記ルール

特に、独自の表記ルール(例:サービス名は必ずカタカナで表記、英数字は半角に統一など)がある場合は、それらも事前に一覧にまとめておくと、後の修正や調整が少なくて済みます。

ポイント2.依頼内容のすり合わせを行う

クラウドソーシングなどで遠方のライターに依頼する場合、基本的にはメールやチャットでのやりとりが中心になるため、細かいニュアンスが伝わりにくいケースがあります。

仕様書の準備はもちろん重要ですが、仕様書だけ渡して終わりではなく、できれば事前に打ち合わせを行い、記事内容や依頼の詳細をすり合わせておくことが望ましいです。

コミュニケーションが不足していると、共有すべき情報が漏れていたり、意図が正しく伝わらなかったりするなど、認識のずれにもつながります。記事そのもののクオリティにも影響が出るため、記事制作の過程でも、進捗報告や質問対応の機会を設けると安心です。認識のずれを初期段階で解消でき、完成後に大幅な修正が必要になるリスクを減らすことができます。

まとめ

今回は、ライターに記事制作を依頼する際のポイントをご紹介しました。

外部ライターへの依頼は、社内のリソース不足を補い、専門性や文章力を活かした高品質な記事を制作する手段として非常に有効ですが、そのクオリティは、依頼する側の準備に大きく左右されます。

特に、初めて依頼するライターの場合は、情報の共有や細かいすり合わせが重要です。仕様や条件などを細かく共有しておくことで、修正を減らすことができ、クオリティの高い記事制作につながります。

外部ライターに依頼する際には、ぜひこれらのポイントを参考にしてみてください。

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