2015年8月3日
2ステップマーケティング成功の鍵はフロントエンド設計と媒体選び
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2ステップマーケティングはフロントエンド商品と媒体が重要
それでは早速ですが、マーケティングの基本で、覚えておけば有効活用できる2ステップマーケティングの第二弾のお話をしていきたいと思います。
前回は、2ステップマーケティングのメリットとデメリットについて解説をしましたので、以下の記事をご参考に。
2ステップマーケティングのメリット、デメリットを理解したら、次は実際にマーケティング内容の設計に移ります。
設計と言ってもそんなに難しく考えないでください。
2ステップマーケティング成功の鍵は、フロントエンドの設計と媒体選びです。ここで8割方決まると言っても過言ではありません。
そして、2ステップマーケティングを作る流れはたったの3つです。3つの流れの中にコツがありますので、それを1つずつ押さえていきましょう。
本題に移る前に、2ステップマーケティングのおさらいです。
・スーパーの試食を食べて、美味しかったので、その商品を購入した経験はありますか?
・化粧品の試供品を試してみたところ、良い商品だったので、買ったということはありますか?
・知り合いに誘われたBtoBのセミナーを通じて、主催企業と取り引きを開始したことはありますか?これらは全て、2ステップマーケティングです。
簡単に言うと、ハードルの低い入り口(フロントエンド)を設けておいて、ゴールとなる商材(バックエンド)に導くためのマーケティング手法のことです。
2ステップマーケティング成功のコツ1.最初にバックエンド商品ありき
多くの方が認識違いをしていることですが、最初に考えるのはバックエンド商品です。考えるというよりも、今売りたいものが明確なことが重要です。
バックエンド商品は、本当に売りたい商品、つまりあなたの会社が得意としているサービスや売りにしている商品です。
「2ステップマーケティングを試したいから、まず引きの強いフロントエンド商品を作って~」ではありません。
また、如何に素晴らしいフロントエンド商品を作ったところで、バックエンド商品が売れるものでなければ意味がありません。まずは自社の強みを理解してから、2ステップマーケティングを考えます。
3C分析、マーケティングの4C、4Pなどを使って、商品やサービスの強みをしっかりと押さえておきましょう。
2ステップマーケティング成功のコツ2.引きが強いフロントエンド商品を作る
フロントエンド商品は、「商品」と言っても利益が出る商品を作るわけではありません。クーポンや割引券、試供品、お試し品などが中心になります。
もしくは自社で多くの商品を抱えているならば、一番売りやすく、売れている商品を値下げなどして、フロントエンド商品に据えることも考えてみます。
以下の4点に注意して、フロントエンド商品を作ってみましょう。
1.バックエンド商品に関係がなければ意味が無い
2.フロントエンド商品は、広告費、販促費だと割り切る
3.たとえ、割引で販売するものでも利益を考えない
4.効果測定がしやすく、意見が吸い上げやすいものにする
フロントエンド商品の注意点1.バックエンド商品に関係がなければ意味が無い
まず、「1.バックエンド商品に関係がなければ意味が無い」ですが、これは当たり前ですね。
化粧品の試供品を配っておいて、バックエンド商品が下着だと売れません。コロッケの試食で「この牛乳美味しいですよ!」と言っても、コロッケを試食させる意味がありません。
目的は、単純に人を集めることではなくあなたの商品、サービスに興味を持ってもらうことです。
フロントエンド商品の注意点2.フロントエンド商品は、広告費、販促費だと割り切る
フロントエンド商品を用意する場合は、広告費と同じようにいくら使ってどれ位反響があれば良いのかを考えます。
バックエンド商品に据えた商材にこれまで宣伝広告費をかけてきたなら、その広告費が目安になります。もし費用対効果まで算出しているなら、その数字がそのままフロントエンド商品にかけるコストになります。
もしこれまで広告費をかけていないのであれば、バックエンド商品にかけられる広告費を算出してから、フロントエンド商品にかけられるコスト決めるようにしましょう。
フロントエンド商品の注意点3.たとえ、割引で販売するものでも利益を考えない
フロントエンド商品にかけるコストを決めたのに、色気を出してフロントエンド商品でもちょっと利益がほしいな、と思ってしまう方もいるでしょう。
フロントエンド商品で利益を考えるならば2ステップの必要はありません。それぞれ別の商材として販売してください。
フロントエンド商品の注意点4.効果測定がしやすく、意見が吸い上げやすいものにする
2ステップマーケティングの売上と利益を左右するのは、フロントエンド商品の設計によります。
たとえば、フロントエンド商品のハードルを下げれば利用者・購入者は多くなりますが、バックエンド商品のハードルが上がります。
逆に、フロントエンド商品のハードルを上げれば利用者・購入者は減りますが、バックエンド商品のハードルは相対的に下がることになります。
バックエンド商品の売上を最大化するには、フロントエンド商品の設計を最適化しなければいけなません。そのため、効果測定や意見集約がしやすい仕組みを作っておきましょう。
2ステップマーケティング成功のコツ3.自社商材に適した媒体を選ぶ
2ステップマーケティングはどのような媒体を使っても行えます。DM、チラシなど基本的な紙媒体、ネットの導線、街頭でのビラ撒き、そしてスーパーの試食のように店内でも行えます。
美容院やエステなら、街頭でのビラ撒きや周辺地域へのポスティングが最適でしょう。ネットでは地域が広すぎますし、店内で待っていても仕方ありません。
衝動的に購入できる日用品や飲食物は、ワンステップマーケティングの延長で2ステップマーケティングを行うことが向いています。今食べてもらい、「美味しいでしょ」の声掛けが必要です。
ちなみに、ワンステップマーケティングとは、コンビニやスーパーなど、消費者に店頭で直接商品を買わせるマーケティング手法のことです。飛び込み営業、訪問販売なども含まれます。
スーパーの試食など、ワンステップの流れの中に2ステップマーケティングを入れる際は、普段当たり前のように購入しているものほど効果が高くなるでしょう。
地域が限定されない携帯ゲームは、もちろんネットですね。今もまだ人気があるソーシャルゲームは、2ステップマーケティングの典型例です。ソーシャルゲームは、95%の無料ユーザーに対して、5%の課金ユーザーが全体の売上を支えています。
それ以外は、DMやチラシなどが向いているでしょう。
2ステップマーケティングのフロントエンド設計と媒体選びまとめ
簡単におさらいしてみます。
1.最初にバックエンド商品を作る
2.引きが強いフロントエンド商品を作る
3.自社商材に適した媒体を選ぶ
今本当に売りたい商品やサービスをどうやって売るのかを考えるのが、2ステップマーケティングの本質です。
そのため、「こんな面白い引きを考えたから、何か売れるものないかな?」と考えるのはやめておきましょう。
商売の基本は、自分がプロとして携われるものを仕事にすることです。この考え方では、2ステップマーケティング以前の問題になってしまいます。
次に、フロントエンド商品を作るのですが、まずフロントエンド商品はそれだけで利益を出すために用意するものではありません。顧客からお金をもらうのではなく、情報をもらうつもりで販促費として設定しましょう。
もちろん、バックエンド商品に繋げなければ意味が無いため、フロントエンド商品とバックエンド商品には親和性が必要です。
アンケート等で意見が吸い上げやすい仕組み、メールなどで情報を送りやすい仕組み、また商品説明のためのわかりやすい資料も手元に用意しておきましょう。
最後に、どのような方法で2ステップマーケティングを実践するかを考えます。バックエンド商品が高価な商品であれば、それだけ顧客の心理ハードルが高くなるため、何度も情報を送りやすいメールやDMを活用すると良いでしょう。
商品単価が安く日常に密着した商品なら、ワンステップマーケティングの延長に2ステップの仕掛けを作ることが定石です。
さて、これで2ステップマーケティングがどのようなものかご理解いただけたと思います。
商品やサービスを大きく広げるために、2ステップマーケティングをどんどん活用してみてください。