2016年3月25日
見込み客、休眠顧客、優良顧客…ターゲット別DM戦略の特徴と注意点
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DMにとって適切なターゲティングとクリエイティブの関係
DMの反響率を上げるには、適切なターゲティングとクリエイティブが必要です。
DM販促において「想定した効果が出ない」「反響率が低い」場合は、目的とターゲット、ターゲットへのクリエイティブ訴求が咬み合っていない可能性があります。
まず、ターゲティングには、顧客の購買履歴や属性などによるセグメンテーションが必要です。
参考:
優良顧客の定義とは?顧客分析による一般顧客との違いと特徴
なぜなら、セグメンテーションした情報を元に、優良顧客や通常顧客、休眠顧客、見込み客などを分類し、それぞれのターゲットごとに、アプローチやクリエイティブの内容を変える必要があるからです。
そこで今回は、見込み客、休眠顧客、優良顧客それぞれのターゲットにおけるDM戦略の特徴をご紹介したいと思います。
見込み客向けのDMとは
「見込み客」または「見込み顧客」とはいったいどんなものでしょうか。
見込み顧客とは、ダイレクトマーケティングの過程において、商品などに関心を持ち、資料請求、問い合わせ、サンプル請求などのレスポンスがあった方たちのことです。
つまり、商品になんらかの興味・関心はあるが、一度も購入や利用には至っていない顧客のことです。
しかし、見込み客のアプローチには注意が必要です。
サンプル請求やモニター申し込みなどによくあるのですが、見込み客のリストには、「タダだから申し込んだが、必要性を感じない」というような、商品やサービスそのものに興味のない層が少なからず存在するからです。
また見込み客には、「今すぐ必要」なお客様もいれば、「今は必要ないが、いつかは欲しい」と思うお客様もいます。価格や買い替えのタイミングで迷っていたり、競合商品と検討中のお客様もいることでしょう。
そのような見込み客に対して、どのようなアプローチが適しているのでしょうか?
競合商品からの乗り換えを検討中のお客様であれば、下取りキャンペーンで値引きをするのも良いでしょう。
価格で迷っているお客様であれば、期間限定の割引キャンペーンなどで背中を押すこともできます。
またシーズナル商品であれば、いつ送るかのタイミングが重要になります。
このように、様々なパターンで見込み客をセグメントすることで、DMのアプローチが変わってきます。
見込み客のリスト分析はなかなか難しいですが、資料請求やモニター利用時にアンケートを取るなどして、結果は必ず分析し、属性と併せてセグメントしましょう。
休眠顧客向けのDMとは
まずは、休眠顧客の定義をおさらいしましょう。
休眠顧客とは、過去に取引はあるが、最近取引きがなくなった既存顧客のことです。
業種にもよりますが、1年以上取引のない顧客のことを言います。もちろん休眠顧客もターゲットであり、アタックリストに含まれます。
休眠顧客のセグメントは、購入履歴の分析から始めます。
離れた理由を考えます。
・接客態度や商品品質に不満があった
・引っ越した
・競合に乗り換えた
引っ越ししてしまった顧客を除けば、休眠顧客は元々は顧客であるため、見込み客よりハードルが低い顧客群です。何らかのキッカケで戻ってくる可能性の高いリストでもあります。
休眠顧客リストは宝の山という俗説も有るほどです。
顧客を取り戻す方法はいくらでもあります。
商品に不満があるお客様であれば、「新商品の発売」がキッカケになることもあれば、価格に不満があれば割引クーポンやSALEなどのオファーがキッカケになることもあります。
単純に忘れているだけなら、誕生日やキャンペーン告知のタイミングで送ったDMがキッカケになる場合もあります。接客態度や店舗の雰囲気に不満を持っていれば、リニューアルや新店舗開店の告知で戻ってくる可能性があります。
休眠顧客には、なぜ「休眠化」したかを考え、アプローチ方法を探っていきましょう。
優良顧客向けのDMとは
優良顧客とそうじゃない顧客のセグメントについては、休眠顧客へのセグメント同様、購入履歴による分析により行います。
参考:
優良顧客の定義とは?顧客分析による一般顧客との違いと特徴
優良顧客へのアプローチに必要なのは、「特別感」です。
アパレルを例にするなら、一般顧客より前にSALEを行うプレSALEの告知や、受注会・先行予約会へのご招待などがわかりやすいでしょうか。
他にも、お得意様限定のオファー(特典)、誕生日特典の告知など、顧客ロイヤリティのさらなる向上を目的とした施策を考えていきましょう。
見込み客、休眠顧客、優良顧客それぞれのDMの特徴 まとめ
いまや購入履歴の分析は何も金額や頻度だけに限りません。
CRMの導入などにより、顧客の属性や一人ひとりの購入商品の傾向、好みや適切な販売チャネルなどを分析することも可能になりました。
それぞれの顧客にとって、どういうアプローチが適切なのかは、商品やサービスによって違いがありますし、答えが決まっているわけではありません。
良かれと思った施策が失敗になることだってあります。
どうすれば休眠顧客を掘り起こせるのか、見込み顧客を顧客にステップアップさせるのか…など、DMに限らず様々なキャンペーンや手法に対して細かくPDCAを回していく必要があります。
リストの定期的な更新と併せ、様々なアプローチを試し、検証しましょう。