2016年7月20日
CtoCとは?あらゆる企業が参入する市場とサービスを解説
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CtoCとは
CtoCとは、Customer to Customerの略で、個人間で行われる商取引や、個人間の取引を仲介する事業やサービスなどのことを言います。
BtoBやBtoCと同じく商取引の分類を表す用語の一つです。
参考:
BtoBマーケティングとは?購買プロセスの特徴と施策
BtoCマーケティングとは?購買プロセスと手法を解説
最近では個人間取引そのものよりも、個人間の取引を仲介する事業やサービスなどを指すことが多く、代表例としてはネットオークションサービスやフリマアプリ、チケット売買サービス、個人で開業できるオンラインショップの開設・運用支援サービスなどが該当します。
スマートフォンの普及に伴い、CtoCサービスの利用者は若者から高齢者にまで広がりつつあります。
手軽に取引できるのがメリットではありますが、個人間の取引のためトラブルも多く、取引には細心の注意を払う必要があります。
そこで今回は、CtoCで取引を行う際の注意点やCtoCの代表的なサービスをご紹介したいと思います。
CtoC取引の注意点
まずはCtoCで取引を行う際の注意点をご紹介します。
CtoC取引の注意点1.決済方法は安全か
CtoC取引サービスの多くは基本的にユーザー同士の顔が見えないため、取引相手が信頼できるかどうかがわかりません。
過去にはネットオークション詐欺が大きな問題になったこともありました。
オークションサービスでは、出品者と落札者を評価する仕組みがありますが、過去に多くの高評価を貰っている取引相手でも、安心できません。(高評価の多い取引相手から詐欺被害にあった実例もあります。)
しかし最近では直接的な入金を行わず、プラットフォーム提供者に売買代金を預託し、商品の引渡しが完了したことを確認できた時点で売主に売買代金を支払うような仕組みがあります。
Yahoo!オークションでもこの方法が導入されています。
利用するプラットフォームに、このような仕組みが導入されているかどうかは、チェックしたいところです。
CtoC取引の注意点2.個人情報が悪用されないか
送金や商品の引渡しがうまくいっても個人情報を悪用されたり、意図しない情報漏えいのせいで個人情報が流出する場合があります。
そのような実例が増えてきた背景もあり、最近は個人情報のやり取りが発生しないサービスもあります。
CtoC取引の注意点3.不正取引の可能性がないか
ネットオークションで手に入れた商品が盗品だった場合、盗難にあった被害者等から回復請求がされたり、刑事訴訟法の規定により押収される場合もあります。
またネットオークションでの取引が禁じられている興行チケットの場合、購入したにも関わらず興行主催者から入場を断られるケースもあります。
CtoC取引では、このように不正取引に巻き込まれてしまう可能性が充分にあります。
CtoCサービスの代表例
続いては、最近大きな発展を見せるCtoCサービスの代表的なサービスをご紹介します。
1.フリマアプリ(サービス)
スマートフォンアプリを介したフリーマーケットプラットフォームです。
メルカリやフリルなどが有名です。
最近では、決済代行サービスや個人情報のやり取りがなく安心して使えるサービスが増えています。
2.オンラインショップ構築サービス
買い物カゴやクレジットカード決済の仕組みなどを含め、個人が簡単にオンラインショップを構築できるサービスです。
開設無料サービスも多く、BASEやStores.jpなどが有名です。
3.シェアリングサービス
シェアリングエコノミー(共有型経済)型サービスのことです。
「シェアリング・エコノミー」とは、典型的には個人が保有する遊休資産(スキルのような無形のものも含む)の貸出しを仲介するサービスであり、貸主は遊休資産の活用による収入、借主は所有することなく利用ができるというメリットがある。
車や家、空き地などを多くの人と共有したり個人間で貸し借りをするための仲介サービスです。
仲介宿泊を行うAirbnbや自動車を共同使用するカーシェアリングサービスが有名です。
4.スキル提供系サービス
知識やスキル、経験を個人間で売買するための仲介サービスです。
ココナラや家事代行のサイタなどが有名です。
5.総合マッチングサービス
スキルやモノ、時間を売りたい人と欲しい人をマッチングする仲介サービスです。
TimeTicketやWishScopeなどが有名です。
6.ハンドメイド系ECサービス
個人のハンドメイド製品を個人間で売買するための仲介サービスです。
minnne、Creemaなどが有名です。
7.チケット売買サービス
ライブやコンサート、舞台などのチケットを、個人間で売買できるようにする仲介サービスです。
チケットキャンプやチケットストリートなどが有名です。
人気のある公演は定価より高騰する傾向にあり、プレイガイド以外での取引が禁止されている興行も多いため、取引には注意が必要です。
CtoC市場とそのビジネスモデルとは まとめ
CtoCサービスの多くは、プラットフォームを提供し仲介することで手数料を請求するビジネスモデルがメインです。
ここ数年、スマートフォンアプリを介して手軽に取引ができるCtoCサービスが増え、ユーザーが右肩上がりで増加しています。
一方、個人間の取引であることから、トラブルを引き起こしやすいのがデメリットであり問題視されています。
トラブルを防ぐには個人個人のモラルに依存するところが大きく、どのサービスもトラブルを防ぐ仕組みが今後は重要です。
しかし、個人間売買の文化は若者を中心に根付きつつありますし、シェアリングエコノミーも徐々に浸透しつつあります。今後も様々なCtoCサービスが増えていくことでしょう。
CtoC市場とそれを取り巻く様々なビジネスに今後も注目です。