2016年7月26日

オンデマンド入稿で失敗しないための7つの注意点

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オンデマンド入稿は便利だがミスも多い

料金が安くスピーディーなオンデマンド入稿での印刷ですが、校正を通さないこともあるため、ミスがあるまま印刷されてしまうことも多いのがデメリットです。

またチラシや名刺などフォーマットが単純なものであれば良いのですが、冊子の場合は綴じ方によって見開きの見え方が変わるため、原稿の制作方法も気をつけなければいけません。

そこで今回は、オンデマンド入稿で印刷物を制作するときに気をつけたい7つのポイントをご紹介したいと思います。

オンデマンド入稿で気をつけたいポイント1.塗り足しや文字の配置に気をつける

塗り足しがないと、断裁の際に生じるズレにより白い部分が出来てしまうことがあります。

このようなことを避けるために、入稿するデータには塗り足しを3㎜以上作っておく必要があります。

塗り足し

紙面全体に地色や地紋を入れたり、紙のふちぎりぎりまで写真を入れたい場合は、仕上がりサイズよりも地色や画像をはみ出させてレイアウト作成する、塗り足し処理が必要です。

参考:
商業印刷に必須なトンボと塗り足し処理の基本知識

また端ギリギリの場所に文字を配置すると、裁断時に文字が切れてしまうことがあります。

文字については、少なくとも仕上がり位置(赤の破線)から3mm以上内側にレイアウトするようにしましょう。

オンデマンド入稿で気をつけたいポイント2.ノド(真ん中)付近のレイアウトに気をつける

無線綴じで製本する場合、ノド(真ん中)のレイアウトには見えなくなる部分があります。

中綴じのように、ノド(真ん中)の根本を開くことができないため、見開きに渡るデザインの場合、絵柄が見えなくなることがあります。

参考:
製本の種類とメリットとデメリット、料金の違い

特にページ数の多い無線綴じは、見えなくなる部分が大きくなるため、見開きレイアウトに向いていません。

オンデマンド入稿で気をつけたいポイント3.見開きデータは余計な塗りたしデータを作らない

見開きデータの場合、ページが隣り合う内側の塗足しは不要です。

トンボ

見開きデータを作成する場合は、サイズ設定に注意しましょう。

オンデマンド入稿で気をつけたいポイント4.中綴じのページ数は限られている

中綴じはページ数の多い製本には向いていません。

見開きの中心部分をホッチキスで閉じるため、ページ数の多い冊子には向いていません。当社でも8〜40ページまでしか対応しておりません。

参考:
製本の種類とメリットとデメリット、料金の違い

オーダーをする前、またはデータを制作する前に、必要ページ数を必ず確認しましょう

オンデマンド入稿で気をつけたいポイント5.無線綴じのレイアウトには注意する

無線綴じは性質上ノドを開ききることができないため、見える位置に限界があります。

中綴じのように、ノド(真ん中)の根本を開くことができないため、見開きに渡るデザインの場合、絵柄が見えなくなることがあります。

製本の種類とメリットとデメリット、料金の違い

データを制作する際は、仕上がり位置より余裕を以ってレイアウトしてください。

もちろん絵柄だけでなく、文字の位置にも気をつけましょう。

オンデマンド入稿で気をつけたいポイント6.ノンブルの順番や位置に気をつける

ノンブルとはページ番号のことです。

印刷会社によりますが、オンデマンド印刷の場合は「book_08.ai」のように、ファイル名にページ番号を記載するように指定されることがあります。

このような場合、たとえページ内にノンブルを入れていても、ページの順番としてはファイル名の方が優先されます。

間違ったまま印刷されることがないように、ページ番号の順番には充分気をつけてください。

また、捨てノンブル(実際に印刷に入らないが、メモ書きのようなノンブル)の場合、必ずトンボの外(印刷されない場所)にレイアウトしましょう。

オンデマンド入稿で気をつけたいポイント7.ページのレイアウトが違う場合がある

見開きページか単ページでの入稿なのか、左綴じか右綴じかでページ番号やレイアウトが変更される場合があります。

ページレイアウト

ノドの位置や塗り足しの有無には気をつけましょう。

オンデマンド入稿の時に気をつけたい7つのこと まとめ

オンデマンド入稿は、ファイル名の付け方やアップロード方法など入稿方法に印刷会社独自のルールがあるため、納期や料金などの理由がなければ、使い慣れた印刷会社を使う方がミスを防ぎやすいです。

一番気をつけないといけないのは、ページ構成のミス、製本や仕上げ断裁の際に見えなくなってしまうレイアウト箇所です。

もちろん、単純な誤字・脱字などのチェックも重要です。

参考:
印刷後はヤバイ…校正で誤字脱字の誤植を見つける7つの方法

印刷料金を安くするために、つい校正チェックを省略しがちですが、できれば校正をお願いした方がミスは防げるでしょう。