2021年7月22日
誰にでも読みやすい文章作成に欠かせない!「UD書体」とは?

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さまざまな業界で「ユニバーサルデザイン(UD)」が普及していますが、もちろん印刷の世界においても広まっています。
ユニバーサルデザインとは、年齢、性別、障害や能力の差、また国や文化、言語の差を問わず、誰でもわかりやすく、使いやすい物を作るためのデザインのことです。
今回はその中でも「ユニバーサルデザイン書体(UD書体)」についてご紹介します。
UD書体とは
ユニバーサルデザインとは、
あらゆる人々にとって使い易いデザインがコンセプトであり、
ガイドラインとして以下7つの原則があります。
1 公平な利益
2 利用における柔軟性
3 単純で直感的な利用
4 認知できる情報
5 失敗に対する寛大さ
6 少ない身体的な努力
7 接近や利用のためのサイズと空間
これら原則を踏まえ、UD書体は文字の大きさや行間、字詰め、文字全体の要素
を考慮して、
「文字のかたちがわかりやすいこと」
「文章が読みやすいこと」
「読み間違えにくいこと」
という3つのコンセプトから生まれ、
誰にでも優しい書体として利用されています。
例えば、文章を読んでいて「ば」なのか「ぱ」なのか、迷った経験はありませんか?
UD書体は、こういった認識しづらい文字もすぐに判断できるようなデザインがされているのです。
通常の書体との違い
では、実際にUD書体を見てみましょう。
ここに明朝体で書かれた2つの文章があります。
どちらがUD書体でしょうか?
正解は、下の文章がUD書体です。
通常の明朝体は横の線が細いことが特長で、明朝体らしい上品さを表現すると同時に、視認性が損なわれてしまうことがありました。
一方、UD書体は従来のものより横の線が太く、読みやすくなっています。
ひらがなやカタカナにおいても、形を手書きに近づけることで、直感的に識別できるようにしています。
この他にも画線をシンプルにしたり、濁点と半濁点を大きくしたりと、他の文字と混同してしまわないよう視認性・可読性を高めるさまざまな工夫がされています。
まとめ
今回はUD書体についてご紹介しました。
駅の券売機、電光掲示板、役所や病院の案内表示、など…普段何気なく利用しているものにもUD書体は使用されています。
機関誌や広報誌、パンフレットなどを制作する場合にも、ぜひUD書体を活用してみてください。
もちろん、UD書体を使うだけではなく、誌面のレイアウトや色、伝えたいことを正確に短文で記述する、などといった工夫も不可欠です。
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