2026年10月2日
UDフォントとは?特徴や普通のフォントとの違いを解説!
目次 ▼
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印刷物やWebサイト、案内表示など、多くの人が目にする媒体では、「UDフォント(ユニバーサルデザインフォント)」を活用するのも一つの方法です。
「UDフォント」という言葉を聞いたことはあっても、
「一般的なフォントと何が違うの?」
「どのような種類があるの?」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
UDフォントは、文字の形や間隔などを工夫し、より多くの人が文字を見分けやすく、読みやすいよう設計されたフォントです。
本記事では、UDフォントの特徴や一般的なフォントとの違い、代表的なUDフォントを紹介します。

UD(ユニバーサルデザイン)とは?
UD(Universal Design)とは、年齢、性別、国籍、文化、言語、障がいの有無などにかかわらず、できるだけ多くの人が利用しやすいように、製品や建物、サービスなどをデザインする考え方です。
“Universal”には「普遍的」「万人向け」といった意味があり、その名のとおり、さまざまな人にとって使いやすいデザインを目指します。
ユニバーサルデザインは、1985年にアメリカのノースカロライナ州立大学のロナルド・メイス氏らによって提唱され、次の7つの原則がガイドラインとして設定されています。
1.誰でも公平に使えること
2.利用するうえで自由度が高く柔軟であること
3.使い方が簡単でわかりやすいこと
4.必要な情報がすぐに理解できること
5.危険につながりにくいこと
6.身体的な負担が少ないこと
7.使いやすい大きさや空間が確保されていること
ユニバーサルデザインは、建築や製品といった「モノ」だけでなく、案内表示やWebサイトなどの「情報」にも取り入れられています。その一例が、今回ご紹介する「UDフォント」です。
ユニバーサルデザインとバリアフリーの違い
ユニバーサルデザインと混同されやすい言葉に「バリアフリー」があります。
バリアフリーとは、障がいのある方や高齢者、病気や怪我をしている方などが感じるさまざまな「障壁(バリア)」を取り除くことを重視した考え方です。
一方、ユニバーサルデザインは、年齢や障がいの有無などにかかわらず、できるだけ多くの人が利用しやすいよう、最初から設計することを目指します。
例えば、階段しかない場所に後からスロープを設置し、移動時の障壁を取り除くのはバリアフリーの考え方に当てはまります。一方、最初から階段とスロープの両方を設けるなど、さまざまな人が利用しやすいよう設計するのが、ユニバーサルデザインの考え方です。
このように、バリアフリーがすでにある障壁を取り除くことを重視するのに対し、ユニバーサルデザインは、すべての人が使いやすいよう、あらかじめ設計段階から配慮する点に特徴があります。
UDフォントとは?
UDフォントとは、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れ、できるだけ多くの人が文字を見分けやすく、読みやすいように工夫して設計されたフォントです。
一般的なフォントと比べて、文字のデザイン性だけでなく、「文字を正しく認識しやすいか」「読み間違えにくいか」「文章として読みやすいか」といった点にも配慮されていることが特徴です。
なお、「UDフォント」という名称が付いていれば、すべて同じデザインや基準で作られているわけではありません。フォントメーカーや製品によって、文字の形や線の太さ、文字間の設計など、重視するポイントやデザインには違いがあります。
UDフォントの特徴①画線がシンプル
一般的なフォントでは、特に明朝体において、「はね」や「はらい」などの筆の動きを表現したデザインが多く取り入れられています。こうした表現は個性や美しさにつながる一方、線がつながって見えたり、文字の形を認識しにくく感じる場合もあります。
UDフォントでは、こうした画線をシンプルにすることで、文字の形を認識しやすくする工夫が施されています。

また、一般的な明朝体は横線が細くデザインされていることが多いのに対し、UDフォントの明朝体では、横線をある程度太くすることで、文字を認識しやすくしています。

UDフォントの特徴②濁点・半濁点が判別しやすい
「ブ」と「プ」、「ぼ」と「ぽ」など、濁点や半濁点が付く文字は、文字サイズが小さい場合などに、濁点・半濁点と文字本体が重なって見え、判別しにくくなることがあります。
UDフォントでは、濁点や半濁点の形や配置を工夫し、文字本体との間に適切な間隔を確保することで、濁点・半濁点を見分けやすくしています。

UDフォントの特徴③似た文字を区別しやすい
UDフォントには、形が似ている文字を見分けやすくするため、文字の形を工夫しているものがあります。
例えば、小文字の「l」(エル)と大文字の「I」(アイ)は、書体や文字サイズによっては形が似ており、見分けにくい場合があります。
UDフォントでは、それぞれの文字の特徴を明確にするなど、形の違いが認識しやすいようにデザインされています。

UDフォントの特徴④文字の間隔が広めに確保されている
UDフォントは、一般的なフォントと比べて文字の間隔(アキ)が広めに設定されているのも特徴です。
例えば、「3」と「8」や、「C」と「O」など、形が似ている文字は、文字のアキが狭いと区別しにくくなる場合があります。UDフォントでは、こうした文字のアキを広く確保することで、文字の混同を防ぎ、認識しやすくしています。

このように、UDフォントは、文字を認識しやすくしたり、文章を読みやすくしたりする、さまざまな工夫が施されています。
こうした工夫は、
・視認性:文字や情報を見つけ、認識しやすいこと
・判読性:他の文字と判別しやすく、誤読が少ないこと
・可読性:文章全体をスムーズに読みやすいこと
に直結し、読み手にとってより理解しやすく、必要な情報を受け取りやすい文章につながります。
以下のように文章全体を比較すると、UDフォントのほうが文字がはっきりと認識しやすく、長文でも負担なく快適に読み進められることがわかります。


▼可読性・視認性・判読性については、以下の記事で詳しくご紹介しています。

代表的なUDフォント
ここからは、代表的なUDフォントをご紹介します。
イワタUDフォント

イワタUDフォントは、フォントメーカーのイワタとPanasonicが共同開発し、2006年に発売された、世界初のUDフォントです。
「視認性」「判読性」「デザイン性」「可読性」を高いレベルで兼ね備えており、リモコンなどの小さなボタンに使用した場合でも、文字がつぶれにくく、認識しやすいよう工夫されています。すべてのPanasonic製品の機能表示にイワタUDフォントが採用されるなど、家電製品の操作表示をはじめ、さまざまな用途で利用されています。
モリサワUD書体

モリサワUD書体は、フォントメーカーのモリサワが開発したUDフォントです。
「文字のかたちがわかりやすいこと」「文章が読みやすいこと」「読み間違えにくいこと」という3つのコンセプトをもとに、読みやすさを重視しつつ、文字そのものの美しさも損なわれないようにデザインされています。
参考:UD書体 | モリサワのフォント | 株式会社モリサワ
ヒラギノUD書体

ヒラギノUD書体は、ヒラギノフォントのデザイン性を活かしながら、文字の認識しやすさや文章の読みやすさに配慮して設計された書体です。
例えば、漢字と仮名の字面をほぼ一定にそろえた「ヒラギノUD角ゴF」や、液晶ディスプレイでも見やすいように横線やはらいを太めに設計した「ヒラギノUD明朝」など、さまざまなバリエーションがあります。
BIZ UDフォント

BIZ UDフォントは、Microsoft Officeなどで使用しやすいよう設計されたUDフォントです。ゴシック体の「BIZ UDゴシック」と明朝体の「BIZ UD明朝」があります。
BIZ UDフォントの大きな特徴の一つが、無料で利用できることです。Windows 10以降のPCには標準搭載されており、Macでは「MORISAWA BIZ+」や「Google Fonts」から無料でダウンロード可能です。
一般的な文書作成や資料作成などにも取り入れやすいため、UDフォントを試してみたいという方にもおすすめです。
まとめ
今回は、UDフォントの特徴や代表的なUDフォントについてご紹介しました。
UDフォントは、より多くの人が文字を見分けやすく、読みやすいよう設計されたフォントです。文字の形や線、濁点・半濁点の配置、文字同士の間隔などにさまざまな工夫が施されています。
ただし、UDフォントにもさまざまな種類があり、それぞれデザインや特徴が異なります。また、UDフォントを使えば、どのような場面でも読みやすくなるとは限りません。
フォントを選ぶ際は、用途や媒体、情報を受け取る人などを考慮し、文字の大きさや色、レイアウトなどを含めて、全体として読みやすいデザインにすることが大切です。
印刷物やWebサイト、案内表示などで「情報をできるだけ多くの人にわかりやすく伝えたい」と考えている場合は、UDフォントも選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
本記事が、 フリーランスエンジニア・クリエイター向け案件・求人検索サイト「フリーランスHub」様のサイトで紹介されました!ぜひこちらの記事もあわせてご覧ください!
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