2016年7月13日
BtoCマーケティングとは?購買プロセスと手法を解説
目次 ▼
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BtoCとは
BtoCとは、Business to Customerの略で、つまり個人向けのビジネス、商売のことをいいます。
BtoCは利用者と購入者が同じであることが多く、購入意思決定のスピードも早く、ちょっとしたキッカケで購入に至ることがあります。
※子供向けの商品の場合は、親が購入の意思決定を行うことがあります。
しかし、BtoB(Business to Business)、つまり法人向けビジネスの購買プロセスでは、利用する人と購入を決定する人が違います。
さらにBtoBは高額商品が多く、購入の検討に多くの時間を必要とします。
参考:
BtoBマーケティングとは?購買プロセスの特徴と施策
このように、BtoBとBtoCでは、購買プロセスがまったく違うのです。
多くの顧客は、テレビやラジオ、インターネット、口コミから得た情報を取捨選択しながら、自身で購入を決めています。
そのためBtoCの場合、アプローチの方法もやや直接的になりますし、販売チャネルも多様です。
特に若者から中高年に至るまでインターネットの利用が普及した今では、マーケティングの手法も多様化してきています。
購入はリアル店舗であっても、認知のキッカケはWeb広告やSNSであることもよくあります。逆に、リアル店舗で実物を見て、インターネットで価格を調査し、Webサイトから購入することもあります。
そこで今回は、BtoCの購入プロセス、インターネット時代における顧客との接点やマーケティング手法をご紹介したいと思います。
BtoCにおける購入行動プロセス
BtoCの購入行動プロセスを分かりやすく説明している2つのモデルを紹介します。
顧客の購入行動プロセスを分解することで、段階に応じてどのようなコミュニケーションをとるべきかを見極めていきます。
AIDMA(アイドマ)
AIDMAとは、Attention(注意)、Interest(興味関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、 Action(購買)の頭文字をとったものです。
顧客は、まずその商品やサービスを認知し(Attention)、興味を持ち(Interest )、欲しいと思うようになり(Desire)、動機付けをし(Memory)、最終的に購入する(Action)というプロセスです。
このうち、Attentionを認知段階、Interest、DesireおよびMemoryを感情段階、Actionを行動段階と区別します。
AISAS(アイサス)
AISASとは、Attention(注意)、Interest(興味関心)、Search(情報収集)、Action(購買)、Share(情報共有)の頭文字をとったものです。
インターネットの普及を背景にした購入決定モデルとして電通が提唱し、Web上で購入に至るまでのプロセスを表しています。
顧客はまず、商品やサービスを認知し(Attention)、興味を持ち(Interest)、情報を収集し(Search)、購入し(Action)、使用感や感想などの情報を共有(Share)します。
BtoCにおける顧客との接点とマーケティング手法
インターネットの普及を背景に、従来のマス広告やダイレクトマーケティングに加え、顧客との新たな接点が生まれています。
顧客との接点とマーケティング手法1.SNS
SNSとはソーシャル・ネットワーキング・サービスのことです。TwitterやFacebookが代表的です。
誰かがSNSでシェアした商品情報をキッカケに商品を知る、興味を持つ、購入する、商品の口コミをSNSで検索する、感想をシェアする…このようにSNSは、購入行動プロセスのあらゆる段階に関わるコミュニケーションツールです。
そのため、商品ページにSNSのシェアボタンを配置するのは今や当たり前ですし、企業がTwitterの公式アカウントやFacebookページの運営を行うことはユーザーとのコミュニケーション手段の一つになっています。
顧客との接点とマーケティング手法2.アーンドメディア
アーンドメディアとはSNS広告のことです。ツイートや投稿内容、属性から親和性の高いプロモーションを表示し、広告効果を高めます。
従来のインターネット広告と違うのは、顧客が商品を知ったり購入したりするキッカケになるだけでなく、シェアや「いいね」などのリアクションをしてくれることで、プロモーションを拡散しやすいことです。
顧客との接点とマーケティング手法3.レビュー
レビューとは評論や批評のことです。
自社サイトや口コミサイト、ECサイトでの購入者によるレビュー、インターネットメディアのレビュー記事、感想ツイートなどが該当します。
このような口コミや記事を参考に、顧客は購入を検討します。
もちろん良いレビューだけではありません。時には手厳しい意見や誹謗中傷の類もありますが、企業側の対応次第でサービスや顧客満足度の向上に繋げることができます。
顧客との接点とマーケティング手法4.SEO(検索エンジン最適化)
SEOとは検索エンジン最適化のことで、検索エンジンにおける検索結果が上位にくるようにWebサイトを最適化することです。
顧客が特定のキーワードを検索した時、自社のWebサイトが上位に表示されることで購入のキッカケを作ります。
また最近の顧客は、リアル店舗で知った商品であっても、インターネットで口コミや価格、スペックや仕様を検索したり、購入したりする場合があります。
そのため、仮に売上のメインがリアル店舗であってもSEOを疎かにしてはいけません。
顧客との接点とマーケティング手法5.リスティング広告
YahooやGoogleのような検索エンジンの検索結果に表示される広告のことです。
検索結果には「自然(オーガニック)検索」と「広告」の2つが表示されています。
クリックされるたびに課金され、キーワードごとにクリック単価が違います。人気のあるキーワードはクリック単価も高くなります。
SEOは効果が出るまである程度の時間を要するため、てっとり早く顧客に認知させる手段としては良いのですが、クリックしても購入に繋がらないと却ってコスト増になるデメリットがあります。
顧客との接点とマーケティング手法6.オウンドメディア
企業が自社で所有するWEBサイト(メディア)のことで、ブランドサイトやキャンペーンサイト、ブログなどを指します。
顧客にとって有益な情報を提供することで、顧客との接点を作ったり、企業や商品の価値を高めたりしていきます。
BtoCマーケティングとは?購買プロセスと手法を解説 まとめ
インターネットの普及によりメディアの多様化は加速し、顧客との接触機会は増えています。
今回はご紹介しませんでしたが、専用スマートフォンアプリを展開するECサイトやLINEでクーポンを配布するリアル店舗も増えてきました。
顧客自身が購入を決めることが多いBtoCにおいては、どのフェーズでどのようにマーケティングを行うかで、結果は顕著に変わってきます。
また、チラシやDMといったプロモーションメディア広告もいまだに健在ですし、インターネットと組み合わせたクロスメディア戦略はいまやスタンダードとなりつつあります。
参考:
日本の広告費50%を占めるプロモーションメディアとは?
実は簡単!クロスメディア戦略のメリットと媒体組合せ事例
インターネットは数字が見えるからこそ、効果測定による細かい分析も可能であり、PDCAのスピードも早いです。
様々なマーケティング手法を活かし、スピーディー且つ効率的に売上拡大に繋げていきましょう。