2026年10月5日
文章でよく使う記号の種類と使い方|読み方・意味・使い分けを一覧で解説
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文章の中でよく使用される、句読点(、。)、括弧(()〔〕〈〉《》)、中黒(・)などの記号。これらはまとめて「約物(やくもの)」とも呼ばれ、文章の区切りや語句の関係を示すなど、内容を正確に伝えるための重要な役割を担っています。
記号を適切に使うことで、文章の意味が伝わりやすくなり、読み手も内容をスムーズに理解できます。一方で、使い方を誤ったり、過度に使用したりすると、かえって読みにくさや混乱を招くこともあります。
普段は何気なく使っている記号の中には、「この読み方で合っている?」「どのように使えばいい?」と迷うものもあるのではないでしょうか。
本記事では、文章でよく使われる代表的な記号について、読み方・意味・使い方・使用シーンを一覧形式でわかりやすく解説します。さらに、見た目が似ている記号の違いや、使用する際に注意したいポイントもご紹介します。

そもそも「約物」とは?
約物(やくもの)とは、句読点・括弧・記号類など、文字以外で文章を補助する記号の総称です。「約」という字には「しめくくる」「まとめる」といった意味があり、句読点で文の区切りを示したり、括弧で補足や引用を示したりするなど、文章の構造や意味をわかりやすく伝える役割があります。
文章内で約物を適切に使用することによって、次のような効果があります。
・文の区切りや強調が明確になり、読みやすさが向上する
・補足・引用・並列など、語句や文章の関係性を視覚的に示せる
・記号の使い方を統一することで、文章全体にまとまりやリズムが生まれる
よく使われる代表的な記号一覧
文章を区切る記号
| 記号 | 読み方 | 意味・使用シーン |
|---|---|---|
| 、 | 読点(とうてん) | 文の区切りや意味の切れ目を表す。 |
| 。 | 句点(くてん) | 文の終わりを表す。 |
| , | カンマ | 英文での読点として用いられるほか、数字の区切りにも使用される。 |
| . | ピリオド | 英文の句点として用いられるほか、小数点としても使用される。 |
| ! | 感嘆符、 エクスクラメーション | 驚きや喜びなどの感情を表す。 |
| ? | 疑問符、 クエスチョン | 疑問や不確かさ、質問などを表す。 |
| : | コロン | 補足や言い換えなどで文をつなげる際に用いられるほか、 時刻や比率を表す際にも使用する。 例)持ち物:ノート、ペン、PC |
| ; | セミコロン | 英文で、内容が関連する二つの文をつなぐ際に使用する。 ピリオドとカンマの中間のような役割を持つ。 例)He didn’t go;he was too tired. |
| ・ | 中黒(なかぐろ) | 並列する語句や地名、人名の区切りを表す。 例)東京・大阪・福岡 |
| … | 三点リーダー | 余韻や間、省略を表す。 関連する項目をつなげる際にも使用される。 例)本当は言いたいけど… |
| / | スラッシュ | 選択肢の提示や文の区切りを表す。 「and」や「or」という意味のほか、日付やURLでも使用される。 例)はい/いいえ ライス/パン |
| \ | バックスラッシュ | 主にプログラミング言語やファイルパスで使用される。 自然言語ではほとんど使用されない。 |
| ‐ | ハイフン | 英文で、複合語を形成する際や、語が改行で分かれる際に使う。 例)all-inclusive |
| ― | ダーシ、 ダッシュ | 会話の間や余韻を表す。範囲や期間を示す際にも使用される。 例)彼は出発した―― |
| ~ | 波線、チルダ | 時間や場所、数量などの範囲を表す。 文末につけて感情をやわらかく表現する際にも使用される。 例)受付時間:10:00~18:00 |
| _ | アンダーバー、 アンダースコア | 主にファイル名や識別子など、スペースを使えない場面で使う。 |
| | | 縦線、バーティカルバー、 パイプライン | 主にプログラミング言語や数式で使用される。 |
| ‘ | アポストロフィ | 英文で、短縮形や所有格を表す際に使う。 例)It’s mine. / Rock’n’roll |
| ^ | キャレット、ハット | 挿入位置を表す。 校正で文字の追加箇所を表す際にも使用される。 |
▼適切な句読点の使い方は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
括弧(かっこ)類
| 記号 | 読み方 | 意味・使用シーン |
|---|---|---|
| ( ) | まる括弧、パーレン | 語句の補足説明や、他の部分と区別する際に使用する。 例)明日(木曜日)はお休みします。 |
| 「 」 | かぎ括弧 | 会話文や引用、強調を表す際に使用する。 例)彼は「おはよう」と言った。 |
| 『 』 | 二重かぎ括弧 | かぎ括弧内にさらに会話文を入れる場合や、書籍や雑誌などのタイトルを示す際に使う。 例)「先生が『明日までに提出』って言っていたよ!」と友達から連絡があった。 |
| 【 】 | 墨付き括弧、 墨付きパーレン | 見出しやタイトルなど、目立たせたい部分に使う。 例)【至急】提出期限を過ぎているのでご確認ください。 |
| [ ] | 角括弧、ブラケット | 主に横組みにおいて、強調や引用の補足をする際に使う。 数式や発音記号にも使用される。 例)開発部長によると「新商品はUX[ユーザー体験]が大幅に改善された」とのことだ。 |
| 〔 〕 | 亀甲括弧 | 主に縦組みにおいて、強調や引用の補足をする際に使う。 |
| { } | 波括弧、ブレース | 強調したい箇所や見出しで使われるほか、 数式やプログラミング言語で使用される。 |
| 〈 〉 | 山括弧 | 強調や引用を示す際に使われるほか、 書名や作品名などのタイトル、見出しにも使用される。 例)書類は〈金曜の18時まで〉に提出してください。 |
| 《 》 | 二重山括弧 | 強調や引用を示す際に使う。 書名や作品名などのタイトル、見出しにも使用される。 例)今回のプロジェクトの鍵は、ずばり《スピード感》だ。 |
| ‘ ’ | シングルクォーテーション | 主に英文や横書きの文で使用する。 引用や会話、強調など、「」と同様の役割で使われる。 |
| “ ” | ダブルクォーテーション | 主に英文や横書きの文で使用する。 引用や会話、強調、作品名など、『』と同様の役割で使われる。 |
| 〝 〟 | ダブルミニュート | 主に和文や横書きの文で使用する。 引用や会話、強調など、“ ”と同様の役割で使われる。 |
繰り返しを表す記号(踊り字)
同じ文字を繰り返す際、2文字目を省略して記号で表すことがあります。
このような記号は「踊り字」と呼ばれます。
| 記号 | 読み方 | 意味・使用シーン |
|---|---|---|
| 々 | どうのじてん、ノマ | 直前の漢字を繰り返す。 例)人々、時々、色々 |
| ゝ | いちのじてん | 直前のひらがなを繰り返す。 例)学問のすゝめ |
| ゞ | いちのじてん | 直前のひらがなに濁点をつけて繰り返す。 例)かゞみ |
| ヽ | いちのじてん | 直前のカタカナを繰り返す。 例)バナヽ |
| ヾ | いちのじてん | 直前のカタカナに濁点をつけて繰り返す。 例)サヾエ |
| 〃 | ののじてん | 前行の文字または語と同じことを示す。主に表やリストなどで使われる。 例)縦の長さ 10m 横の長さ 〃 |
その他の記号
| 記号 | 読み方 | 意味・使用シーン |
|---|---|---|
| ※ | こめじるし | 注釈や補足、注意喚起を表す。基本的には日本語でのみ使われる。 例)日曜定休 ※祝日の場合は営業します。 |
| * | アスタリスク | 注釈や補足を表す。主に英文や学術的な脚注で使用される。 例)ご不明点はお問い合わせください。*1 *1 問い合わせ先:example@example.com |
| # | シャープ、いげた、 ハッシュタグ | 電話番号や楽譜、SNSでのハッシュタグなどで使用される。 |
| ・ | ビュレット | 箇条書きにおいて、項目を示すために使用する。 例)・キャベツ ・にんじん ・トマト |

似ている記号の違い・使い分け
ここまで、文章で使われる記号の意味や用法を一覧形式でご紹介しました。記号の中には、見た目がよく似ていても、意味や使い方が異なるものがあります。
ここからは、特に混同しやすい記号について、それぞれの違いや使い分けを解説します。
「ー」「―」「‐」の違い
「ー」「―」「‐」は、いずれも横線で混同されやすい記号です。見た目は似ていますが、それぞれ役割が異なります。
「ー」は長音符・長音記号と呼ばれ、「コーヒー」「メール」のように、音を伸ばす際に使います。
「―」はダーシ・ダッシュと呼ばれ、文中に区切りや間、余韻をつけたり、補足的な情報を挿入したりする際などに使われます。
「‐」はハイフンと呼ばれ、英語などで複数の語をつないで複合語を作る際などに使われます。
「・(中黒)」「•(ビュレット)」の違い
「・」と「•」は、どちらも黒い点で混同されやすい記号です。一見すると同じ記号に見えますが、実際には別の記号で、主な用途も異なります。
「・」は中黒(なかぐろ)と呼ばれ、 文章中で語句を並べたり、外来語の区切りを示したりする際に使用します。
一方、「•」はビュレットと呼ばれ、主に箇条書きの各項目の先頭に置いて、項目を示すために使われます。
【中黒の例】
東京・大阪・福岡の3都市で開催します。
【ビュレットの例】
•りんご
•みかん
•バナナ
ビュレットは、中黒よりやや大きく表示されることが多く、箇条書きの項目を視覚的に示しやすいという特徴があります。ただし、実際の大きさや見え方はフォントや環境によって異なります。
なお、日本語の文書では、ビュレットの代わりに中黒「・」を箇条書きの先頭に使用することもあります。どちらでも誤りではありませんが、使用する記号は文書全体で統一するようにしましょう。
「「」」「 ‘ ’ 」「 “ ” 」の違い
「「 」」「‘ ’」「“ ”」は、いずれも文章や言葉を囲むための記号ですが、主に使われる言語や場面が異なります。
「」は、日本語の文章でよく使われるかぎ括弧です。会話文を示すほか、特定の言葉を取り上げたり、引用したりする際などにも使われます。
一方、「‘ ’」「“ ” 」は、主に英語などの欧文で使われる引用符です。 日本語の文章でも、英語の文章や英単語を引用する場合などに使われることがあります。
また、「“ ”」と似たものに「〝 〟」(ダブルミニュート)があります。 どちらも引用などに使われますが、ダブルクォーテーション「“ ”」は主に横書きで、ダブルミニュート「〝 〟」は主に縦書きで使われます。
なお、「“ ”」と「‘ ’」の使い分けは、言語や媒体、文書のルールなどによって異なります。すべての文書に共通する一律のルールがあるわけではありませんが、文書内で表記を統一することが大切です。
「※」「*」の違い
「※」と「*」は、どちらも注釈や補足を示す際などに使われますが、使われる場面が異なります。
「※」は、日本語の文章で注意事項や補足情報を示す際によく使われる記号です。本文の内容に補足を加えたり、注意してほしい情報を示したりする場合などに使います。
【例】※価格はすべて税込みです。
一方、「*」はアスタリスクと呼ばれ、注釈や脚注を示す記号として使われます。また、本文中の記号と対応させて、ページ下部などに注釈を掲載する場合にも使われます。
【例】商品の価格には別途送料がかかります。*1
*1 一部地域を除く。
ただし、「※」と「*」の使い分けも、すべての文書に当てはまる一律のルールがあるわけではありません。資料の種類や媒体に応じてルールを決め、同じ文書の中で使い方を統一することが大切です。
記号を使用する際の4つのポイント
記号は、文章の区切りや補足、強調などを示すために欠かせないものです。一方で、使い方によっては、文章を読みにくくしたり、意図が伝わりにくくなったりすることもあります。
ここでは、記号を使用する際に意識したい、実践的なポイントを4つご紹介します。
1. 多用しすぎない
記号は文章を読みやすくするために重要な役割を果たしますが、多用しすぎると文章がぶつ切りになったり、強調したい部分が埋もれてしまいます。記号は必要な箇所だけに絞ることが重要です。
【悪い例】
資料(「今期売上報告」)は、5月15日(水)17:00までに(形式:PDF・Excel)提出してください<送付先:営業部>。《注意事項:未提出の場合は担当者へ連絡》
【良い例】
「今期売上報告」の資料は、5月15日(水)17:00までに、PDFまたはExcel形式でご提出ください。送付先は営業部です。未提出の場合は、担当者までご連絡ください。
2. 環境依存文字の使用は避ける
「①」「㈱」「㌔」などの環境依存文字は、使用するデバイスやOS、ソフトなどによっては正しく表示されず、文字化けや意図しない表示につながる可能性があります。特に、異なる環境で共有・閲覧する文書では注意が必要です。
また、印刷物でも、使用する編集ソフトやフォントによっては文字化けが発生することがあります。入稿前や校正時には、必ず確認しましょう。
3. 使い分けのルールを設ける
記号にはさまざまな種類がありますが、必ずしも使い方のルールが明確に決まっているわけではありません。例えば、強調したい部分に{ }を使うか、< >を使うなど、文書の目的やルールによって選択できる場合もあります。
ただし、同じ文書の中で、場面ごとに使用する記号がバラバラだと、読み手に違和感や混乱を与える原因になります。
そのため、「強調には< >、補足には( )を使用する」といったように、社内やチーム内で使い分けのルールをあらかじめ決めておくことが重要です。こうしたルールを設けることで、文書全体に統一感が生まれます。
また、「!」や「?」など、カジュアルな印象を与える記号については、文書の目的や読者層に応じて使用の可否を判断するようにしましょう。
4. 表記を統一する
「。」と「.」、「~」と「―」、全角と半角など、見た目が似た記号や、同じ意味を持つ異なる表記が混在すると、文章全体にちぐはぐな印象が生まれ、読み手に違和感を与えることがあります。
そのため、文中で使用する記号は、意味や用途に応じて使い方や表記を統一することが大切です。表記を統一することで、文章が読みやすくなるだけでなく、文書全体のまとまりや完成度を高めることにもつながります。
【悪い例】
イベントは5月20日(火)~25日(日)の10:00-15;00に、駅前広場で開催します.
【良い例】
イベントは5月20日(火)~25日(日)の10:00~15:00に、駅前広場で開催します。
まとめ
今回は、文章作成においてよく使われる記号の読み方・使い方・ポイントについてご紹介しました。
記号は、文章の区切りや補足、強調などを示し、情報をわかりやすく伝えるために重要な役割を果たします。普段何気なく使っている記号も、読み方・意味・使用シーンを正しく理解したうえで適切に使い分けることで、より読みやすく、伝わりやすい文章に仕上げることができます。
日々の文書作成や編集業務の際に、ぜひ参考にしてみてください。





