2022年11月10日
デジタル化した広報誌を上手に発信するためのポイント

目次 ▼
この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。
近年、さまざまな業界・職種でデジタル化やペーパーレスが進められています。
広報活動においても例外ではなく、紙の広報誌や機関誌をWebに切り替えるなど、情報発信のあり方も変わりつつあります。
しかし一方で、紙で発行していた広報誌を廃止しデジタル化したもののあまり読んでもらえていない……というお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
せっかく広報誌をデジタル化しても、うまく発信できていないと読者の目に触れる機会が減ってしまい、紙で発行していたときよりも読まれなくなってしまう可能性があります。
そこで今回は、デジタル化した広報誌を上手に発信するためのポイントをご紹介していきます。
Webサイトで広報活動を行うメリットとデメリット
広報活動のデジタル化において、もっともポピュラーなのがWebサイトの活用です。
Webサイトは幅広いユーザーに情報を発信するのに適していますが万能ではありません。
メリットとデメリットを理解して、目的や対象に合った使い方をしていきましょう。
メリット1.リアルタイムの情報を発信できる
紙媒体の場合、完成して読者に情報が届くまでには時間がかかってしまいますが、Webサイトは更新や編集が容易なため、情報をスピーディーに届けることができます。情報をリアルタイムで伝えることができ、発信した情報に変更があった際にもすぐに修正することが可能です。
PCだけでなく、スマホやタブレットからも閲覧できるため、いつでもどこでも最新の情報を確認することができるのもメリットです。
メリット2.掲載ボリュームが制限されない
Webサイトはスペースに制限がないため、多数の情報を掲載することができます。
動画や音声などの文字や画像以外のコンテンツも掲載でき、発信できる情報の幅が広がります。
デメリット1.ユーザーがアクセスをしてサイトに訪れてくれないと情報が届かない
Webサイトは「プル型」の情報発信とも言われ、ユーザーがサイトに訪れてくれるのを待っている状態になります。
つまり、ユーザーが自分から情報を得ようと検索を含めアクセスをしない限り、Webサイトに載せた情報は見てもらえません。
デメリット2.他の情報に埋もれやすい
Webサイトにはさまざまな情報を掲載できるからこそ、伝えたい情報が他の情報に埋もれてしまいやすいです。
また、Webの場合は紙媒体に比べてじっくり読まれにくく記事の全体を一覧しづらいため、興味がないと感じたら離脱されやすいという特徴があります。

デジタル化した広報誌を上手に発信するためのポイント
1.他の媒体と併用する
デジタル化した広報誌の掲載先としては、Webサイトやイントラネットなどがあります。
しかし、先ほどお伝えしたように、Webサイトは「プル型」のため、サイトに広報誌を掲載しただけでは読者には届きません。メルマガやSNSを使って「プッシュ型」のお知らせをし、Webサイトに誘導する導線づくりが重要です。
2.効果測定を行う
紙媒体だと、広報誌がどのくらい読まれているのかを確認することはできません。読者アンケートを実施しているケースもあるかと思いますが、なかなか思うように回答が集まらないという難点もあります。
WebであればGoogleアナリティクスなどの無料ツールを使って、閲覧数やページ滞在時間、よく読まれているページなどを数値で見ることができます。
読者の興味関心が可視化されるため、どのようなトピックスが求められているのか、おのずと広報誌の改善点や課題が見え、PDCAサイクルを回しやすいという利点があります。
3.自治体の場合はポータルサイトの活用もおすすめ
自治体であれば、広報誌のポータルサイトに掲載してもらうのも一つの方法です。
レイアウトやデザインの参考に。自治体の広報メディアまとめサイト4選 でご紹介しているポータルサイトでは、全国の自治体や官公庁の広報メディアがまとめられています。
このような媒体に掲載することによって、読者以外の目にも留まる機会ができ、認知を拡大することができます。
ポータルサイトを活用する場合にも、ポータルサイトへの掲載だけでなく、Webサイトなどと併用するのがおすすめです。
広報誌をデジタル化した事例
月1回発行していた広報誌をデジタル化した企業の事例をご紹介します。
社内のペーパーレス化が進んだこともあり、紙を廃止して広報誌のデジタル化を実施。掲載するコンテンツやページ数などは紙媒体のときと同様でPDF化したものを自社のWebサイトに掲載していました。
しかし、広報誌を月に1回Webサイトにアップしてもなかなか見てもらえず、紙で発行していたときよりも反応が下がるという結果になってしまいました。
先ほどもお伝えしたように、Webサイトには「ユーザーがアクセスをしてサイトに訪れてくれないと情報が届かない」というデメリットがあります。
この企業の場合はWebサイトだけでなく他の方法でも読者に情報を届ける必要がありました。
そこで、広報誌のPDFを月1回Webサイトにアップする発信方法から、広報誌の内容を記事形式で月2回Webサイトに掲載する方法に変更。記事が掲載されたタイミングで、メルマガを使って最新記事がアップされたことを読者に向けて発信しました。
メルマガで広報誌発行のお知らせをすることで「Webサイトに訪れてくれないと情報が届かない」というデメリットが解消されただけでなく、月に1回発信していた情報量を月2回に分けることによって、広報誌へ触れる回数が増え、少しずつ認知の向上につなげることができました。
まとめ
今回は、デジタル化した広報誌を上手に発信するためのポイントをお伝えしました。
せっかくデジタル化をしても、発信方法がうまくいかないと読者のもとに情報が届かなくなってしまいます。
他の媒体と併用しながら、目的や対象にあった最適な情報発信をしていきましょう。
