2026年4月16日

【保存版】校正記号の使い方を画像付きで完全解説|よく使う27種類を一覧で紹介

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

校正の現場において、こんな経験はありませんか?

「修正の指示を書いたのに、制作会社に意図が伝わらなかった」
「指示の入れ方が人によってバラバラで、確認に時間がかかる」

こうした現場の課題を解消するのが、日本工業規格(JIS)で定められた「校正記号」です。共通のルールで修正指示を出すことで、伝達ミスや認識のズレが減り、制作会社・デザイナーとのやりとりがスムーズになります。

この記事では、編集・広報担当者がすぐに使える校正記号を、画像付きでわかりやすく解説します。

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そもそも校正とは?

校正とは、原稿とゲラ(校正作業のために印刷された試し刷り)を照らし合わせ、誤字脱字・表記ゆれ・レイアウトの乱れなどを確認し、修正する作業のことです。

校正とは、印刷物などの制作過程において、文章やレイアウトに誤りがないかを確認し、修正する作業のことです。

「正確で読みやすいコンテンツ」を世に出すために、編集・デザインの現場では欠かせない工程で、 具体的には、以下のような項目をチェックします。

・誤字脱字
・表記ゆれ
・レイアウトや体裁の乱れ

また、校正には、主に以下の2種類があります。

・文字校正:文字・文章の誤りを確認する
・色校正:色味や印刷時の仕上がりを確認する

引用: 校正用語一覧|よく使う基本用語とミスを防ぐチェックポイント5選-神楽坂編集室

もし印刷後・発行後に誤りが見つかると、刷り直しに多大な時間とコストがかかってしまいます。こうしたリスクを防ぐためにも、校正作業は正確に実施することが重要です。

▼「校正」と似た言葉に「校閲」がありますが、両者の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

校正記号を使う前に知っておきたい3つの基本ルール

ルール1.赤のボールペンを使う

校正記号は、赤のボールペンで書くのが基本です。太いペンや蛍光ペンは記号が読みづらくなるため避けましょう。

ただし、補足指示を書き加える場合や、赤だけでは見づらくなる場合には、青など他の色を使うこともあります。

ルール2.対象の文字の上には書かない

修正指示は、原則として対象文字の上に直接書き込まず、余白に記入して引き出し線でつなぐようにしましょう。文字に重なると、元の文字が判読できなくなるためです。

校正記号の使い方

ルール3.引き出し線は文字や記号に被せない

引き出し線は、修正箇所の前後にある文字や他の引き出し線と交差しないように引きます、複数の修正指示が近い場合は、線の引き方を工夫して視認性を確保しましょう。

校正記号の使い方

▼以下の記事では、校正用語と校正ミスを防ぐチェックポイントについて詳しく解説しています。

よく使う校正記号27選と使い方

ここからは、校正でよく使われる校正記号を、具体例とともにご紹介します。

1.文字・記号の修正

誤字があった場合は、該当文字に斜線を引くか、丸で囲んで修正内容を引き出し線で示します。

校正記号の使い方

2文字以上の修正は、最初と最後の文字に斜線を引き、間を横線でつなぐか、文字列全体を丸で囲みます。

校正記号の使い方

その際、元の文字が読めなくなるほど塗りつぶしたり、修正テープを使用したりするのはNGです。元の文字が判読できる状態で指示することが重要です。なお、引き出し線があまりに長過ぎたり、引き出し線同士が交差したりしないよう注意しましょう。

修正指示を取り消したい場合は、余白に「イキ」と書き、修正箇所に取り消し線を引きます。

校正記号の使い方

2.文字・記号の削除

不要な文字を削除して詰める場合は、引き出し線の先に「トル」または「トルツメ」と記入します。

校正記号の使い方

削除後に空白を残す場合は、「トルアキ」または「トルママ」と記入します。

校正記号の使い方

紛らわしい修正内容の場合は、伝わりやすいよう工夫して、確実に修正指示を出すことが大切です。
例えば、「メルカー」を「メルカトル」に直したいとき、「ー」に線を引いて「トル」と書くだけでは、「メルカ」に修正する指示と誤解される可能性があります。このような場合は「メルカー」全体を丸で囲み、「メルカトル」と明記することで、より正確に修正内容が伝わります。

校正記号の使い方

3.文字・記号の挿入

文字や記号を挿入する際は、挿入位置に「∧」(縦書きの場合は「>」)を書き、そこから引き出し線を伸ばします。そして、引き出し線をアルファベットの「y」の形になるよう伸ばして、その間に挿入したい文字を記入します。

校正記号の使い方

4.直音から小書き仮名への変更

直音を小書き仮名(ぃ・ィ・っ・ッ 等)に修正する場合は、該当する文字の上に「∧」(縦書きの場合は「<」)を記入します。

校正記号の使い方

5.小書き仮名から直音への変更

反対に、小書き仮名から直音へ修正する場合は、該当する文字の上に「∨」(縦書きの場合は「>」)を記入します。

校正記号の使い方

6.文字の入れ替え

隣り合う文字の入れ替えは、「逆S字」または「S字」で入れ替える文字同士を挟みます。離れた文字の入れ替えは、入れ替える文字をそれぞれ丸で囲み、矢印で示します。

校正記号の使い方

7.ルビ(振り仮名)を付ける

ルビを付ける場合は、該当する漢字の上に線を引き、以下のようにルビを記入します。

校正記号の使い方

熟語など2文字以上の言葉にルビを付ける場合は、各漢字に対応するルビがわかるよう記入しましょう。

校正記号の使い方

8.ルビの修正

誤ったルビを修正する際は、通常の誤字修正と同様に、斜線と引き出し線で指示します。

校正記号の使い方

9.ルビの削除

ルビを削除する場合も、通常の文字削除と同様に、引き出し線の先に「トル」と記入します。

校正記号の使い方

10.改行

行を変えて、さらに段落の先頭を字下げしたい場合は、以下の校正記号を使います。なお、もともと字下げのない文章では、改行しても字下げは行いません。

校正記号の使い方

文字の挿入などにより、指定した文を次の行へ移動させるときには、以下の校正記号を使います。

校正記号の使い方

反対に、文字の削除などによって、文を前の行に戻す場合は、以下の校正記号を使用します。

校正記号の使い方

改行をやめて前の行に続けたい場合は、以下の校正記号を使用します。この場合、行頭の字下げスペースもあわせて削除されます。

校正記号の使い方

11.字間の調整

字間は、1文字分(全角)を基準に「二分」「三分」「四分」などで幅を指定します。

校正記号意味
全角1文字分
二分1/2文字分
三分1/3文字分
四分1/4文字分
校正記号の使い方

12.字間をベタ組にする

字間・行間がない状態を「ベタ」と言います。字間をベタにする指示は、以下のように記入します。

校正記号の使い方

13.詰め組をベタ組にする

詰め組をベタにする場合は、「ベタニモドス」と記入します。

校正記号の使い方

14.フォント(書体)の指定

フォントを指定する場合は、それぞれ以下のように記載します。

書体校正記号
明朝体「明」を○で囲む、または「ミン」
ゴシック体「ゴ」または「ゴチ」
斜体「イタ」
太字「ボールド」

特殊書体を指定する場合は、フォント名を明記しましょう。

校正記号の使い方

▼「そもそも明朝体とゴシック体のどちらを使うべき?」といった判断基準は、以下の記事で詳しく解説しています。

15.小文字への変更

該当する文字が少ない場合は丸で囲み、多い場合は文字の上に線を引きます。そして、その上に「小」を丸囲みするか、「ℓ.c.」と記入します。

校正記号の使い方

16.大文字への変更

該当する文字の下に三本線を引きます。もしくは小文字と同じく該当文字を丸で囲み、その上に「大」を丸囲みで記入します。

校正記号の使い方

17.下付き文字の指定

普通の文字を下付き文字にする場合は、該当文字を「∧」で囲みます。

校正記号の使い方

18.下付き文字を普通に戻す

下付き文字を普通の文字に戻す場合は、下付き文字を「∨」で囲みます。

校正記号の使い方

19.上付き文字から下付き文字に変更

上付き文字を下付き文字に変更する場合は、「∧」を二つ重ねた記号で該当文字を囲みます。

校正記号の使い方

20.上付き文字の指定

普通の文字を上付き文字にする場合は、該当文字を「∨」で囲みます。

校正記号の使い方

21.上付き文字を普通に戻す

上付き文字を普通の文字に戻す場合は、上付き文字を「∧」で囲みます。

校正記号の使い方

22.下付き文字から上付き文字に変更

下付き文字を上付き文字に変更する場合は、「∨」を二つ重ねた記号で該当文字を囲みます。

校正記号の使い方

23.圏点(傍点)を入れる

強調部分などに「圏点(傍点)」を入れたい場合は、該当文字の上(横書き)または右(縦書き)に、「﹅」または「・」を書き、「⌒」(縦書き)または「)」(縦書き)をつけて指示します。

校正記号の使い方

24.傍線・下線・抹消線を入れる

傍線や下線、抹消線を入れる場合は、それぞれ傍線・下線・抹消線を引き、「傍線」「下線」「抹消線」を丸囲みで書いて指示します。

校正記号の使い方

25.句読点を入れる

「.」「,」「、」「。」などの句読点を挿入する場合は、「∧」(縦書きの場合は「<」)をつけて記入します。

校正記号の使い方

▼以下の記事では、句読点の正しい使い方については詳しく解説しています。

26.中点類の指示

記号は紛らわしいため、以下のように区別して記入します。

記号校正記号
中黒(・)□(四角)で囲む
コロン(:)○(丸)で囲む
セミコロン(;)そのまま記載
校正記号の使い方

▼以下の記事では、記号の使い方について詳しく解説しています。

27.紛らわしい文字の指定

ハイフン・ダッシュ・マイナス・オンビキなどの見た目が似た記号は、カタカナで説明を添えて、丸で囲みます。

校正記号の使い方

まとめ

本記事では、校正の基本ルールと代表的な校正記号をご紹介しました。

校正記号は、文章の修正にとどまらず、字間や行間、誌面レイアウトなど、印刷物やデザインに関するさまざまな指示を的確に伝えるためのものです。

また、単なる修正指示の手段ではなく、編集者・デザイナー・制作会社の間で認識を共有するための共通言語としての役割も担っています。正確に使いこなすことで、制作の効率化と品質向上の両立が期待できます。

すべての場面で必須というわけではありませんが、修正内容を正確に伝えるうえで有効な手段の一つです。ぜひ参考にしてみてください。

▼以下の記事では、誤字脱字を防ぐポイントについて解説しています。

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