2026年4月10日
校正用語一覧|よく使う基本用語とミスを防ぐチェックポイント5選
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編集や制作の現場に携わっていると、「校正」は避けては通れない工程です。しかし、「校正紙って何?」「責了と校了の違いは?」と、用語の意味を曖昧なまま使っているケースも少なくありません。
本記事では、校正の基本的な意味から現場で頻出する専門用語、実際のチェックポイントまでをわかりやすく解説します。
校正とは?
校正とは、印刷物などの制作過程において、文章やレイアウトに誤りがないかを確認し、修正する作業のことです。
「正確で読みやすいコンテンツ」を世に出すために、編集・デザインの現場では欠かせない工程で、 具体的には、以下のような項目をチェックします。
・誤字脱字
・表記ゆれ
・レイアウトや体裁の乱れ
また、校正には、主に以下の2種類があります。
・文字校正:文字・文章の誤りを確認する
・色校正:色味や印刷時の仕上がりを確認する
校正には、主に次のような役割があります。
1.原稿が正しくレイアウトされているかを確認する
2.指示した赤字が正しく反映されているかを確認する
3.誤字・脱字・表記ゆれなど、文字の誤りを見つけて修正する基本的には、原稿と初校、初校と再校といった形で照らし合わせ、原稿のとおり配置されているか、修正指示が正しく反映されているかを確認する作業です。
また、誤字・脱字や表記統一、文法上の誤り(「てにをは」など)を正すことも「校正」の重要な役割となります。
引用:校正と校閲の違いとは?ミスを減らすための4つのポイント – 神楽坂編集室
「校正」と「校閲」の違い
「校正」と混同されやすいのが「校閲」です。似ているようで、確認するポイントがまったく異なります。
| 校正 | 校閲 | |
| 確認対象 | 文字の誤り、表記ゆれ、 体裁の乱れ(形式) | 事実関係の誤り、矛盾、 不適切な表現(内容) |
| 例 | 「HP」と「Webサイト」の混在を確認 | 「東京五輪は2020年開催」という事実関係を確認 |
つまり、校正は正しく整える工程、校閲は内容を正す工程と言えます。どちらも文章の質を高めるために欠かせませんが、目的と視点が異なると理解しておきましょう。
▼校正と校閲の違いについては、以下の記事でより詳しく解説しています。

校正でよく使われる基本用語一覧
現場で飛び交う校正用語を知っておくだけで、作業の流れや関係者との会話がスムーズになります。ここでは、頻出する用語を整理してご紹介します。
校正の方法に関する用語
素読み(すよみ)
原稿と照らし合わせず、校正紙のみをじっくりと読み進めながら確認する方法です。文章の流れや違和感を直感的につかみやすく、校閲の場面でもよく用いられます。
突き合わせ
原稿と校正紙を並べて、一字ずつ照合していく方法です。チェック済みの箇所にマーカーを引くことで、見落としを防ぎ、精度を高められます。
読み合わせ
2人1組で行う校正方法で、一人が原稿を音読し、もう一人が校正紙を目で追いながら誤りを確認します。音読することによって、ミスに気づきやすくなるのが大きなメリットです。
▼2人での作業が難しい場合は、音声読み上げソフトを活用する方法もあります。
校正の工程に関する用語
入稿
印刷会社や制作会社に、印刷用の原稿やデータを渡すことです。修正の必要がなくそのまま印刷できるデータを渡す場合は「完全データ入稿」と呼びます。
初稿
クライアントから最初に渡される原稿のことです。「初校」と読み方が同じで混同しやすいですが、意味はまったく異なります。
初校
初稿をもとにデザイン・レイアウトを行った、最初の校正用データのことです。原稿が正しくレイアウトされているか、テキストや素材に誤りがないかなど、全体的なチェックを行います。
初校を確認し、修正指示を記入して印刷会社に戻すことを「初校戻し」と言います。
再校
初校戻しの修正を反映した、2回目の校正用データのことです。「二校(にこう)」とも呼ばれます。再校を確認し、修正指示を記入して印刷会社に戻すことを「再校戻し」と言い、以降は「三校」「四校」と回数を重ねます。
念校
校了前の最終確認として行う校正、またはそのデータのことを指します。「念のため行う校正」というニュアンスからこう呼ばれています。
内校(うちこう/ないこう)
制作側が行う内部チェックのことです。クライアントへ提出する前に、担当者がセルフチェックを行う工程を指します。
校了
「校正終了」の略で、すべての修正が完了し、印刷可能と判断された状態のことです。
責了
「責任校了」の略で、修正箇所が少なくクライアントの最終確認が不要と判断された場合に、制作側が責任を持って修正・確認して校了とすることです。
校正で使用する物に関する用語
朱字(あかじ)/朱書き
赤いペンで書き込まれた修正指示のことを指します。校正の現場では、修正指示は校正記号を使って赤で記入するのが一般的です。
校正紙
校正作業のために印刷された試し刷りや、その用紙のことです。「校正刷り」「ゲラ」「プルーフ」とも呼ばれます。

校正時にチェックすべき5つのポイント
ここからは、校正の精度を上げるために意識したいチェックポイントを5つ紹介します。原稿作成時から意識するのが理想ですが、レイアウト後の初校で初めて気づくケースも多いため、初校のタイミングで細かくチェックする習慣をつけましょう。
1. 誤字・脱字
打ち間違いや変換ミス、文字の抜けがないかを丁寧に確認します。
注意したいのは、人間の脳は「単語の最初と最後の文字さえ一致していれば、中間の文字が多少違っていても無意識に補正して読んでしまう」という特性があることです。思わぬ見落としが起こりやすいため、一文字ずつ意識的にチェックすることが大切です。
▼誤字脱字を防ぐ具体的な方法は、以下の記事で解説しています。
2. 表記ゆれ
同じ意味の言葉に複数の表記が混在することを「表記ゆれ」と言います。例えば、「もの」と「物」、「ホームページ」と「Webサイト」など、文章全体で表記が統一されているかを確認しましょう。
あらかじめ社内や媒体ごとの表記ルール(ガイドライン)を作成しておくと、校正の工数を大幅に削減できます。文化庁などが公開している表記基準を参考にするのも有効です。
▼表記ゆれを防ぐ方法やチェックポイント、参考になるガイドラインなどは、以下の記事で詳しく紹介しています。
3. 漢字とひらがなの使い分け
表記ゆれに関連して、漢字とひらがなのバランスや使い分けも重要なチェックポイントです。漢字表記とひらがな表記が混在していないか、難読漢字や常用外漢字が多用されていないかを確認しましょう。
漢字が多すぎると読者に堅苦しい印象を与えてしまいます。「漢字30%:ひらがな70%」の割合を目安にすると、読みやすく親しみやすい文章に仕上がります。
▼以下の記事では、漢字とひらがなを使い分けるポイントを解説しています。
4. 段落・改行の位置
原稿の状態とレイアウト後では、段落や改行の見え方が変わることがあります。全体を通して読みながら、以下の項目を確認することが大切です。
・意図しない位置で段落が切れていないか
・改行が少なく、文章が詰まりすぎていないか
・読者がスムーズに読み進められる構成になっているか
5. 数字・記号の表記
数字や記号は、特にミスや見落としが起こりやすい箇所です。桁数や単位の間違いは重大なトラブルにつながる可能性があるため、慎重にチェックしましょう。
あわせて、以下の点も確認が必要です。
・全角・半角が統一されているか
・「CO₂」「10²」などの上付き・下付き文字が正しく表示されているか
・環境依存文字・特殊記号が文字化けしていないか
まとめ
校正は、文章の完成度を高め、読者にとってわかりやすく信頼性のある情報を届けるために欠かせない工程です。
基本用語や注意点を正確に理解することで、印刷会社やデザイナーとのやりとりがスムーズになり、校正の精度と効率の向上にもつながります。
今回ご紹介した用語とポイントを参考に、ミスのない高品質な制作物づくりに役立ててみてください。
▼校正記号の種類や使い方については、以下の記事でご紹介しています。





