2021年4月8日

読みやすい文字組みとは?押さえておきたい3つの基本

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広報誌や社内報、パンフレットなどを作る際に重要になるのが文字組みです。

どれだけ素晴らしい内容が書かれていても、文字の大きさやフォント、配置などが読みにくいと、読者は途中で読むことを止めてしまいます。

しかし逆を言えば、文字組みを少し意識するだけで読みやすさが格段に上がるということです。

では、どんな工夫をすれば良いのでしょうか?

今回は、基本的な文字組みのポイントを3つご紹介していきます。

ポイント1:文字量

注意すべきポイントはまず、1行の文字数です。

人間が1度に認識できる文字数は、8~10文字程度と言われています。

1行の文字数が多すぎると、行末から次行の行頭への視線距離が長くなってしまい、行頭を探す頻度が高くなって読み手が疲れてしまいます。

反対に、1行の文字数が少なすぎると、行末から次行の行頭に視線を移動させる回数が多くなり、かえって読み手の邪魔をしてしまいます。

そこで無理なく読める1行の文字数は、縦組みの場合は20~45文字程度、横組みの場合は15~35文字程度と言われています。

また、誌面全体が文字ばかりになってしまうことのないよう、写真やイラストを入れることでも、読みやすさがぐっと上がります。

●20字詰めの記事の例

●30字詰めの記事の例

 

ポイント2:書体

使用する書体のデザインも読みやすさを決定づける要因のひとつです。

書体のデザインは明朝系の文字とゴシック系の2種類に分けられます。明朝系の書体は、文字を構成する線に強弱があるのが特徴です。またゴシック系の書体は、文字を構成する線の太さが均一なデザインになっているのが特徴です。

明朝体:可読性が高く、長文で使用しても疲れにくいのが特長です。小説などで使用されることが多いです。

ゴシック体:明朝体よりもカジュアルなのが特長です。雑誌などでは本文で使用されることもあります。

ポイント3:文字のウェイト・サイズ

パソコンを使ったレイアウトデザインで使用されるフォントは、同一の書体デザインでウェイト(太さ)が異なるフォントが発売されています。

このような書体のセットを「フォントファミリー」と呼びますが、同じデザインで異なるウェイトを用意するのは、本文、大見出し、小見出しなどで、ウェイトが異なる書体を使い分けることで、全体のデザインに統一感を出すためです。

例えば、本文には細めのウェイトを使い、小見出しには中くらいの太さ、大見出しには太いウェイトを使い、文字サイズにも強弱をつけることでデザインに統一感を出しメリハリを出すことが出来ます。

本文に使用する小さめの文字の場合は、ウェイトが細い書体を使用するのが一般的です。小さい文字に太い書体を使用すると、印刷をした際に文字がつぶれて判読できなくなる可能性があるので注意してください。

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