2015年8月6日

新規顧客向け、既存顧客向けそれぞれに効果的な販促手法とは

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新規顧客、既存顧客それぞれに効果的な販促手法とは

世界で一番効果的な販促は、一体どのように行えば良いか分かりますか?

一言で言うならば、「私も知りたい……」というのが本音です。

私は、普段の仕事で顧客の販促に関わります。

それこそ、企画会議から出席し、一発言者として意見を言わせていただき、全体の予算を把握し、概要項目を洗い出し、目標を設定し、スケジュールを作成し、いざ販促を行ってみたところ、それほど効果は上がらず……、ということもあります。

もちろん、これで終了ではありません。販促活動の効果測定をし、改良点を洗い出し、新たにスケジュールと予算を定めて、再度効果的だと思われる販促にチャレンジする。

これを繰り返します。

つまり販促とは、非常に面倒で、時間も手間もコストもかかるものなのです。

では、なぜこんなに面倒な販促を行うのか?

それは、販促の方程式を見つけるためです。売上・利益の方程式と言っても良いかもしれません。

販促活動は、商材や事業規模、環境によって、そして時代によって、行う手法がさまざまです。10年使える手法もあれば、1年限りの手法もあります。

もし販促によって売上・利益の方程式を見つけられれば、その企業にとって非常に大きな武器になる可能性があります。

ただ、販促に慣れていない方にとっては考えることがあまりにも膨大すぎて、どうしたら良いのかわからないかもしれません。

そこで、新規顧客向け販促、既存顧客向け販促の効果的な方法を導き出せるように、考えてみたいと思います。

新規顧客、既存顧客向けそれぞれに最適な販促方法

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販促は大きく、新規顧客向けと既存顧客向けの2パターンにわかれます。

なぜ新規と既存に分かれるのか、ここを理解していないと話が進まないのですが、簡単に言うと、新規顧客から売上を作ることは既存顧客から売上を作ることに比べて、5倍難しいためです。

または、費用が5倍かかると言われています。

これをマーケティング用語で、1:5の法則と言います。

新規顧客向け販促方法

新規顧客には接触方法が限られています。そのため、まず見てもらうための方法を選択することが重要です。

1.チラシ……新聞折込、フリーペーパー折込、店頭設置、街頭手渡しなど
2.雑誌広告……フリーペーパー広告、タウン誌広告、専門雑誌広告など
3.交通広告……電車中吊り広告、駅構内広告、バス広告、タクシー広告、ラッピング広告など
4.屋外広告……野立看板、突出看板、のぼり、ネオンサイン、大型ビジョン、LEDボードなど
5.その他……ポスティング、FAXDMなど

※送付リストがあれば、DMも可能。日本郵政のタウンプラスを使って、住所なしで行えるDMもある。

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既存顧客向け販促方法

既存顧客は多くの場合、顧客リストを持っていたり、会員登録をしているため仕掛けを行いやすい対象です。そのため、ターゲットの属性に合わせた販促方法をとる必要があります。

1.DM……定期案内、新商品案内、属性に合わせた特別な案内など
2.カタログ郵送……雑誌形式、CD−ROM形式など
3.その他……メルマガ、ニュースレターなど

目的を持った3つの販促方法

新規顧客、既存顧客の違いを認識したら、次は目的別で3つの販促方法を覚えておきましょう。

1.刺激を感じてもらう販促方法

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新規、既存に関わらず、興味関心やお得感で顧客に刺激を与えて販促を行う方法です。

1.割引券・クーポン……割引や優待などのクーポンで割安感の刺激を与え、購買に繋げます。
2.スタンプカード……スタンプ・ポイントカードなど蓄積型の刺激を与え、顧客固定化と購買に繋げます。
3.コンテスト……子どものお絵かき大会など何らかのコンクールで刺激を与え、集客と購買に繋げます。
4.セール……スプリングセール、在庫一掃セールなど、理由が明確な割引の刺激で、購買に繋げます。

ちなみに、割引券やクーポンなどの特典のことをオファーと呼びます。

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2.体験してもらう販促方法

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最近流行りの体験型マーケティングですが、次の方法で体験を促し、良さを知ってもらったり、知識を与えることで販促に繋げることが可能です。

1.サンプル配布……試供品を提供して、試しに使ってもらう体験から、購買に繋げます。
2.展示会・セミナー……新商品、認知度の低い商品を見て、理解してもらう体験から、購買に繋げます。
3.実売コンベンション……テーマで商品を集めた即売会や物産展を行い、普段体験できない雰囲気から、購買に繋げます
4.デモンストレーション……マグロ解体など、商品の実演販売行い、購買に繋げます。

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3.特別感を感じてもらう方法

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顧客に対して特別感や優越感を持ってもらうための仕掛けを施し、親密さや信頼感を上げれば販促に繋がります。

1.特別招待……ホテルや旅館など一度利用した施設で、普段とは違うイベント招待を体裁にすることで、購買に繋げます。
2.特別優待……定期購買プランや年間パスなどを購入した顧客向けに、別切り口商材を提供して、購買に繋げます。
3.特別会員……ゴルフやホテルなどの高価な特別会員制度を設け、保持だけで優越感を味わえる仕掛けを作り、購買に繋げます。

新規顧客、既存顧客に対するそれぞれの販促方法まとめ

新規顧客、既存顧客に適切な販促ツールを用意し、それぞれ目的を明確に設定することで、自社の商材が一番売上に繋がるための法則を見つけましょう。

新規顧客×(刺激or体験or特別感)=最適な販促方法
既存顧客×(刺激or体験or特別感)=最適な販促方法

という考え方になります。

たとえば、新規顧客向けに今までにない新しい商品を販促していきたい場合は、試供品提供をする展示会のお知らせをして体験を促します。

また、今まで安さが売りの商品提供をしていた商品の顧客単価を上げたい場合は、既存顧客に対して特別優待プランを作って、単価の高いファンを作り出します。

このように、対象となる商品・サービスや規模によって仕掛けやその効果が変わってくるため、どの方法が有効なのか、どの方法なら売り上げアップに繋がるのかをトライ&エラーして最適な方法を見つけましょう。

(新規or既存)×(刺激or体験or特別感)=最適な販促方法という組合せさえ覚えておけば、さまざまな種類の販促方法が実施できるはずです。

自社の商品を軸にして、売上・利益の最適な方程式を創りあげてください。