2023年3月30日

【初心者向け】ChatGPTとは?使い方やできること、注意点を解説

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

ChatGPTとは

ChatGPTとは、OpenAI社が開発したチャットボットのことで、人間のような会話のやりとりを行うことができるツールです。

GPTというのは「Generative Pre-trained Transformer」の略で、 「オリジナルのアウトプットを生み出す、あらかじめ学習済みの人工知能」という意味です。文書の自動作成や要約をはじめ、自動学習した内容をもとにしたテキスト生成を行うことができ、ビジネスシーンにおいても書類作成や調べもの、アイデア出しなどさまざまな活用方法があります。

ChatGPTは2022年11月30日にリリースされると、わずか5日でユーザー数が100万人を突破し、2023年1月には1億人を突破しました。これはTikTokやInstagramなど他のサービスと比べても史上最速となっており、ChatGPTがいかに注目を集めているかがわかります。

開発元のOpenAI社は、AIの普及と発展を目的にサム・アルトマンとイーロン・マスクらが2015年に設立した人工知能(AI)の研究所で、最近ではMicrosoft社から100億ドルの投資を受けたことでも話題になっています。

ChatGPTは無料で使える?

ChatGPTは、基本的に誰でも無料で使うことができます。

月額20ドルの有料プラン「ChatGPT Plus」もリリースされており、より賢い言語モデルを利用できる、アクセスが集中した際もスムーズに利用できる、回答にかかる時間が短縮される、新機能を使うことができる、などの特徴があります。

ChatGPTの始め方・登録方法

1.OpenAIのページにアクセス

まずはOpenAIの公式サイトにアクセスし、「Try ChatGPT」ボタンをクリックします。

OpenAI_公式サイト_キャプチャ

英語表記だとわかりにくい…という方は、ブラウザの右上から「Google Translate」を使用して日本語表記にすることができます。

OpenAI_公式サイト_日本語キャプチャ

「Try ChatGPT」をクリックすると「Log in」と「Sign up」というボタンが表示されるので、初めて利用する方は「Sign up」を選択してアカウントを作成しましょう。

ChatGPT_ログイン画面

2.アカウント作成

ChatGPT_アカウント作成

アカウント作成の際にはメールアドレスを入力します。GoogleかMicrosoftのアカウントを持っている方は、それらのアカウントを使用することもできます。

メールアドレスとパスワードを入力すると、入力したメールアドレス宛に確認メールが届きます。メール本文内にある「Verify email adress」という緑のボタンを押して登録画面に移動します。

ChatGPT_確認メール

登録画面では名前と電話番号を入力します。入力した電話番号宛に6桁の認証コードが書かれたSMSが届くので、最後にその認証コードを入力すれば登録完了です。

ChatGPTの使い方

1.文章を入力する

アカウント作成が完了したら、このような画面が表示されます。チャットを開始するには、下の枠に聞きたいことや調べたいことなど好きな文章を入力して送信するだけです。

ChatGPT_トップ画面

今回は試しに「ChatGPTとは何ですか?」と質問してみると、以下のように返ってきました。返信もすぐに全文が表示されるのではなく、キーボードで入力しているかのように文字が少しずつ表示されていきます。

ChatGPT_入力例

ChatGPTは質問に対して定型文を返しているわけではなく、今までの会話の流れや文脈を理解した上で返答してくれます。そのため、先ほどの答えに対して「もう少しわかりやすく説明して」と入力すると、初めの回答を踏まえてよりかみ砕いた言い方で答えてくれます。

ChatGPT_質問入力例

2.チャットをテーマごとに分ける

チャットを開始すると左側のメニュー欄にチャットルームのようなものが作成されます。これは、チャットの内容に合わせてChatGPTが自動的にチャットのタイトルをつけてくれているもので、あとから自分で編集・削除することも可能です。

ChatGPT_チャットの編集

一番上にある「+New Chat」ボタンをクリックすると新しいチャットルームが作成されます。テーマごとにチャットを分けることができるので、異なるテーマの質問をしたいときなどは、新規チャットを作成するのがよいでしょう。

その他のメニューは以下のようになっており、背景の色を切り替えたり、アップデート情報やよくある質問を確認することもできます。

ChatGPT_メニュー画面
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ChatGPTでできること

会話・質問

ChatGPTは、人間のように自然な会話をすることができます。ユーザーが送信した内容に対して、ChatGPTは自然な文体で返信してくれるため、ちょっとした世間話から相談まで、リアルなコミュニケーションが可能です。

試しに「寒いです」と何気ない会話を送ってみると、解決方法を教えてくれました。

ChatGPT_会話例

また、「日本の人口は何人?」「世界で一番高い山は?」のような簡単な質問から、「○○のあらすじを教えて」のような文章生成が必要な質問まで、テキスト形式の質問に対して、一般的な知識、事実、統計などのデータをもとに回答を生成することができます。

ChatGPT_質問例

今までの会話の流れや文脈を記憶してくれるため、「今の話をもう少しわかりやすく説明して」というように直前の流れを汲んだ会話もできます。

文章作成

ChatGPTは質問に回答するだけでなく、ゼロから文章を作成することも可能です。例えば「雑誌のタイトルを5つ考えて」のように送れば、以下のようにアイデアを出してくれます。

ChatGPT_文書作成例

また、「犬を主役にした小説を書いて」と送信すると以下のように自動で小説を書いてくれました。 すでに存在している内容かどうかは確認する必要がありますが、何かアイデアを得たいときには役立つかもしれません。

ChatGPT_小説作成例

文章の要約

文章の作成のほかに、すでにある文章を要約することもできます。入力したテキストの要約を依頼することはもちろん、WebサイトのURLを送って「この記事の内容を要約して」という依頼方法も可能です。

実際に神楽坂編集室の「表記ゆれを防ぐには?表記統一で気を付けたい9つのポイント」という記事のURLを送ると、以下のように要約されました。「○文字以内に要約して」というように文字数制限をすることも可能です。

ChatGPT_文章要約例

翻訳

ChatGPTは多言語のテキストデータを学習しているため、複数の言語において自動的に翻訳を行うことができます。「○○○を英語に翻訳して」のようにユーザーが送信したテキストをそのまま翻訳することもできますし、ChatGPTからの返信をそのまま別の言語に翻訳することも可能です。

ChatGPT_翻訳例

関数などの計算やプログラミングのコード作成

会話だけでなく、Excelの関数計算やプログラミングのコード作成も行うことができます。

例えば、「数値が100以上の場合には○、100以下の場合には×を表示したい」といった関数もChatGPTに聞くと以下のようにIF関数の解説も含めて教えてくれます。HTMLやPythonなど専門的なプログラミング言語の作成も可能です。

ChatGPT_関数作成例

ChatGPTを使う際に気を付ける点

間違った情報や嘘の情報も混ざっている

ChatGPTは、インターネット上の情報を学習し、それをもとに文章を生成していますが、間違った情報や嘘の情報が混ざっていることがあります。

例えば、「神楽坂でおいしいレストランを5つ教えて」と聞くと、以下のように5つのレストランとおすすめポイントを送ってくれましたが、実際に調べてみると5つのうち3つが架空の店であることがわかりました。

ChatGPT_キャプチャ

あたかも正しい情報かのように送ってきますが、ChatGPTの情報をすべて信用するのはリスクが高いので注意してください。誤りであることを指摘すると以下のような返事がきたので、このように学習を繰り返しながら回答の精度を上げていくと考えられます。

ChatGPT_キャプチャ

情報が古い

ChatGPTは2021年9月までの情報を学習し、その情報をもとにテキストを生成しています。そのため、ChatGPTから提供される情報が古いことも多々ありますので注意しましょう。

また、「明日の天気を教えてください。」のようにリアルタイムの情報や、2022年以降の情報は生成することができません。

ChatGPT_キャプチャ

長すぎる文章は途切れてしまう

ChatGPTは長すぎる文章は生成することができません。

1,000字~2,000字程度であれば問題ありませんが、あまりに長すぎる文章の場合は途中で切れてしまうことがあります。会話が途切れてしまったときは、「続けてください」や「続きを教えてください」と入力すると続きを書き始めてくれます。

ChatGPT_キャプチャ

また、ユーザーからChatGPTに送信できる最大の文字数としては、正確な文字数制限はありませんが、およそ2,500~3,000字とされています。

回答に時間がかかる

ChatGPTは、AIが学習した内容をもとに文章を生成しているため、検索エンジンや他のチャットボットに比べて回答に時間がかかります。

アクセスが集中している時間帯などはつながりにくいこともあるので、「いつもはスムーズに利用できているのに今日だけ回答が遅い」というときは利用する時間帯をずらしてみるといいかもしれません。

また、英語で質問をすると日本語に比べて回答が速い傾向があります。英語でも問題ないという方は英語で入力するのも一つの方法です。

機密情報を送ってはいけない

ChatGPTは今までの会話の内容や情報を学習データとして使用しています。そのため、ChatGPTに送った情報は、今後のチャットの学習データとして使用されたり、OpenAI社に見られてしまう可能性があるので注意が必要です。

顧客情報や個人情報、会社の機密情報などは絶対にChatGPTへ送信しないよう気を付けてください。

まとめ

今回はChatGPTの始め方と使い方、できることについてご紹介いたしました。

自然なコミュニケーションや創造的な文章の生成など、ChatGPTは今までのチャットボットとは一線を画した革新的なツールとして多くの話題を集めています。

情報の精度や鮮度などはまだまだ不完全なためファクトチェックは必須ですが、さまざまなシーンで活用の余地があり、ChatGPTを使えば普段の業務が格段に楽になることが期待できます。

無料で使えるので、ぜひ一度試してみてください。

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