2016年9月2日
集計結果だけじゃNG!アンケート調査報告書の書き方
目次 ▼
この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。
アンケートは報告書の書き方も重要
アンケートの集計が終わり、いざ報告となった場合、何を用意すべきなのでしょうか?
調査結果の数字を報告するだけでは、調査としては成り立ちません。
例えば以下のように、報告書を作成し、調査概要やアンケート結果をまとめる必要があります。
また調査報告書は、内容を少しアレンジすることでプレスリリースにも応用が可能です。
そこで今回は、調査報告書に必要な項目やまとめ方をご紹介したいと思います。
調査報告書の書き方1.タイトル
社内報告書や官公庁の調書などであれば「◯◯◯に関するアンケート調査結果報告書」のような形式が基本ですが、ニュースリリースやプレスリリースとなると勝手が違います。
新聞や雑誌、ネットニュースなどで取りあげられるためには、タイトルに工夫を凝らさなければなりません。
その場合、調査結果の内容をセンセーショナルな数字を用いて興味を引くパターンや、調査目的やサマリーを完結に記載するパターンが多く見られます。
例えば以下のようなタイトルです。
「女性の働き方に関する調査」結果発表 〜 結婚・出産後も働き続けるには、「夫や家族の協力が重要」約86%の未婚女性が、男性の育児休暇取得に“賛成” 〜
参考:
「女性の働き方に関する調査」結果発表 〜 結婚・出産後も働き続けるには、「夫や家族の協力が重要」約86%の未婚女性が、男性の育児休暇取得に“賛成” 〜|「マイナビウーマン」
調査報告書の書き方2.趣旨/目的
報告書の冒頭には、まずはアンケートの趣旨、目的について完結に記します。
例)この報告書は、「◯◯」の結果をまとめたものである。
例)本調査(アンケート)は、◯◯について消費者がどのような意見を持っているかを明らかにし、今後の製品開発及び広報活動の参考にすることを目的としている。
例)当サービスの顧客満足度を把握することを目的としてアンケート項目を作成しユーザーを対象にアンケートを実施、調査結果は今後のカスタマーサポート及び販促活動の参考とする。
調査報告書の書き方3.調査期間/実施期間
いつの調査かわかるように、実施年も記載しましょう。西暦、和暦どちらでも結構です。
◯◯年◯◯月◯◯日~◯◯年◯◯月◯◯日
調査報告書の書き方4.調査対象
居住地域、年齢、性別などの属性と、調査した人数を記載しましょう。
作為か無作為か、対象者の抽出条件も入れておいてください。
例)日本在住の16歳以上の消費者 3,000人(無作為)
例)東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県在住の30代、女性 1,000人(無作為)
調査報告書の書き方5.調査方法
アンケートの回収手段、調査方法について記載します。この記載があるのとないのとでは、アンケートの信頼性が変わってきます。
例)◯◯店店頭及びイベントスペースにてアンケート用紙をお客様にお渡しし、記入してもらう(ランダム)
例)当社Webサイトのアンケートフォームに入力してもらう
例)◯◯会員向けに郵送配布、郵送回収
調査報告書の書き方6.回収状況
回収数や有効回答数など、回収状況について記載します。
例)
回答件数:◯◯ 件
有効回答率:◯◯ %
例)
回収数 :◯◯ 票
うち白票・無効票: :◯◯ 票
有効票数 :◯◯ 票
有効回収率 :◯◯ %
調査報告書の書き方7.アンケート結果のサマリー(要約)
アンケート結果のサマリー(要約)を記載します。
記載するのは主要アンケートのみでOKですが、調査結果を踏まえた考察を含めると良いでしょう。
例)
今回のアンケートでは、全国の対象者3,000人に、◯◯について調査いたしました。
◯◯の主な購入場所としては、スーパーマーケット(35.5%)、ドラッグストア(20.4%)、コンビニエンスストア(14.7%)が上位を占める結果となりました。
1位のスーパーマーケットについては、前回の調査より7%近く比率を伸ばしており、より一層の販売促進を強化すべきと考えます。
例)
購入理由として最も多かったのが、「◯◯だから(37%)」です。他にも以下のような結果が続きます。
◯◯(20%)、◯◯◯◯(16%)、◯◯(13%)…
前回調査よりパッケージデザインを評価する意見が増え、改善課題をクリアできたものと考えます。
調査報告書の書き方8.その他
忘れがちですが、別紙で用意した資料名の記載を忘れないようにしましょう。
アンケート調査報告書の書き方 まとめ
記載する情報としては、1〜2枚の報告書でアンケート結果のおおよその内容が把握できればOKです。
冒頭でサンプルとして提示した内容は、テキストのみのシンプルなものでしたが、表やグラフを活用して見やすくするのもおすすめです。
サマリーには、主要項目はもちろんですが、読んだ人が驚くような意外な結果や興味を引くような内容を入れておくと良いでしょう。
そうすることで、読み手は詳細結果も気になってくるはずです。
苦労して回収・集計した調査結果も、せっかくなら多くの人に読んでもらいたいですよね。そのためにも見せ方や記載するトピックを工夫してみましょう。