2015年12月25日
インタビューとヒアリングの違いとは?業務による使用事例
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インタビューとヒアリングは違う?
普段私たちがクライアントの要望や目的を正確に把握するために採る手段は、ヒアリングです。
クライアントに対するヒアリング行為は、印刷業界ではなく、さまざまな業界でも行われていることです。
ヒアリングと似た意味の言葉に、インタビューというものがあります。確かに、場合によっては、ヒアリングではなく「インタビューをする」とも言います。
そこで、インタビューの言葉の意味を調べてみます。
インタビューとは、二人かそれ以上の間での会話で、一方が他方に質問をして情報を得るために行われるものである。インタビューは大きく分けて、評価のためのインタビューと情報収集のためのインタビューの二つに分かれる。
ちなみに、上記、評価のためのインタビューとは、面接のことだと思ってもらえればOKです。情報収集のためのインタビューは、一般的にイメージするヒーローインタビューのような行為です。
ここで1つ疑問が浮かびます。
情報収集することをインタビューと呼ぶなら、仕事で行う情報収集=ヒアリングは、インタビューと同じ意味なのでしょうか。
いいえ、仕事におけるヒアリングとインタビューは似て非なるものです。
今回は、インタビューの特徴とヒアリングとの役割の違いについてお話したいと思います。
ヒアリングとは
ヒアリングとは、情報収集自体が目的ではなく、目的に対する内容を相手から聞き出し、明らかにするための手法のことです。
(英語など、外国語を)聞き取る行為。
公聴会、及び聴聞会。相手の意見を聴取することを目的として開かれる会、及びミーティングのこと。
例えば、私たちがヒアリングを行う場合、マニュアル作成ならば以下の流れで行いますし、
1.業界市場と動向調査を行う
2.業務のアウトラインを把握する
3.業務を階層化し、個別業務に分解する
4.ヒアリングフォーマットを作成する
5.担当者ヒアリングのあと管理者に確認
デザイン要望のヒアリングであれば、以下のポイントに気をつけながら、随時ヒアリングを行っていきます。
1.デザイン要望をヒアリングする
2.すり合わせにはビジュアルを用いる
3.電話でなく対面で行う
4.イメージをトーンに落とし込む
5.トーンからマナーを決める
どちらを見てもお分かりの通り、ある目的のために相手から情報を引き出し、目的に対する内容を明らかにするために行っています。
また、目的達成のため、なるべく正しい情報になるまで練磨します。そのため、打ち合わせや確認事項は1回ではなく、複数回行われます。
インタビューとは
インタビューとは、情報収集自体が目的であり、収集した情報を元に新しい見方や気付きを生むための手法のことです。
また、インタビューは、インタビュアー(インタビューする側)とインタビュイー(インタビューされる側)の対話が重要であり、話しの掛け合いによるレスポンスによって、情報の形が変わります。
インタビューによって収集された情報は、それ自身に価値があるため、書き起こして何らかの形で発信されることが一般的です。書き起こす方式はいくつかあります。
インタビューの書き起こし方式1.対話形式
インタビュアーの質問にインタビュイーが答えた対話の内容をそのまま書き起こす方法です。インタビュアーの個性を大事にしたい場合に対話形式を取ります。
例えば、会社案内で社員紹介をする際や、リクルーティングに実感を持たせる際に対話形式は効果的です。
インタビューの書き起こし方式2.一人称形式
インタビューで収集した情報を編集し、インタビュイーが1人で語った体裁で書き起こす方法です。インタビュイーの個性を重視したい場合に一人称形式を取ります。
会社案内では、社長の経営哲学や商品に対する思いを語る場合に使われます。
インタビューの書き起こし方式3.レポート形式
インタビューで収集した情報をライターが編集し、第三者の視点から情報をまとめなおす方法です。インタビュアーやインタビュイーの個性よりも、情報にフォーカスしたい場合にレポート形式を取ります。
商品レビューなどで意見を集める場合に使われます。この形式が一番ヒアリングに近い方法です。
インタビューとヒアリングの違いまとめ
このようにインタビューとヒアリングは、相手から収集する情報を重要視するのか、収集した情報の先を重要視するのか、という違いがあります。
情報の聞き手としてインタビューのメリットは、話の流れで情報を引き出せることです。
ヒアリングのように、目的に対する内容をまとめたり、説明することが苦手な方でも、対話形式の話の中で自分の考えを話すことならできる方は多いのです。
反対に、デメリットは、対話形式の中で情報をスムーズに聞き出すために、準備に時間をかけなければいけないことです。
もちろんどちらが重要というわけではなく、シチュエーションに応じて、目的に応じて、それぞれ適切な使い分けをしなければいけません。
具体的なインタビューの方法については、以下のページもぜひご覧ください。