2025年5月22日
読者満足度を上げる! 広報誌・機関誌で使いたいインタビュー記事の種類とメリットとは?

目次 ▼
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広報誌や機関誌、社内報といった定期刊行物において、インタビュー記事は、読みごたえのある企画として人気の高いコンテンツです。組織の理念や取り組み、個人の経験などを「本人の言葉」で伝えることで、読者の共感や理解をより深めることができます。
誌面にうまくインタビュー記事を取り入れることで、読者の満足度を高めるだけでなく、媒体そのものの価値向上にもつながります。
そこで今回は、インタビューの基本から主な形式、掲載するメリットなどをご紹介します。

インタビュー記事とは?
インタビュー記事とは、特定の人物や企業への取材内容をもとに構成された記事のことです。話し手の経験や考え方、背景にある思いなどを「生の言葉」で伝えることで、読者に臨場感や信頼感のある情報を届けることができます。
単なる情報の羅列ではなく、人を通じて組織の理念や価値を表現できるのが、インタビュー記事の大きな魅力です。
広報誌や機関誌、社内報では、経営者へのインタビューや社員紹介、現場の取り組みの紹介など、さまざまなテーマで活用されています。
▼インタビューとヒアリングの違いは、以下の記事で詳しく解説しています。
インタビューの主な種類・形式
インタビューにはいくつかの形式があり、目的や内容に応じて使い分けるのが効果的です。ここでは代表的な4つの形式をご紹介します。
Q&A形式
もっとも一般的なのが、インタビュアー(聞き手)の質問に対して、インタビュイー(取材対象者)が回答するQ&A形式です。
会話の掛け合いをそのまま文章にすることで、話し手の人柄や取材の雰囲気が伝わりやすくなります。
質問と回答が交互に並ぶため、長文でも読みやすく、内容を整理しながら伝えるのに適しています。
座談会形式
複数のインタビュイーに対して行われるグループ対話形式です。参加者同士のやりとりを通じて、さまざまな立場や視点からの意見が出やすく、内容に広がりや深みが生まれます。
インタビュイーがリラックスして話しやすく、本音を引き出しやすいという点が大きな特徴です。
モノローグ形式(一人称形式)
インタビューで得た内容をもとに、インタビュイーが一人で語りかけているかのように構成された形式です。語り手の思いや感情が直接的に伝わり、読者の共感を得やすいのが特徴です。
著名人や専門家などのインタビューに適しています。
ルポ形式(三人称形式)
インタビュアーが第三者の視点から、インタビュイーの話をまとめた形式です。取材時の様子やインタビュイーの表情、背景などの客観的な情報や、補足情報も盛り込めるため、臨場感や読み応えのある記事になります。
インタビュアーが記事の構成をコントロールしやすく、テーマやメッセージを強調しやすいのも特徴です。
一方で、インタビュアーやライターの構成力・表現力が、記事の品質に大きく影響する形式でもあります。

インタビュー記事を掲載するメリット
読者の関心を引きやすい
企業の取り組みや人物のエピソードなど、人を通じた情報は、読者の目を引きやすく、関心を集めやすいコンテンツです。
単なる事実だけでなく、実際に体験した人の「生の声」を届けることで、より深みのある内容になるとともに、読者の共感も得やすくなります。
また、誌面全体のバランスとしても、コラムや報告記事に加えて対話形式のインタビューが入ることで、誌面にリズムの変化やメリハリが生まれます。取材時の写真を組み合わせれば、誌面の中でも視覚的に目を引く存在となるでしょう。
内容への理解が深まる
専門的な取り組みや抽象的な内容も、インタビュー形式で語られることで、親近感がわき、読者にとって身近なものになります。話し言葉ならではの柔らかい表現や、実体験に基づく具体的なエピソードが加わることで、内容がイメージしやすくなり、スムーズに理解することができます。
また、実際の話し手の言葉で伝えられることで、読者に強く響きやすく、理解が深まるとともに、印象にも強く残るコンテンツとなります。
媒体の独自性、信頼性が出る
インタビュー記事は、その媒体ならではのオリジナリティを発揮できるコンテンツです。その媒体でしか得られない情報を発信するができ、媒体の独自性や希少性を高めることができます。
また、直接取材を行って得た情報は、信ぴょう性が高く、読者の安心感にもつながります。継続的に質の高い取材を積み重ねていけば、「この媒体には信頼できる情報が載っている」というブランディングにもなるでしょう。
読者同士の横のつながりが生まれる
広報誌や機関誌、社内報にインタビュー記事を掲載することで、読者が普段接点のない他社や他部署の取り組みを知るきっかけにもなります。
業界内や社内で横のつながりを築く機会は限られているからこそ、こうした記事は読者にとって貴重な情報源と言えるでしょう。
「他社ではこんな工夫をしているんだ」「同じような課題を抱えていたんだ」といった気づきが生まれ、相互理解の促進や交流のきっかけにもつながります。
まとめ
インタビュー記事は、広報誌や機関誌、社内報において、読者の関心を引く魅力的なコンテンツの一つです。企業や人物のリアルな声を伝えることで、読者の信頼感や共感を深め、媒体そのものの質を大きく高めることができます。
取材先の選定や依頼、撮影など、準備や原稿作成に時間のかかる企画ではありますが、その分、読者の満足度が高く、誌面の目玉となり得る企画です。ぜひ、積極的にインタビュー記事を取り入れてみてください。
次回は、効果的なインタビューを行うための事前準備や、当日の流れについてご紹介します。
