2025年5月29日

成功の鍵!インタビューに必要な6つの事前準備とは?

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広報誌や機関誌、社内報などの制作において、インタビュー記事は読者の関心を集めやすい人気コンテンツの一つです。実際にインタビュー記事を掲載する媒体も増えてきており、「ぜひ取り入れてみたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、限られた時間の中で取材対象者の魅力や思いを引き出すには、入念な事前準備が不可欠です。インタビューは「準備が8割」と言われるほど、準備の質がインタビューの質に大きく影響します。

とはいえ、「何から手をつければよいのか」「どんな準備が必要なのか」と迷う方も少なくないかと思います。この記事では、インタビュー取材に必要な事前準備を6つのステップに分けてご紹介します。

▼インタビュー記事を掲載するメリットは、以下の記事で詳しくご紹介しています。

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インタビューに必要な事前準備

1.取材先を決める

まずは、「誰に向けた記事か」「どんなメッセージを伝えたいか」など、記事全体の方向性を明確にしましょう。また、「なぜ取材を行うのか」という目的も明らかにしておくことが重要です。

これらを踏まえたうえで、取材の趣旨に合った適切な取材先を選びます。例えば、子どもに関連するテーマであれば、保育の専門家や、出産・育児経験のある方などが候補として挙げられます。取材相手を選ぶ際には、専門性や影響力だけでなく、話しやすさや発信力といった点も判断材料にすると、よりスムーズな取材が期待できます。

なお、最初から候補を一人に絞ってしまうと、断られた際に再度一から探し直す必要が出てきます。複数名を候補としてリストアップし、あらかじめ優先順位をつけておくことをおすすめします。

また、過去に掲載したインタビューと内容が重複しないよう注意することも大切です。

2.取材依頼書を作成・送付する

取材先の候補が決まったら、次は取材依頼書(企画書)を作成します。自社や媒体の概要、インタビューの趣旨などを相手にわかりやすく丁寧にまとめましょう。

依頼書には、主に以下のような情報を記載します。

【取材依頼書に記載したい情報】
・自社の紹介
・媒体の概要(目的、読者層、テーマなど)
・取材の目的、企画内容
・依頼の背景、理由
・掲載予定日
・掲載イメージ(記事の形式やボリュームなど)
・取材方法(対面、オンライン、電話など)
・写真撮影の有無
・録音の有無
・取材希望日、所要時間、場所
・取材の流れ
・謝礼の有無、内容
・担当者の連絡先

また、校正の有無や、原稿の確認方法・フローについても、事前に伝えておくと相手も安心です。

依頼書が完成したら、メール等で正式に依頼します。相手の連絡先が不明な場合や、面識がない相手には、所属先の企業や団体のホームページから、問い合わせ用メールアドレスやフォームを利用して連絡を取るのも一つの方法です。

なお、取材の依頼は、できるだけ実施予定日の1~3か月前までに行うようにしましょう。

3.取材対象者をリサーチする

取材相手が決まったら、その人物について事前にしっかりと調べておきましょう。基本的な情報を知らずにインタビューに臨んでしまうと、相手に「準備不足ではないか?」という印象を与えてしまいます。

事前のリサーチは、質問を考える際や、インタビューの流れを組み立てる際にも役立ちます。以下のような情報をチェックしておきましょう。

【リサーチしておきたい情報】
・所属している企業や団体の情報
・業界や市場の動向
・経歴、プロフィール
・現在の活動内容
・過去のインタビュー記事
・SNSやブログでの発信内容
・プレスリリース
・執筆した書籍など

相手の発言や取り組みに対して関心を示すことで、信頼関係が生まれ、より深い話を引き出しやすくなります。

4.質問を考える

インタビューの質を大きく左右するのが「質問内容」です。限られた時間の中で、伝えたい情報を引き出すには、質問の構成が重要になります。

質問を考える際は、「必ず聞きたい質問」と「できれば聞きたい質問」に分けて内容を整理し、優先順位をつけておくとスムーズです。質問は多めに準備しておくことで、当日の会話の流れに応じて柔軟に対応できます。

「どんな情報を読者に届けたいのか」「読者にとって価値ある内容とは何か」といった読者視点を意識しながら、質問を組み立てていきましょう。

5.質問事項の共有

質問内容がまとまったら、事前に取材対象者へ共有しておきましょう。あらかじめ質問内容を伝えておくことで、相手も心の準備ができ、当日のインタビューが円滑に進みます。

特に「必ず聞きたい質問」は、あらかじめ共有しておくことで、重要な内容の聞き忘れを防ぐことができます。

加えて、質問を共有する際には、「当日の進行によっては一部変更になる可能性がある」という旨を一言添えておくと、より丁寧な印象になります。

6.機材や資料の用意

取材を円滑に進め、よいインタビュー記事を作成するためには、機材や資料の準備も欠かせません。録音機器や撮影機器は、前日までに必ず動作確認を行い、当日に問題なく使用できるようチェックしておきましょう。

録音や撮影を行う際は、事前に取材相手の了承を得るのがマナーです。カメラマンに依頼する場合は、構図や撮影の流れについても事前に打ち合わせしておきましょう。

【主な準備物】
・録音機器(ボイスレコーダー、スマートフォンなど)
・撮影機器(カメラ、ビデオカメラ、三脚など)
・質問リスト
・企画書
・媒体資料、見本誌
・名刺
・筆記用具、ノート

まとめ

今回は、インタビュー取材の事前準備について、6つのステップに分けてご紹介しました。インタビューの品質は、当日の進行だけでなく、事前の準備によっても大きく左右されます。

「誰に話を聞くか」「どんな質問をするか」「どのような流れで進めるか」をしっかりと整理しておくことで、取材当日も落ち着いて進めることができるでしょう。

ぜひ、今回ご紹介した内容を参考に、読者の心に残るインタビュー記事を目指しましょう。

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