2015年9月7日
プリンター・複合機リース、レンタルのメリットデメリット
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プリンター・複合機はリース?レンタル?
プリンター・複合機は、設備投資が少ない会社であっても、必要な機材です。本体料金は高額ですし、その後の保守料金や使用したときのカウンター料金もかかります。
そのため、自分たちが普段どのくらいプリンター・複合機を使うのか、どのような機能があれば利便性が高いのかを十分に検討してしなければいけません。
たとえば複合機の場合、A3、A4などある程度の印刷を使い分け、両面印刷やパソコンとの連携機能が充実しているものを選ぶと、本体料金だけで確実に100万円以上のコストになってしまいます。
そこで、プリンター・複合機を導入したい多くの会社が、リース、レンタルを利用して初期の出費を抑えようとします。
ところで、プリンター・複合機を導入する際のリースとレンタルの違いとは何でしょうか。
今回は、プリンター・複合機を導入するときに検討するリースとレンタルのメリットデメリットのお話をしたいと思います。
リースとレンタルのおおまかな違い
リース、レンタルはどちらも物件の賃貸借の取引のことです。リースは比較的長期の賃貸借、レンタルはリースに比べて比較的短期の賃貸借を指します。
レンタルは賃貸借契約の典型であることに対し、リースは金融取引に近い性質であるため、リース=物融と考えることが多い取引です。
そのため複合機に対して、リース、レンタルを使う場合は、使える機種や初期費用、解約の有無などに差があります
それでは、リースとレンタル、それぞれのメリットデメリットを見ていきましょう。
プリンター・複合機リースのメリット
1.リース料金を経費扱いできる
リース契約の場合、複合機の所有権はリース会社にあるため、支払っているリース料金は全て経費計上できます。
2.初期費用がかからない
リース契約は、最終的に複合機が顧客のものになるわけではないため、ローンとは違います。そのため、初期費用や頭金という概念はありません。
3.減価償却や固定資産税が発生しない
複合機の所有権はリース会社にあるため、顧客が複合機を所有するわけではありません。そのため、複合機は固定資産にはなりませんし、減価償却の考えも必要ありません。
4.レンタルよりも毎月の支払い金額が安い
リースは、リース会社がプリンター・複合機を仕入れ、それを賃貸借という形でリース料金を支払っていく契約です。
つまりリース契約は、リース対象の料金全てを支払ってもらわなければならず、顧客は途中解約ができません。
反対にリース会社にとっては、レンタルよりも安全性が高くなるため、リース料金(リース料率)を安く設定できます。
5.新品のプリンター・複合機を導入できる
通常、レンタルは中古品の使い回しになることが多いのですが、リースは対象となるプリンター・複合機をリース会社に仕入れてもらう方式であるため、最新機器を導入できます。
プリンター・複合機リースのデメリット
1.途中で解約できない
メリットで話した通り、顧客はリース対象の料金を全て払わない限り、途中解約ができません。
2.リース会社の審査が必要
リースは審査があるので、場合によってはリースが認められず契約できない場会があります。
プリンター・複合機リースの注意点
リース契約はオンバランスになる可能性がある
リース料金を経費扱いできるのは会社にとって重要なポイントなのですが、国際会計基準(IFRS)の適用条件に該当する場合は、オンバランスにしなければいけません。
IFRSの適用条件は、以下に該当しない場合です。
・会社法における大会社(資本金5億円以上または負債総額200億円以上)、およびその子会社
・金融商品取引法に基づく有価証券報告書提出会社、およびこの子会社、関連会社
ちなみにオンバランスとは、資産計上などで貸借対照表に記載される処理のこと、逆にオフバランスとは、経費形状などで貸借対照表に記載されない処理のことです。
リース契約が満了になったら
リース契約が満了になれば、その時点でリース終了ですが、多くの場合はリースの契約満了の半年~前には、商品の入れ替えや再リースの提案をされることが多いです。
再リースとは、リースが終了した複合機を1/5~程度のリース料金で、継続する契約のことです。多くは、1年更新の契約になります。
商品入れ替え、再リースの提案は、プリンター・複合機の使用頻度や必要機能によって選択すると良いでしょう。もしも、メーカー見積りに不満があるようなら、他社からも見積りをもらうと良いですね。
プリンター・複合機レンタルのメリット
特徴としては、
まず、契約対象は個人・法人両方です。
また、契約は数日から3年程度とフレキシブルです。
1.短期間でも借りることが可能
リースと異なり、レンタルの場合は短期間(1年~が多い)から、プリンター・複合機を借りられます。
2.減価償却や固定資産税が発生しない
リース同様、レンタルはレンタル会社に所有権があるので、固定資産税や減価償却の概念は必要ありません。
3.審査が必要ない
レンタルの場合はリースと異なり、審査の必要がありません。
プリンター・複合機レンタルのデメリット
1.リースよりも毎月の支払い金額が高い
レンタルはリースよりも月次料金が割高に設定してあるため、支払いは高くなります。もちろん、機械が古いほど、レンタル料金は安くなります。
2.機種やモデルが選べない
レンタルは、レンタル会社にある在庫の中から選んで使用するため、自ら機種を選ぶことはできません。また、レンタルされるプリンター・複合機は中古なので、必要な機能がついていない可能性があります。
3.初期費用がかかる場合がある
レンタル会社からプリンター・複合機を導入する際に、初期費用や設置費用が別途かかる場合があります。
プリンター・複合機リース、レンタルのメリットとデメリットまとめ
コピー機能、プリント機能、スキャナ機能、その他の機能など比較どころはたくさんありますが、一番の考慮ポイントは最新の機能をどこまで使い倒せるかです。
レンタルされるプリンター・複合機は、多くが5~8年落ちのものを使います。そのため、ここ数年で定着した新しい機能は付いていません。
この辺りはメーカーの営業マンからしっかり聞いて、機能の違いを教えてもらいましょう。
また、リースの場合、IFRS基準に合致するかどうかも考慮ポイントです。
そもそもオンバランス、オフバランスのどちらでも構わないのであれば、現金一括の方が割引交渉も効きやすいですし、最終支払額も少なくなるでしょう。
以下の内容も踏まえて、慎重に複合機選びをしてください。