2024年6月21日

実は世界共通!マニュアルや取説で使われる「禁止・警告・指示」マークの意味

警告

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「禁止」「警告」「指示」マークは世界共通

製品マニュアルや取扱説明書などでよく見かけるこれらのマーク。実はこれらはすべてISOという国際規格で定められた世界共通のマークです。

ISOとは、スイスのジュネーブに本部を置く非政府組織「International Organization for Standardization」の略称です。日本語に訳すと「国際標準化機構」であり、国際的な基準となる規格を制定する役割を担っています。例えば、一つの製品に対する安全基準が国ごとに異なっていると、輸出入時に問題が生じたり、ユーザーの安全性が脅かされたりする可能性があります。

そこで、世界共通の基準を設けるために「ISO規格」という国際的な規格が制定されているのです。このISO規格には種類ごとに番号が付けられており、今回ご紹介する禁止・警告・指示などのマークは、「ISO7001」や「ISO7010」といった規格で定められています。

ISO規格では、「できるだけ単語に依存せずに理解できる安全情報を伝える」という意図のもと、マークの種類と意味と区別するために5つの形と色の組み合わせが規定されています。

禁止・警告・指示標識の種類と色

上記の形と色の組み合わせを使用すれば、標識内に記載する記号やピクトグラムはオリジナルで作成することが認められていますが、ISO規格に登録するためにはデザインや形状に細かい規定があります。

また、マークによっては、人によって読み違えたり、意味が伝わらなかったりする可能性があります。このような誤認識による事故を防ぐために、ISOでは「正解率85%以上、かつ重大な読み間違いが5%以下」の標識のみをISO規格として認めるという規定を設けています。

オリジナルで作成せず、すでにISO規格で定められている記号やピクトグラムを使用することも可能です。

さらに、ISO規格のほかに「JIS」という規格もありますが、JISは「Japanese Industrial Standards(日本産業規格) 」の略称で、日本の国家規格です。国際規格であるISO規格を日本語に翻訳して作られています。

今回は、製品マニュアルや取扱説明書でよく使われている「禁止標識」「警告標識」「指示標識」についてご紹介していきます。

禁止標識(禁止マーク)

禁止標識

赤い円に斜線の入った禁止標識は、その名のとおり特定の行動や行為を禁止することを表します。赤は目に留まりやすく、注意を引き付けやすい色と言えます。

マニュアルや取扱説明書では、「火気厳禁」「立入禁止」「接触禁止」といった禁止標識がよく使用されます。

以下、よく使われる禁止標識の例をご紹介します。

禁止標識一例

警告標識(警告マーク)

警告標識

黄色の正三角形で表示される警告標識は、危険の警告や注意喚起を表しています。黄色と黒の組み合わせは視認性が高く、注意を促すのに適しています。

マニュアルや取扱説明書では、高温、発火、感電などの注意喚起として使われることが多いです。

「!」(エクスクラメーションマーク)とあわせて表示される「危険」「警告」「注意」は、それぞれ危険度が異なり、以下のように区別されています。

警告標識の区別

以下、よく使われる警告標識の例をご紹介します。

警告標識一例
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指示標識(指示マーク)

指示標識

青い円で表示される指示標識は、「しなければならない」行動を表しています。ここで気を付けたいのは、「してください」ではなく「必ずしなければならない」という強制の指示であるという点です。

マニュアルや取扱説明書では、「電源プラグを抜く」「換気をする」といった指示に使われることが多いです。

以下、よく使われる指示標識の例をご紹介します。

指示標識一例

まとめ

今回は「禁止標識」「警告標識」「指示標識」の意味と、マニュアルや取扱説明書でよく使われる標識についてご紹介しました。

これらのマークは世界共通の規格として定められており、ユーザーの安全を守るために欠かせないものです。製品マニュアルや取扱説明書などでは、事故を防ぐためにあらゆるケースを想定した警告と注意喚起が求められます。

また、ISO規格には「禁止標識」「警告標識」「指示標識」のほかに、「安全標識」や「火気安全標識」などもあり、これらは災害や火災など有事の際に身を守るための標識で、ピクトグラムとあわせて使われることが多くあります。

ピクトグラムについては、以下の記事で詳しくご説明していますので、ぜひご覧ください。

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