2024年5月20日
メルマガの作り方とは?読まれるための基本の7ステップ
目次 ▼
この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。
メルマガは、企業と顧客をつなぐ重要なコミュニケーションツールです。
メルマガを作成するにはさまざまなステップがあり、メール本文の作成だけでなく、目的の設定、タイトルの工夫、配信前のチェック、効果測定など、一つひとつのステップがメルマガの効果に大きく影響します。
読まれるメルマガを作成するためには、基本をしっかりと押さえることが重要です。そこで今回は、基本的なメルマガ作成の手順をご紹介いたします。
メルマガの作り方①目的・配信ターゲットを決める
メルマガを作り始める前に、まずは配信の目的とターゲットを明確にしましょう。
目的やターゲットが明確になれば、配信する内容やコンセプトも具体的に見えてきます。メルマガを読んだ読者にどのような行動をとってもらいたいのか、というゴールを設定してからコンテンツを作成することが重要です。
例えば、「会員登録をしてほしい」「ECサイトへ誘導したい」「セミナーに参加してほしい」など、最終的なゴールを見据えておくと、本文も作成しやすくなります。
▼メルマガ作成前に必要な準備については、以下の記事をご覧ください。
メルマガの作り方②配信形式を決める
メルマガには「テキストメール」と「HTMLメール」という2種類の形式があります。どちらの形式で配信するかを決めましょう。
テキストメール
文字や記号で構成されるメール形式のことを指します。
通常のビジネスメールで使われている形式で、専門的な知識がなくても簡単に作成することができます。シンプルな作りで容量が小さいため、読み込みの負担が少なく、受信者側のメールソフトや環境に影響されにくいのも特長です。
一方で、デザイン性が低くく、開封率などの数値を計測できないというデメリットがあります。
HTMLメール
Webサイトを構築するためのHTML言語を用いたメール形式のことを指します。
HTMLメールの最大のメリットは、デザイン性が高く、視覚的な訴求が可能という点です。画像やボタンを効果的に用いることで、読者の興味を惹くことができ、メールの開封率やクリック率などの数値も計測可能です。
一方、画像を使用するため通常のテキストメールに比べると容量が大きくなり、メールソフトによっては正しく表示されなかったり、読み込みに時間がかかる可能性があります。
メルマガにおいては効果測定のできるHTMLメールがおすすめですが、それぞれのメリットとデメリットを考慮して、自社の目的に最も適した形式を選ぶことが重要です。
メルマガの作り方③コンテンツを作成する
メールの配信形式が決まったら、①で設定した目的やターゲットを意識しながら、メールのコンテンツを作成します。いきなり本文を書き始めるのではなく、まずは全体の構成から考えていきましょう。
メルマガは基本的に、以下の5つの要素で成り立っています。
(1)ヘッダー
(2)挨拶・リード文
(3)本文
(4)CTA
(5)フッター
定期的に配信するメルマガの場合、毎回メールの構成を考えるのは時間がかかるため、あらかじめテンプレートを作成しておくと効率的です。これによって作業時間を短縮でき、効率的にメルマガを作成することができます。
メルマガ配信ツールには、さまざまなテンプレートが用意されていることが多いため、それらのツールを利用するのもおすすめです。
(1)ヘッダー
ヘッダーは、メルマガの最上部のパーツを指します。
メルマガを開封した際に一番上に表示されるため、「誰から来たメールなのか」「何のメールなのか」がわかるような要素が入ることが多く、HTML形式のメルマガでは、企業ロゴやメールの内容が一目でわかる画像を挿入することが一般的です。
ただし、受信者のメールソフトや環境によっては、画像が表示されないケースもあるため、画像だけでなくテキストでも情報を伝えるようにしましょう。
(2)挨拶・リード文
挨拶やリード文は、本文への導入となる役割を持っています。季節の挨拶や時事ネタなどを盛り込むケースもありますが、この部分が冗長になりすぎると、本題に入る前に読者が離脱してしまう可能性もあるため注意が必要です。基本的には、メールの内容がわかるような簡潔なリード文がよいでしょう。
メルマガ配信ツールの差し込み機能を使えば、「○○様」のように読者一人ひとりの名前を入れることもできますが、その場合は名前の間違いがないよう念入りに確認しましょう。
(3)本文
本文において重要なのは、自社の売り込みや宣伝ばかりにならないようにすることです。
メルマガはサービスの周知や販売促進が目的となるケースが多いですが、毎回売り込みばかりになってしまうと読者は飽きてしまいます。配信解除の増加にもつながるため、読者にとって有益な情報を届けることを心がけましょう。
その際、1通のメルマガにトピックスを詰め込みすぎるのはおすすめしません。例えば、「新商品の紹介」「セミナーの案内」「お役立ち情報」といったトピックスを1通のメルマガの中に詰め込むと、情報が散漫になり、一貫性のないメルマガになってしまいます。
有益な情報を届けようとすると、1通あたりの情報量が多くなってしまいがちですが、 基本的には「1通につき、1トピック」をベースに、テーマを絞ってシンプルなメルマガを心がけましょう。
本文が長くなる場合には、本文のはじめに目次を入れておくと、読者が知りたい情報を探しやすくなります。
(4)CTA
CTAとは「Call To Action」の略で、「お申込みはこちら」「詳しくはこちら」など、 読者に具体的な行動を促すボタンやテキストリンクのことです。
読者にアクションを起こしてもらいたい場合は、本文内にボタンやリンクを配置し、行動を起こしやすいような導線を引きましょう。
(5)フッター
フッターは、メルマガの最下部のパーツを指します。
メールを最後までスクロールしないと読まれない部分のため、署名や必要事項を記載するのが一般的です。公式SNSなどのリンクを貼るケースもあります。
以下の項目は、特定電子メール法にて表示が義務付けられているため、必ず記載してください。
・送信者の氏名または名称
・送信者の住所
・受信拒否の通知を受け付けるメールアドレスまたはURL
・受信拒否の通知ができる旨
・問い合わせを受け付ける電話番号、メールアドレスまたはURL
メルマガの作り方④件名・タイトルを付ける
本文の内容にあわせて、メールの件名・タイトルを考えます。
メルマガのタイトルは読者が最初に目にする部分であり、開封率に大きく影響します。せっかく有益なメルマガを作成しても、開封して読んでもらえなければ意味がありません。読者の興味を引くタイトルを付けることが重要です。
タイトルを作成する際によく用いられるのが「4Uの原則」です。
・緊急性(Urgent)
・独自性(Unique)
・有益性(Useful)
・超具体性(Ultra-Specific)
これらの要素を取り入れることで、より目を引くタイトルになります。
ただし、「必ず成功する」「1日で儲かる」のような過剰な表現は、読者に不信感を与え、迷惑メールに振り分けられてしまう可能性もあります。あくまで、本文の内容に即した適切なタイトルを付けるようにしましょう。
また、タイトルは30字前後が一般的ですが、人間が瞬時に理解できる文字数は10~15字と言われています。メールの一覧画面でタイトルが省略されることもあるため、要点は最初の15字以内に入れるとよいです。
メルマガの作り方⑤配信前のチェックを行う
メルマガが完成したら、配信前に必ず以下の項目をチェックしましょう。
配信先のリストが正しいか
配信先に設定しているリストが正しいかを確認します。複数のリストを管理している場合は、誤って別のリストに配信してしまうことのないようにしましょう。
メルマガは個人情報を扱う業務です。配信先を誤ると、読者に不快感を与えるだけでなく、企業の信用問題にも関わるため、配信前に必ず確認するようにしましょう。
設置しているリンクが正しいか
メルマガ内のCTAなどのリンクが間違っていないか、クリックして正常に遷移するかを確認しましょう。
リンク先のURLが間違っていると、読者を正しく誘導できず、メルマガの効果も薄れてしまいます。
配信停止の導線が設置されているか
先述のとおり、特定電子メール法により、配信停止を受け付けるメールアドレスやURLの記載が義務付けられています。配信停止の導線が設置されているか、記載内容の誤りや漏れがないかどうか、必ず確認しましょう。
配信を解除されたくないあまり、わかりづらい場所に記載したり、表示が小さすぎたりすると読者の不信感を招いてしまいます。「配信停止はこちらから」のように、わかりやすい導線を設置することが重要です。
配信停止の導線のほかにも、特定電子メール法で表示義務のある項目については、記載漏れのないよう配信前に必ず確認しましょう。
レスポンシブ対応しているか
レスポンシブとは、PC・スマートフォン・タブレットなど、読者のデバイスサイズにあわせてレイアウトが自動調整されることです。メルマガをレスポンシブ対応させることで、読者がどのデバイスでメールを受信しても、レイアウトが崩れることなく適切な表示でメルマガを読むことができます。
レスポンシブ対応されていないメルマガは、デバイスによってレイアウトが崩れて読みにくくなり、途中離脱につながりやすくなります。
テスト配信をしてチェックする
メルマガを配信する前に、必ずテスト配信を行いましょう。
編集画面で見えているレイアウトと、実際に読者が受信するメルマガのレイアウトが異なる場合があるため、テスト配信を行って実際の見え方を確認します。
テスト配信では、レイアウトの崩れのほかに、以下の項目などもチェックします。テスト配信の際には、PC・スマートフォンなど複数の端末で確認することをおすすめします。
・誤字脱字がないか
・レイアウトの崩れがないか
・コンテンツの内容が適切か
・画像が正しく表示されているか
・リンクに誤りがないか
・必須項目が記載されているか
メルマガの作り方⑥本番配信する
テスト配信で問題がなければ、いよいよ本番配信を行います。
メルマガの効果を最大化するためには、ターゲットに合わせた最適なタイミングで配信することが重要です。
例えば、BtoBのメルマガは土日よりも平日のほうが開封されやすく、BtoCのメルマガは昼間よりも夜が開封されやすいと言えます。さらに、業種によっても適切な配信タイミングは異なるでしょう。
参考: メルマガを始める前に必要な5つのステップとツールの選び方
本番配信が完了したら、配信履歴などから正しく配信されたことを確認しましょう。
メルマガの作り方⑦効果測定・分析を行う
メルマガは配信して終わりではなく、その後の効果測定が非常に重要です。配信完了後には、開封率やリンクのクリック率などを確認しましょう。
・開封率:メルマガが開封された割合を示す指標
・クリック率:メルマガ内のリンクがクリックされた割合を示す指標
開封率が低い場合は配信タイミングやタイトルを見直すなど、効果検証を行いながら改善していきましょう。
まとめ
今回は、メルマガの作成方法についてご紹介しました。
メルマガの目的やターゲット、運用方針によって、配信内容や適切なコンテンツは大きく異なりますが、最も重要なのは「メールを受け取った読者がどう感じるか」です。メルマガは読者とのコミュニケーションツールであることを念頭に置き、常に読者目線でメルマガを作成するようにしましょう。
また、メルマガの運用方法は企業によってさまざまで、今回ご紹介した構成・手順は一例に過ぎません。自社の課題に合わせて、継続的に運用を工夫してみてください。