2023年7月14日

もうネタ探しに悩まない!機関誌の企画例10選

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機関誌を制作している方の中には、毎号の企画やネタ探しに頭を悩ませているという方も多いのではないでしょうか?月に一回、3か月に一回、半年に一回、など定期的に発行していると、どうしても企画がマンネリ化してしまいがちですよね。

しかし、例えどんなにすばらしいデザインであったとしても、コンテンツが充実していなければ読者に満足してもらうことは難しく、より多くの人に読んでもらうためには企画やコンテンツが最も重要といっても過言ではありません。

そこで今回は、機関誌の企画例をご紹介いたします。

機関誌とは?

機関誌とは、学会や協会、研究機関、非営利組織などが発行している定期刊行物のことを指します。
「医療」「福祉」「建築」など、団体・協会ごとに特定の分野にテーマが絞られているのが特徴で、主に個人会員や会員企業に向けた活動報告や情報交換を目的として発行されています。

読まれる機関誌にするための企画立案のポイント

発行の目的と読者対象を意識する

まずは機関誌を発行する目的を明確にし、そこから「その目的を達成するためにはどのような企画が最適か」「どのような内容を伝えればよいのか」を検討していきましょう。

また、「誰に対して届けたいのか」という読み手を意識することも大切です。基本的に機関誌は会員に向けた冊子ではありますが、会員の中でもどのような属性の人が多いのか、どのような情報を求めている人が多いのか、ということに目を向けることで、取り上げるべき内容や企画の見せ方も見えてきます。

タイムリーな情報を盛り込む

季節や時事に合った内容を盛り込むことで、より読者の関心を惹きやすくなります。定期的に発行している機関誌だからこそ、最新の情報を届けやすいと言えます。

ただ、発行頻度が半年に一度や年に一度の場合には、制作時には最新だった情報が発行時には古くなってしまうことも考えられます。読者の手元に届く時期を念頭に置いて企画内容を検討するとよいでしょう。

また、よりリアルタイムで情報を届けられる手段として、Web媒体を活用するのも一つの方法です。

効果測定を行う

どんな企画が求められているのかわからない、という場合は、効果測定を行い読者の声を直接聞いてみるのもよいでしょう。

紙媒体の機関誌の場合は読者アンケートや読者へのヒアリング、Web媒体の機関誌の場合はWeb解析ツールを使って閲覧数や閲覧時間をチェックする、といった方法が挙げられます。

効果測定を行いながらどのような企画が良かったのか/悪かったのかを振り返り、PDCAを回していくことでより読者の満足度の高い機関誌にブラッシュアップされていきます。

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機関誌の企画例・ネタ 10選

ここからは機関誌に多い記事企画例・ネタをご紹介していきます。機関誌は比較的堅い内容が多いですが、読者に興味を持ってもらえるよう企画の見せ方を工夫することが重要です。

1.巻頭言

巻頭言とは、冊子の初めに掲載する文章のことです。序文のような役割でテーマや内容には特に決まりがないため、挨拶や最近のトピックス、掲載号の特集に関する内容が多いです。

2.対談・鼎談(ていだん)

対談とは二人で話すことを指し、鼎談(ていだん)とは、三人で話すことを指します。

普段なかなか話す機会のない会員同士や同じ業界の関連企業同士で話すことによって、読者が共感できる話題や新たな発見が生まれ、堅い内容や専門的な内容であっても読者の興味を惹きやすいでしょう。

3.座談会

座談会も機関誌の企画としておすすめです。座談会のテーマを設定し、テーマに関連するメンバーを集めることで記事の方向性としてもまとまりやすく、目玉企画になることもあります。

インタビューや対談に比べるとカジュアルな雰囲気のため、参加者も発言しやすく、より本音を引き出しやすくなるでしょう。

4.インタビュー

会員や関連企業、または業界に関連のある著名人にインタビューを行い記事にします。

インタビューの場合、関連企業の社長や会長、大きなプロジェクトに参加した会員など、記事になるようなコンテンツを持った人に話を聞くことが多いです。

また、業界に関連のある著名人へのインタビューはそれだけで目玉企画となり、多くの人に読んでもらえるきっかけになります。取材依頼や撮影など、労力がかかる企画ではありますが、その分読者に満足してもらえる企画とも言えます。

5.時事に関するトピックス

時事関連のタイムリーなトピックスは読者の興味を惹きやすいです。よく取り上げられる内容としては業界に関連する最新技術や世の中の動き、法改正などが挙げられます。

流動的で変化のある内容のため、連載というよりは特集企画として組まれることが多いです。

6.活動報告

先ほど機関誌発行の目的をご紹介しましたが、その役割からも機関誌の企画として活動内容の報告は欠かせません。多くの機関誌が総会や講演会、セミナー、展示会、学会など、協会が行った活動報告を記事企画として取り上げています。

ただ単に開催日時や概要を載せるだけでなく、実際の活動を取材し写真撮影をしたり、参加者から感想を聞くなどして、活動内容の詳細や当日の様子などを掲載するとよいでしょう。会員に活動内容を広く知ってもらうことで、次回の参加へとつながることもあります。

7.会員企業レポート

会員企業の取り組みなどを取材したり、会員に取り組んでいることや活動状況など執筆してもらい記事にします。

同じ業界であっても企業同士の横のつながりを構築する機会はあまり多くないため、こういった企画で他の企業の取り組みを知ることができるのは、読者にとってよい情報源になるでしょう。

8.海外情報

業界に関連した海外の情報を掲載することもあります。海外に支社や支部を持っている会員企業があればテーマを決めて執筆依頼をしたり、海外研修を行った会員に研修レポートとして記事を書いてもらうケースもあります。

普段海外に関する情報はなかなか入手しにくいため、読者の関心が高い企画とも言えます。

9.エッセイ

特にテーマを決めず、執筆者の体験や考えなどを自由に記載したエッセイもおすすめです。季節にちなんだ内容や世間の動き、自身の活動についてなど、エッセイではさまざまなトピックスが記載されます。

機関誌はどうしても内容が堅くなってしまいがちですが、エッセイを入れることによって誌面にメリハリが生まれ、読者にとっても読みやすくなるでしょう。

10.書籍紹介

業界に関連する書籍を紹介するコーナーも企画としておすすめです。関連書籍以外にも、話題になっているビジネス書やおすすめの小説などを紹介してもいいかもしれません。

編集部が毎号選んでいるとネタ不足になってしまいがちなため、その号の執筆者にそれぞれ一冊ずつ選んでもらうのも方法の一つです。

まとめ

今回は機関誌の企画例をご紹介しました。

企画を考える際には、機関誌の発行目的や読者対象を意識することが大切です。継続的に発行しているとどうしてもネタ不足やマンネリ化に陥ってしまいがちですが、読者の満足度を高めるためにも企画立案にはしっかりと時間をかけ、よりよい機関誌を作っていきましょう。

他の機関誌を見てみるのもネタ探しの一つの方法です。ぜひ参考にしてみてください。
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