2022年6月17日
郵便料金の割引サービスまとめ
目次 ▼
この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。
ゆうパックやレターパックなど、利用するシーンの多い郵便ですが、さまざまな割引制度があるのをご存知ですか?
今回は割引制度をまとめてご紹介しますので、これを知っておけばお得に郵便が利用できるかもしれません。
割引には、主に以下のような種類があります。
・区分郵便物
・広告郵便物
・バーコード付き郵便物
・郵便区内特別郵便物
・差出通数による割引
・ゆうパック利用時の割引
利用条件などについて、一つずつご紹介していきます。
区分郵便物
区分郵便物とは、事前に郵便区番号ごとに分けられた郵便物のことです。
差し出し前に郵便番号ごとに区分けしておくことで料金が割引されます。
通常、郵便物は郵便局に差し出された後、機械によって郵便番号ごとに区分されます。通数が多い場合は仕分けに時間がかかったり、郵便物の種類によっては人の手で仕分けを行うケースもあります。
事前に郵便番号ごとに区分けすることで郵便局内での手間が省けるため、料金が割引されるという仕組みです。
事前の申込は不要ですが、郵便局が交付する用紙が必要なので、発送前に確認しておきましょう。
利用条件
■郵便物の種類
定形郵便物、定形外郵便物、通常はがき、往復はがき
■差出通数
形状、重量および取り扱いが同一のものを同時に2,000通以上
■支払い方法
料金別納、料金後納、料金計器別納
■利用の流れ
(1)受取人の住所の郵便番号ごと、または差出郵便局が指定する郵便番号ごとに仕分けする
(2)差出郵便局が交付する用紙に、上記(1)の郵便区番号を記入する
(3)配達までに余裕がない場合は「割引」、配達までに3日程度余裕を持たせられる場合は「特割」、配達までに7日程度余裕を持たせられる場合は「特特」のいずれかを朱記して郵便物とともに束ねる
割引率
■基本割引率
・受取人の住所の郵便区番号ごとに区分されている場合
差出通数 | 割引率 |
2,000通~ | 3% |
1万通~ | 4% |
5万通~ | 5% |
10万通~ | 6% |
・差出郵便局が指定する郵便区番号ごとに区分されている場合
差出通数 | 割引率 |
2,000通~ | 1% |
1万通~ | 2% |
5万通~ | 3% |
10万通~ | 4% |
※往復はがきの場合は、それぞれ2分の1の割引率
■特別割引率
以下の条件に当てはまる場合は、基本割引率に加えて特別割引率が適応されます。
バーコードがついているかどうか、配達までに余裕を持たせることができるかどうか、などによって割引率が異なります。
料金別納と料金後納については以下の記事でご紹介しておりますので、参考にしてみてください。
広告郵便物
広告郵便物はその名の通り、チラシやDMなど「商品の広告」「役務の広告」「営業活動に関する広告」を目的とした郵便物のことです。同一内容で大量に作成された広告郵便物は郵便料金が割引されます。
事前に承認請求書と発送する印刷物の見本を郵便局に提出し、承認を受ける必要があります。
広告郵便物の場合は、差出の都度割引が適応になるものと、月間割引の2種類があります。それぞれ利用条件が異なるので注意が必要です。
利用条件
■郵便物の種類
定形郵便物、定形外郵便物、通常はがき、往復はがきのうち、「商品の広告」「役務の広告」「営業活動に関する広告」を目的とし、同一内容で大量に作成されたもの
※広告郵便物に該当するもの
セールの案内、通販、展示即売会の案内、会員加入の案内 等
※広告郵便物に該当しないもの
経理関係の書類、企画PR誌、政治・宗教広告、求人広告 等
■差出通数
形状、重量および取り扱いが同一のものを同時に2,000通以上
※月間割引の場合:同時に2,000通以上、かつ、1か月に1万通以上
■支払い方法
料金別納、料金後納、料金計器別納
※月間割引の場合:料金後納のみ(料金を後納する料金計器別納を含む)
■利用の流れ
(1)事前に印刷物の見本と承認請求書を取扱郵便局へ提出する
(2)取扱郵便局から承認書を受け取る
(3)差し出しの際に、承認書・郵便物の見本・差出郵便物を提出する
割引率
■基本割引
・差出の都度割引
1度の差出通数に対して、以下の割引率が適応されます。
差出通数 | 割引率 (定形郵便物・定形外郵便物) | 割引率 (はがき) |
2,000通~ | 12% | 8% |
3,000通~ | 15% | 11% |
5,000通~ | 18% | 14% |
7,500通~ | 19% | 15% |
1万通~ | 21% | 17% |
1.5万通~ | 22% | 18% |
2万通~ | 23% | 19% |
3万通~ | 24% | 20% |
5万通~ | 25% | 21% |
7.5万通~ | 26% | 22% |
10万通~ | 27% | 23% |
20万通~ | 29% | 25% |
30万通~ | 31% | 27% |
50万通~ | 33% | 29% |
80万通~ | 35% | 31% |
100万通~ | 37% | 33% |
・月間割引
1か月間の差出通数に対して、以下の割引率が適応されます。
差出通数 | 割引率 (定形郵便物・定形外郵便物) | 割引率 (はがき) |
1万通~ | 20% | 16% |
2万通~ | 22% | 18% |
5万通~ | 24% | 20% |
10万通~ | 26% | 22% |
20万通~ | 27% | 23% |
30万通~ | 29% | 25% |
40万通~ | 31% | 27% |
50万通~ | 33% | 29% |
100万通~ | 35% | 31% |
200万通~ | 37% | 33% |
※往復はがきの場合は、それぞれ2分の1の割引率
■特別割引
以下の条件に当てはまる場合は、基本割引率に加えて特別割引率が適応されます。
バーコードがついているかどうか、配達までに余裕を持たせることができるかどうか、などによって割引率が異なります。
参考:広告郵便物‐日本郵便
バーコード付き郵便物
バーコード付き郵便物とは、郵便物の仕分けを行う際に機械で確実に読み込めるように郵便物自体にバーコードをつけたものを指します。
郵便番号や宛先を示すバーコードを事前に郵便物に印字することで、機械で処理でき郵便局内の作業効率が上がるため、料金が割引になるという仕組みです。
利用条件
■郵便物の種類
厚さ6mm以下で郵便物の柔軟性やミシン目の規格に加えて、封筒の材質等が日本郵便が定めるガイドラインを満たす定形郵便物、通常はがき、往復はがき
■差し出し通数
形状、重量および取り扱いが同一のものを同時に1,000通以上
■支払い方法
料金別納、料金後納、料金計器別納
■利用の流れ
郵便物に受取人の住所を表す所定のバーコード(カスタマーバーコード)を印字して差し出す
バーコード記載方法
■カスタマーバーコード
郵便番号および郵便物の宛先を表す正確な内容・仕様のバーコードを以下の図のように印字します。
郵便物の引き受けの際に、カスタマーバーコードが正しく印字されているかどうか検査を実施しているので、日本郵便の公式では事前に品質検査を受けることを推奨しています。
細かいフォーマットや印字位置などは日本郵便のサイトで詳しく記載されていますので、下記より確認してみてください。
郵便番号・バーコードマニュアル バーコード|日本郵便株式会社
割引率
基本的には1,000通以上の差し出しで一律3%の割引を受けることができます。区分郵便物や広告郵便物の場合には、割引率が加算されます。
差し出し通数 | 割引率 |
1,000通~ | 3% |
※往復はがきの場合は、2分の1の割引率
郵便区内特別郵便物
同一の郵便区内で引き受けと配達が行われる郵便物のことです。
同じ郵便区内で完結するため郵便局内での仕分けや作業の手間が省け、料金が割引されます。
利用条件
■郵便物の種類
長さ34cm以内、幅25cm以内、重量250g以内の定形郵便物または定形外郵便物
■差出通数
形状、重量および取り扱いが同一のものを同一差出人から同時に100通以上
■支払い方法
料金別納、料金後納、料金計器別納
表示方法
郵便物の表面の見やすい位置に「郵便区内特別」の文字を明瞭に表示する
割引率
郵便区内特別郵便物の料金には、特別料金(1)~(4)の4種類があります。
日本郵便の公式サイトでは、郵便区内特別郵便物の条件に合わせたフローチャートがあり、特別料金(1)~(4)のうちどれが適応になるのか、確認することができます。
差出通数による割引
さまざまな割引の種類をご紹介しましたが、細かい条件をクリアしていなくても、郵便物や荷物の通数に応じて割引が適用される場合があります。
■第一種郵便物(手紙)
最低1,000通以上を同時に発送
■第二種郵便物(はがき)
最低1,000通以上を同時に発送
■第三種郵便物(雑誌などの定期刊行物)
最低2,000通以上を同時に発送
仕様や条件に合わせて郵便料金を計算してくれるシミュレーターもありますので、確認してみてください。
ゆうパック利用時の割引
ゆうパックとは、サイズ3辺合計170cm以下、重さ25kgまでの郵便物や荷物を対象としている日本郵便の宅配便サービスです。
利用されている方も多いかと思いますが、ゆうパックにも割引制度があります。
持ち込み割引
郵便局またはゆうパック取扱所やコンビニなどへ荷物を持ち込んで発送する場合、1個あたり120円の割引となります。
※重量ゆうパック( 重さ25kg以上30kg以下)は、ゆうパック取扱所への持ち込みは不可となっています。
同一あて先割引
1年以内に発送されたゆうパック(もしくは重量ゆうパック)の「ご依頼主控」を添えて、再度同じ宛先に荷物を発送する場合、1個あたり60円の割引となります。
着払いは割引対象外となります。また、すでに同一あて先割引を使用した「ご依頼主控」では割引を受けることができません。
複数口割引
同じ宛先に同じ種類のものを一度に2個以上送ると、1個あたり60円の割引となります。
同一あて先割引とは併用ができず、着払いのものは割引対象外です。
ゆうパックスマホ割アプリ
ゆうパックスマホ割アプリとは、郵便局にゆうパックを持ち込む際に宛名ラベルを簡単に発行できたり、住所がわからない相手にも荷物を送ることができるアプリです。
ゆうパックスマホ割アプリを利用して荷物を送ることで、1個あたり180円の割引となります。
さらに、以下の割引も併用することができるため、お得にゆうパックを利用することができます。
■郵便局受取割引
発送時に、郵便局を受取場所として指定することで、さらに100円引き
■継続利用割引
前月までの1年間で10個以上発送することで、割引後の料金からさらに10%引き
まとめ
今回は、郵便料金の割引についてご紹介しました。
細かい利用条件はありますが、うまく使えばお得に郵便を利用でき、コスト削減にもつながります。
差出通数や郵便物の種類によって割引率が異なる場合や、他の割引と併用できる場合などもありますので、詳しくは日本郵便の公式サイトをチェックしてみてください。