2020年4月17日

【中間管理職・ディレクター編】印刷会社がテレワークをやってみた!職種別のメリット・デメリットとは?

テレワーク

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テレワークはじめました

新型コロナウイルス感染症対策における4月7日の緊急事態宣言から早10日、外出自粛要請に応じてテレワークを導入、実施している企業も増えてきました。

緊急事態宣言以前から私たちも一部の社員を除きテレワークを導入しており、一ヶ月が経過しました。

(もちろん 印刷会社としては、どうしても現場でないとできない業務もあります。)

当初は戸惑っていた社員たちも徐々に慣れつつありますが、実務を行うなかで浮き彫りになった課題もありますし、職務・職種によって視点も異なります。

そこで改めて、代表をはじめ社員がテレワークに対してどのように感じているのか、どのようなメリット、デメリットがあるのかをヒアリングしてみました。

今回はその中から中間管理職と女性ディレクターのリアルな声をご紹介します。

テレワークをやってみた~中間管理職(44)男性の場合~

まずは管理職の男性社員のこんな感想から。

【テレワーク】メリットに感じた点

  • 満員電車等、通勤のストレスが軽減され、部下にとってはストレスフリーだろうと考えている点
  • テザリングなどをすることで、多少なりとも ITリテラシーが高くなってくれている点

(編集室コメント)

自宅に固定回線がない場合や外出先などでテザリング(スマートフォンなどのデータ通信を利用して、PCやタブレット等からインターネットに接続すること)を利用する際、設定に苦戦した社員や今回のテレワークで始めて使ったという社員が多くおりました。

ちなみにセキュリティの観点から当然ながらVPN接続を経由しておりますが、これにより社内LANにもアクセスが可能になり、出社の必要性が減りました。

【テレワーク】 想定外の効果、気づいた点

  • アナログ作業のデジタル化が進み、効率化が進んだ点

(編集室コメント)

従来はアナログで行っていた作業をテレワークのためにデジタル化に移行した結果、作業効率がよくなったという話もよく聞きます。テレワーク最大のメリットといっても良いかもしれません。

【テレワーク】デメリットに感じた点

  • テレワーク時の仕事内容が不明な点
  • 専用ソフトもあるようだが未導入の場合、時間外作業など正確な残業管理がほぼ不可能な点

(編集室コメント)

勤怠管理、労働管理が難しいという理由でテレワークに踏み切れない企業も多くあります。 特に管理職側から見れば業務管理や人事評価に頭を悩ませることも多いでしょう。

テレワーク時の勤怠管理を、社員からの報告や成果物の提出などで済ます企業もあれば、 業務時間や離席時間の計測、作業画面の監視などが可能なツール(専用ソフト)を利用する企業もあります。しかし、ツールの導入となると確かに少しハードルが高くなりますね。

【テレワーク】実践してみて、 煩わしいと感じた点 、心配に思った点

  • クレーム対応(相互理解が進まない)
  • 作業環境のトラブルシューティング ( 使用デバイスの故障、通信環境切断等のトラブルを自力で対処できるか )

(編集室コメント)

社内外どのような業務においても、言語化能力の差がテレワークのパフォーマンスに影響を与えるとも言われています。特にクレーム対応・顧客対応については、緊急事態宣言により対面での対応が難しくなった今、大きな課題と言えるでしょう。属人的要素も大きいですが、社内でノウハウを共有していく必要があります。コミュニケーションロスをどう埋めていくのかが、テレワーク成功の鍵といえそうです。

そして作業環境やデバイスのトラブルシューティングについては、一人ひとりのITリテラシーや作業環境が異なるため、自力で対処できない人は絶対にいるという認識は持っておいたほうがよいでしょう。トラブル対応に時間を費やしてしまいまい、スケジュール進行に影響が出たり業務の生産性も落ちることになります。可能であればマニュアルや対応フローを用意しておきたいものです。

テレワークをやってみた~ ディレクター職(28)女性の場合~

続いては女性ディレクターの意見をご紹介します。

【テレワーク】メリットに感じた点

  • 自分だけで完結させる仕事に集中して、かつ優先順位高く実行することができる。 (顧客対応、見積もり作成、スケジュール作成、手配業務、原稿整理など)

社内にいると自分の仕事途中でガンガン話しかけられ、部署内等の相談に時間を割く必要がありました。
業務上必要なものならいいのですが、そうでない無駄話に発展することもあるので…。

特に繁忙時は、そのために自分の顧客対応を後回しにせざるを得ないこともありましたので、テレワークしていると対面で話しかけられることが無い分、本来あるべき優先順位を守って仕事できるのが素晴らしいです。

(編集室コメント)

なるほど、話しかけられないことで仕事がスムーズに進むのは休日出勤と似ているかもしれません。一方、在宅勤務の場合家族がいると話しかけられたり、家事を依頼されたりとなかなか集中できないという声も聞かれます。

【テレワーク】 想定外の効果、気づいた点

  • 思っていたより集中できる。

「家で仕事なんかできない!」と思っていましたが、結局自分が差配しないと案件が回らないため、見えないところで「差配待ち」にならないよう早くやらねば、という意識が在社しているときよりも高いです。

あと、意外と「みんなで協力して仕事をする」意識が下がっていないことを実感しています。

ある程度緩みが生じたり、孤独を感じたりするのかな、と予想していたのですが、自部署内だけで言うと、そこまででもないなあと思っています。

多分毎朝ビデオチャットでMTGしているからだと思います。

(編集室コメント)

テレワークんだと意外と集中できるという意見は私の周りでもよく聞きます。
ビデオチャットで毎朝MTGをするのも、仕事への気持ちの切り替えができて良いですね。参考にしたいです。

【テレワーク】デメリットに感じた点

  • ちょっとしたコミュニケーションのタイムラグやテンションとかニュアンスの伝わりづらさ。

やはり対面コミュニケーションよりは劣りますね。でも工夫次第でなんとかなるとは思っています。
デメリットを想定した上での表現の仕方とか、内容によってはチャットじゃなくてビデオにするとか方法はたくさんありますし。

(編集室コメント)

対面と違い、コミュニケーションにおける「ニュアンスの伝わりづらさ」は、テレワークの大きな壁です。やはり如何に伝えたいことを言語化できるかが重要ですね。

参考:テレワーク時代の情報共有に最適なビジネスチャットツール4選

まとめ

環境、ITリテラシー、コミュニケーション、モチベーション維持の方法、勤怠管理、進捗管理、作業の効率化など、テレワークへの課題はまだまだたくさんあります。

今回の経験が、働き方改革の推進や仕事を見直すきっかけになれば良いと思います。

今まさにテレワークを実施している方、これからテレワークを導入しようとしている方にとって少しでも参考になれば幸いです。

次回は、営業職やデザイナー、経営者の意見をご紹介します。