2016年5月18日
チラシの効果とは?5つのチェックポイントと測定方法
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チラシは効果測定が難しい?
インターネット広告が広告メディアとしての存在感を増すなか、アナログなチラシの効果を見直す動きもあります。
リスティング広告は商圏が限られるスモールビジネスや地元密着の集客型店舗では、そもそもインターネットとの親和性に疑問があります。
そのため、今チラシを使った広告が見直されてきています。
メリットの多いチラシですが、効果測定が可能なインターネット広告に比べ、正確な効果測定が出来ないデメリットがあります。
そこで今回は、チラシで効果測定するための方法をいくつかご紹介したいと思います。
チラシの効果とは
効果測定の方法についてご紹介する前に、一度チラシの効果について定義をおさらいしてみましょう。
チラシの効果1.反響
チラシの効果としてまず一番に思い浮かぶのは、購入や来店、問い合わせなどの反響(アクション)です。
ちなみに、チラシの反響率の目安とはどれくらいなのでしょうか。
仮に不特定多数向けの折込チラシを10,000枚配布した場合、反響は1人~30人ほど、つまり、折込チラシの反響目安は、0.01~0.3%程度と言われています。
そんなに少ないの?と思われるかもしれませんが、チラシの効果とは一度の反響だけでは測れません。
それが、次にご紹介する「認知・ブランディング」です。
チラシの効果2.認知・ブランディング
チラシには、実際に反響に繋がらなくても「認知度を高める」という目的があります。
そもそも知ってもらわなければ、良い悪いの判断をするテーブルに乗ることさえ難しいのです。
また、接触回数を重ねることで反響に繋げていくという考え方もあります。
単純接触効果という心理的効果があります。人と人の関係は、他人→知人→友人→特別な人という風に、接触頻度によって親密度が増していきます。つまり、接触回数が増えることで、好感度が増していくというものです。
これは人と人の接触だけではなく、商品の体験や見聞きしたもの全てが対象になります。日用品メーカーの花王やライオン、P&Gなどが、絶えずテレビCMを打ち続けているのは、そのためです。
チラシもテレビCMと同じように、接触回数を重ねていくことで知ってもらい反響へ繋げていくのです。
チラシの効果測定のチェックポイント
チラシの効果についておさらいしたところで、効果測定のチェックポイントをご紹介しましょう。
ちなみに効果測定は、先ほど紹介したように「どれだけ配ってどれだけ反響があったか」、つまり反響率をベースに行います。
参考:
折込チラシの反響率は?効果測定に必要な反響率の考え方
チラシの効果測定のチェックポイント1.デザイン
まずはデザインです。商材やオファーなど、同じ条件でもデザインが違うだけで反響率に違いが出ます。
デザインの検証を行いたいのであれば、2〜3つのデザインパターンを出稿し、どのデザインの方が反響率が良かったのかを測定します。
チラシの効果測定のチェックポイント2.エリア
エリアもチェックポイントの1つです。
エリアによって、「学生が多い」「単身者が多い」「富裕層が多い」などの違いがあり、チラシのターゲティングにより配布すべきエリアが変わってきます。
参考:
エリア、家族構成…チラシをより効果的にする配布先のセグメントとは
エリアごとに反響率を測定し比較することで、エリアの特徴やターゲットが多く住むエリアが見えてきます。
チラシの効果測定のチェックポイント3.タイミング(季節・曜日)
配布するタイミング(季節や曜日など)ごとの反響率もチェックしましょう。
新聞にはターゲットや商材などによって、曜日ごとに適したチラシの傾向があります。
また、シーズナル(季節)商品は、年間を通して商品ごとに適した配布タイミングがあります。クリスマス商戦を狙うなら11月には広告を打つ…のようなベストのタイミングを検討しましょう。
参考:
季節イベントをチェック!DM、チラシに必須な年間販促カレンダーと活用方法
チラシの効果測定のチェックポイント4.オファーの種類
オファーとは特典のことです。
あなたが目にするDMやチラシには、バーゲン情報や割引クーポン券などが掲載されていることも多いでしょう。
広告主の目的を達成するために、顧客にこのようなメリットを提示することをオファーといいます。
オファーはなんでも良いというわけではありません。当然、ターゲットの反応が良いオファーもあればそうでもないオファーもあります。
ターゲットの属性や趣味趣向によって変わるはずです。デザイン同様、オファーを数パターン用意し、反響率の良さを比較してみましょう。
チラシの効果測定のチェックポイント5.配布方法・メディア
配布方法によっても、効果に違いが出ます。
新聞が良いのかフリーペーパーが良いのか、ポスティングが良いのか、カタログ通販などの商品同梱が良いのか…など、チラシの配布方法に悩む広告主の方も多いと思います。
また同じ新聞でも、メディアによってメインの読者層も違いますので、反響率が変わる可能性があります。
参考:
折込チラシの出稿基準とは?新聞全国5大紙の特徴と読者層
ターゲットの属性も考慮しながら、どの配布方法が良いのかを、充分に比較検討しましょう。
効果測定の方法
効果測定のチェックポイントがわかったところで、ここからは効果測定の方法をご紹介します。
効果測定の方法1.口頭
対面でも電話でも「当店を何で知りましたか?」とお聞きする方法です。この方法は、チラシ以外の広告手法の効果測定にもなります。
しかし、属人的で漏れが生じやすいことやチラシ個別の測定が難しいのがデメリットです。
効果測定の方法2.アンケート
購入時や利用時に申し込みフォームの入力、記載が必要な場合は、アンケート形式で確認します。
調査漏れも少なく、チラシの効果測定だけでなく顧客の属性や購入履歴なども判明するため、調査結果が顧客分析にも応用できるのがメリットです。
効果測定の方法3.クーポン・引換券
割引クーポンやプレゼント引換券などのオファーを掲載し、顧客にチラシを持参してもらい、引き換えることで効果測定をする方法です。
細かい分析をしたいなら、チラシの種類ごとに配布時期や個別コードを掲載しておくことをおすすめします。
効果測定の方法4.QRコード・個別URL
インターネットでの申し込みや問い合わせが可能な商材であれば、チラシ専用のURLを掲載することで、アクセスログにより効果測定が可能です。
スマートフォンでの申し込みには、パラメータを付加したURLをQRコードにするのもおすすめです。より細かい分析が可能になります。
効果測定の方法5.申し込みコードを設ける
通信販売によくあるパターンなのですが、各チラシに申し込み番号を記載します。
申し込み時や購入時に番号を申告してもらったり、入力してもらうことで効果測定を行います。
デザイン、オファー、有効期限、配布方法を様々な種類に分けてテストマーケティングを行うことがありますが、Webでも電話でもコードの申告を必須にすることで確実にチラシの種類を把握することができます。
チラシの効果測定方法 まとめ
チラシはただ配って終わりではありません。
広告で一番重要なことは知ってもらうこと、そして次に繋げることです。
以前も書きましたが広告は必ず効果を測り、より良い効果を求めて改善していかなければいけません。
参考:
売れるチラシ、来店促進するチラシを作る10の要素とは
そのためにはデザイン、媒体、エリアなど様々なパターンで検証し、その都度PDCAを回していく必要があります。
例えば、エリアやデザインが同じ条件でも、媒体によって反応が違うという結果になれば、媒体の検証を続けていく必要があります。曜日が変わっただけで反応に大きな違いが出ることもあります。
一般的なチラシの反響率は1%以下と言われていますが、このような結果の積み重ねがチラシの効果をより大きくするのです。
ぜひ、いろんな方法を試してみましょう。