2023年4月6日
Wordの差し込み印刷の方法とは?Excelデータを自動で差し込む手順を解説
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差し込み印刷とは?
複数の人に対して同じ文面の書類を送る際、文面をコピーして会社名や名前など宛名だけを変更し別名保存する…というやり方をしていませんか?
数枚であればこのやり方でもよいですが、何十枚、何百枚となるとかなり時間がかかり、ファイルの数も膨大になってしまいます。
また、個別の氏名を書かずに「各位」などの全員共通で使える宛名にする方法もありますが、やはり相手の会社名や名前を記載した方が丁寧な印象になりますし、自分事として文書の内容にしっかりと目を通してもらいやすくなります。
そこで活用したいのがWordの「差し込み印刷」機能です。
Wordの差し込み印刷機能を使えば、Word内の指定した箇所にExcelで作成したリストの情報を差し込むことができるため、一つのファイル内で宛名だけ変えた文書を一括で作成することができます。
そこで今回は、Wordの差し込み印刷の方法についてご紹介いたします。
差し込み印刷の方法
1.Excelで宛先リストを作成
まずは差し込む情報をExcelにリスト化していきます。すでにリストがある場合にはそれを使っても問題ありませんし、データベースで管理しているものをCSVに書き出しExcelに取り込んで使用することもできます。
あとから差し込む情報を選択することができるため、この段階でリスト内に不要な情報が入っていても問題ありません。リストが作成できたら、わかりやすいようなファイル名をつけて保存しておきましょう。
2.Wordで文書作成
Excelで差し込む情報のリストを作成できたら、Wordで文書を作成していきます。今回は送付状を例に、以下のような文書を作成しました。
このとき、以下の画像のように、会社名や名前を入れる箇所を記号で示したり、スペースを空けておくなど、Excelの情報をどこに差し込むかわかるようにしておくとよいです。
3.Wordの文書とExcelのリストを紐づける
ExcelのリストとWord文書が用意できたら、その二つを紐づけていきます。まずは「差し込み文書」のタブを選択し、「宛先の選択」から「既存のリストを使用」をクリックします。
「データファイルの選択」から、先ほど作成したExcelファイルを選択し「開く」をクリックします。
シート選択画面が表示されるので、リストを作成したシートを選択し、「先頭行をタイトル行として使用する」にチェックを入れて「OK」ボタンを押します。
これでWordの文書内に差し込む情報として、先ほど作成したExcelのリストが紐づけられました。
※Excelと紐づけたWordファイルを閉じると、次回ファイルを開こうとしたときに以下のようなダイアログが表示されます。前回ファイルを閉じたときに紐づけたExcelデータをそのまま差し込みたい場合は「はい」を、差し込む必要がない場合には「いいえ」を選択します。
4.Excelで作ったリストをWordに差し込む
「差し込み文書」のタブから「差し込みフィールドの挿入」をクリックすると、先ほど作成したリスト内の項目が表示されます。
差し込みたい項目をクリックすると、カーソルの位置に<<会社名>> <<部署>> <<名前>>のように選択した項目が挿入されます。通常の文字と同様に、文字サイズやフォントの変更もできるので、バランスを見ながら調整しましょう。
5.プレビュー画面で確認
「差し込み文書」のタブから「結果のプレビュー」をクリックするとプレビュー画面が表示されます。差し込んだ情報に誤りがないか、正しい位置に差し込まれているかどうかを確認しましょう。
プレビュー画面ではExcelに入力した情報がどのように差し込まれるか、1件ずつ確認することができます。
以下の矢印ボタンをクリックすると、リスト内の2行目以降のデータも順番に確認することができます。
6.印刷
プレビューをチェックして問題なければ、「差し込み文書」タブから「完了と差し込み」をクリックし、「文書の印刷」を選択します。
通常のWord文書と同様に「ファイル」→「印刷」もしくは「Ctrl + P」で印刷しようとすると、今画面上に表示されているデータしか印刷されないので注意してください。
「文書の印刷」をクリックすると、「プリンターに差し込み」というボックスが表示されるので、Excelのリスト内のすべての行を印刷する場合は「すべて」にチェックを入れます。
現在プレビューで表示されている文書のみを印刷する場合は「現在のレコード」にチェック、リストの行の範囲を指定して印刷する場合は何行目から何行目を印刷するか数字を入力して、「最初のレコード」と「最後のレコード」にチェックを入れましょう。
印刷範囲を選択して「OK」ボタンを押したら、いつも通り部数やカラーなどの印刷設定を行い、「OK」ボタンを押せば完了です。
まとめ
今回は、Wordの差し込み印刷の方法についてご紹介しました。
記事内では送付状の作成を例にご説明しましたが、やり方を応用すれば宛名ラベルやはがきにもExcelのリストを差し込むことができます。
一括で作成できてかなりの効率化につながりますので、ぜひ試してみてください。
▼Wordの便利機能については以下の記事もあわせてご覧ください。
・編集者が覚えておきたいWindowsのショートカットキー【Word編】
・Wordを使った校正の方法(前編)表記ゆれや送り仮名をチェックする
・Wordを使った校正の方法(後編)修正履歴の記録とコメントの方法