2024年8月14日

ピクトグラムとは?歴史や作り方、無料素材サイトをご紹介

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ピクトグラムとは

ピクトグラムとは、特定の言語に依存せず、絵や図を使って情報を伝える記号のことです。公共施設で広く使用されており、代表例としては非常口のマークやトイレのマークが挙げられます。これらのピクトグラムは、文字を使わなくても何を表しているか認識できるよう設計されており、視認性の高い2色を使って構成されています。

ピクトグラムと似ているものに「アイコン」がありますが、ピクトグラムは基本的に2色で構成されているのに対し、アイコンは2色以上を使ったカラフルなものが多いです。また、ピクトグラムは交通機関や公共施設でよく使用されますが、アイコンは主にWebサイトやロゴなどで使用されるといった使用場面の違いもあります。

ピクトグラムの歴史

ピクトグラムの起源は、オーストリアの哲学者であり社会・経済学者であったオットー・ノイラートが1920年代に開発した「アイソタイプ」という記号であると言われています。

アイソタイプは、教育を受けていない大衆向けの「社会経済博物館」で、読み書きができない人々にも社会や経済の変化を理解してもらうため、統計資料を図式化して視覚的に表したものでした。

アイソタイプ(ISOTYPE)は「International System Of TYpographic Picture Education」の略で、ノイラートはこの図解教育が国際的なつながりを作るとして、図を使った教育システムの重要性を提唱していました。

ピクトグラムとオリンピック

2021年の東京オリンピック開会式で行われたピクトグラムのパフォーマンスは記憶に新しいですが、現在のようなピクトグラムは1964年に行われた東京オリンピックが発祥とされています。

当時の日本は、標識や案内の多くが外国語に対応していませんでした。オリンピックで来日する外国人に情報を正しく伝えるため、美術評論家の勝見氏を中心に、競技を表す20種類のピクトグラムと、施設を表す39種類のピクトグラムが考案されました。その後、これらのピクトグラムは、世界的に普及されることを目指して著作権が放棄され、世界中に広まっていったと言われています。

そして、57年の時を経て、2021年の東京オリンピックでは33種目50種類のピクトグラムが新たに作成されました。

参考:オリンピック競技リスト – 夏季・冬季オリンピック

ピクトグラムのメリット

視認性が高く、情報が一目で伝わる

ピクトグラムは、文字だけで表現するよりも素早く情報を伝えられるというメリットがあります。シンプルで視認性が高く、遠くからでも何を表しているのかが一目でわかるため、道路標識や非常口などの表示としても効果的です。色を使うことで、赤は警告、緑は安全というように、より直感的に情報を伝えることができます。

また、ピクトグラムは文字を使用しないため、限られたスペースで情報を伝えたいときにも最適です。文字が視認しにくい場合であっても、ピクトグラムを活用すれば簡潔に情報を伝えることができるでしょう。

幅広い人に情報を伝えやすい

ピクトグラムは文字を使わず視覚的に情報を伝えることができるため、言語や国籍、年齢に関係なく、多くの人にとって理解しやすいというメリットもあります。

ただし、国や文化によって意味が変わったり、異なる解釈をされる場合もあるため注意が必要です。特に外国人向けのピクトグラムを作成する際には、ISO規格に準拠したものを使用することをおすすめします。

ISOとは、スイスのジュネーブに本部のある、非政府組織「International Organization for Standardization」の略称です。日本語に訳すと「国際標準化機構」であり、国際的な基準となる規格を制定することを役割としています。例えば、一つの製品に対する安全基準が国によって異なっていると、輸入や輸出などの取引の際に影響が出たり、ユーザーの安全性を脅かす可能性が出てしまいます。

そこで、世界共通で統一された基準を定めるために「ISO規格」という国際的な規格が制定されているのです。

引用: 実は世界共通!マニュアルや取説で使われる「禁止・警告・指示」マークの意味
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ピクトグラムの作成方法

ピクトグラムの作成方法としては、自分で作成する方法と素材サイトからダウンロードする方法があります。自分でピクトグラムを作成する場合は、まずは伝えたい情報を記号化・視覚化した後、不要な情報を削り、盛り込む要素を減らします。「丸」「角丸四角」「線」をうまく組み合わせて、できるだけシンプルなデザインにしていきましょう。

ピクトグラムの作成には、主に以下のようなソフトがよく使用されます。

Adobe illustrator
Microsoft PowerPoint
PICTOGRAMMING

ピクトグラムを作成する際には、誰が見ても一目で理解できることが重要です。視認性の高い色を使用したり、できるだけ単純化することを心がけましょう。複数のピクトグラムを作成する場合には、サイズやテイスト、色などの統一感を持たせることも大切です。

無料で使えるピクトグラム素材サイト

ここからは、無料でピクトグラム素材をダウンロードできる4つのサイトをご紹介します。素材をダウンロードして使用する際には、商用利用やクレジット表記など、各サイトの利用規約を必ず確認するようにしましょう。

ヒューマンピクトグラム2.0

ヒューマンピクトグラム2.0_キャプチャ

URL:https://pictogram2.com/

ヒューマンピクトグラム2.0は、バリエーション豊富なピクトグラム素材が多数用意されているサイトです。一般的なピクトグラムと比べて、ユニークでカジュアルなものが数多く提供されています。

ダウンロード形式は、ai、png、jpgに対応しています。会員登録不要でダウンロードでき、商用利用も可能です。

ピクトアーツ

ピクトアーツ_キャプチャ

URL:https://pictarts.com/

ピクトアーツは、モノクロのピクトグラムが無料でダウンロードできるサイトです。コミカルなものから汎用性の高いものまで、幅広いラインナップが揃っています。ダウンロード形式はpngのみですが、会員登録やクレジット表記が不要で、商用利用も可能です。

このサイトでは、ピクトグラムのほかにも、3Dイラストやビジネスアイコン、動物イラストなど、さまざまな種類の素材が提供されています。

SILHOUETTE ILLUST

シルエットイラスト_キャプチャ

URL:https://www.silhouette-illust.com/

SILHOUETTE ILLUSTは、10,000点以上のモノクロピクトグラムが無料でダウンロードできるサイトです。会員登録不要で、ai、png、jpg形式の素材が一つのZIPファイルにまとめてワンクリックでダウンロードすることができます。

商用利用可能で、クレジット表記も不要です。

ピクトグラムBOX.com

ピクトグラムBOX.com_キャプチャ

URL:https://pictogrambox.com/

ピクトグラムBOX.comは、ピクトグラムをはじめ、警告マークや禁止マークなどの素材がダウンロードできるサイトです。バリエーションが豊富なため、さまざまなシーンで活用することができます。

ダウンロード形式はPDFのみですが、会員登録不要で利用できます。

まとめ

今回は、ピクトグラムの歴史や作成方法、使用するメリットなどを中心にご紹介しました。

ピクトグラムを活用することで、文字だけでは伝わりにくい情報を、直感的かつ視覚的に伝えることができます。伝えたい相手や状況に合わせてうまく活用することが大切です。

さまざまなシーンに活用することができますので、ぜひ参考にしてみてください。

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