2015年11月19日

確実に売上と利益を上げるには?販促チラシ作成の注意点

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

商売の利益=売上-材料費-人件費-広告費

あなたはご自身の商売で、確実に売上と利益をあげ、長く続く商売をしたいと思いますか?

当たり前ですね。売上や利益を作れない商売なら、趣味でできる範囲で行えば良いだけです。

商売とは、いかに安く仕入れて高く売るかを考えます。そして、仕入れは商売にかかるコストと考えます。コストは、材料費(商品費)であり、人件費であり、広告費(販促費)です。

つまり、以下の式が成り立てば商売も成立します。

利益=売上-材料費-人件費-広告費

もし、あなたが喫茶店を経営している場合、どこで差別化を図るでしょうか。

コストが安ければ安いほど良いと考えて、まずくても安いコーヒー豆、従業員全員が大学生のアルバイト、広告費は一切かけない、というやり方で、商売が成り立つでしょうか?……難しいですよね。

反対に、トコトンこだわった美味しいコーヒーのためにかかる2倍の材料費、この道40年のプロのバリスタのためにかかる2倍の人件費。

これらで差別化をすることは悪いことではありません。ただ、そこにかけたコストが売上に反映されているかを測ることは難しいでしょう。

そこで、みなさんご存知の売上を作るための方程式を見なおしましょう。

売上=顧客数×購入回数×客単価

つまり、顧客数か購入回数か客単価を増やせば良いということですね。この中で一番簡単に増やすことができるのは、顧客数です。

広告費をいくら使っても良いならば、必ず顧客数は増えるからです。もちろん、そういうわけにはいかないため、何らかの工夫をしなければいけません。

では、広告費をどううまく活用して「利益=売上-材料費-人件費-広告費」の式を完成させれば良いのでしょうか。

基礎を学べる広告手法はチラシ

わたしたちの周りは広告で溢れています。溢れかえっている広告の中で、一番手軽で、お金がかからず、さらに工夫の余地次第で売上が何倍にも上がる方法がチラシです。

「インターネット広告じゃないの?」

インターネット広告も素晴らしいと思います。もちろん私たちも、インターネット広告を活用しています。

知らない方のために説明をすると、インターネット広告は費用対効果の可視化が一番行いやすい広告手法で、印刷よりも手元での改修が簡単であるため、PDCAも簡単に回せます。

ただし、来店型の店舗には合いません。また、商圏が市町村レベルの商売にも不向きです。

最近、とにかくインターネット広告さえ使えば何とかなるといった風潮がありますが、その特徴を掴んでおかなければ良い使い方はできません。

そこで私がおすすめするのがチラシです。チラシはインターネット上の商売以外であれば、効果も出しやすく必要最小限の取り組みから始められます。

チラシでしっかり売上を作る方法を理解・実践できれば、いざインターネット上に商売を広げても、基本は同じ考え方でPDCAを回せるようになります。

費用対効果は?紙広告とインターネット広告の簡単比較

つまり、チラシで基本をマスターしておけば、いろいろな広告手法、販促手法に応用できるのです。

ところが、このチラシを使い切れていない方が非常に多いことが残念です。

おさらい!売れるチラシを作るさまざまな要素

販促の基本であるチラシで売上を作る要素は、これまでに何度もお話してきています。

たとえば、売れるチラシを作るためには、

・媒体や商品に合わせた用紙のサイズ
・ターゲットに合わせたチラシの配布時期
・回数を重ね、反響を上げるトライ&エラー

が基本です。

基本を押さえよう!チラシの効果を最大に高める3つのポイント

この3つの基本を踏まえた上で、次は作り方に気をつけ、以下の要素を突き詰めていく必要があります。もし手元にチラシがあるならば、以下の要素を照らし合わせてみてください。

売れるチラシの要素1.内容が1秒で伝わるものにする
売れるチラシの要素2.広告目的は1つに絞る
売れるチラシの要素3.お店の地図は誰にでもわかりやすいもの
売れるチラシの要素4.電話番号、自社サイト表示はわかりやすく
売れるチラシの要素5.写真によってイメージをさせる
売れるチラシの要素6.口コミ、レビューを載せる
売れるチラシの要素7.写真に端的なキャプションを入れる
売れるチラシの要素8.オファーを明確にする
売れるチラシの要素9.チラシに有効期限を持たせる
売れるチラシの要素10.効果測定要素を持たせる

参考:売れるチラシ、来店促進するチラシを作る10の要素とは

各要素で深掘りできるものは、また別途お伝えしますが、効果が高いチラシは、1つ1つの要素が丁寧に練りこまれています。

チラシの要素が揃ったら、メリットデメリットを踏まえた最適な配布方法を選択します。

どの配布方法が優れていて、どの配布方法が劣っているというわけではありません。業種業態、商品、ターゲットによって、適したチラシ配布方法は異なります。

チラシ配布方法1.新聞折込チラシ
チラシ配布方法2.ポスティング
チラシ配布方法3.配達地域指定郵便
チラシ配布方法4.街頭手配り
チラシ配布方法5.フリーペーパー折込

参考:代表的なチラシ配布方法5つとメリット・デメリット

一番ポピュラーな新聞折込やポスティングを使う場合には、配布時期、特に曜日で特徴を掴むことが重要です。

販促効果を高める曜日別新聞折込チラシの特徴

月曜日から日曜日まで、チラシはまんべんなく、偏りなく届けられるわけではありません。特に、主婦であれば、「今日は◯◯のチラシがあるはずだから、それ見てお買い物に行こう。」と考えるほど、認識しているはずです。

そして最後に、トライ&エラーの考え方を知っておかなければいけません。

何度もお伝えしていますが、販促活動は全て繰り返すことで、反響率が高まります。何年も商売をされている方であれば、おわかりだと思いますが、顧客に満足してもらえれば、必ず顧客数は蓄積され、売上は増えていきます。

1回のチラシにおける費用対効果を計測し、何回行えばチラシの費用対効果がプラスになるか、以下の様に計算してみてください。

反響率が0.3%、顧客化率が0.06%の場合

30人×顧客単価5,000円×0.06=9,000円(-13.1万円の粗利)
30人×顧客単価7,000円×0.06=12,600円(-12.74万円の粗利)
30人×顧客単価10,000円×0.06=18,000円(-12.2万円の粗利)


・30人×顧客単価5,000円×0.06=9,000円(-13.1万円の粗利)
・1万枚、2万枚、3万枚のパターンで毎月折込チラシを活用する
・顧客は全て蓄積していくものとする
・顧客は毎月1回利用するものとする
・上から、売上、広告費、粗利

チラシ

参考:折込チラシの反響率は?効果測定に必要な反響率の考え方

何回のチラシ施策で、プラスになるかがわかれば、あとはその費用を捻出し、繰り返していくだけです。もちろん、1回1回の費用対効果が最大になるように、毎回工夫が必要になります。

売上と利益を作る販促チラシの流れで注意することまとめ

チラシをしっかり活用して、売上と利益を作るための基本要件をまとめてみました。

もう一度言うと、商売は「商売の利益=売上-材料費-人件費-広告費」これで成り立ちます。そして、売上は「売上=顧客数×購入回数×客単価」これで成り立ちます。

材料費や人件費は工夫しても限界があります。ところが、広告費はその工夫に限界がありません。

もし、これまで商売を行ってきてさまざまな強みを持っている割に、広告費に対する工夫をしてこなかった方はチャンスです。

あなたが持っている商売の強みを最大限活かすためにも、これからは広告費に対する工夫をして、売上と利益の最大化にチャレンジしてください。