2024年10月11日

紙?データ?動画?マニュアルの形式別のメリット・デメリット

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

マニュアルを作成するにあたって、まず最初に決めなければいけないのは、マニュアルをどのような形式で作成するかということです。以下の記事でもご紹介しましたが、マニュアルを効果的に運用するためには、マニュアルの形式が非常に重要となります。

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紙やデータ、動画など、マニュアルにはさまざまな形式がありますが、それぞれどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?今回は、マニュアルの形式についてご紹介していきます。

マニュアル作成形式①:紙媒体

メリット

紙のマニュアルのメリットは、端末やインターネット環境が不要で、閲覧環境を選ばずにいつでもどこでも参照できるという点です。

また、紙のマニュアルは大きく開くことができたり、複数ページを行ったり来たりしやすいため、参照しながら作業がしやすい点も魅力と言えます。

さらに、紙のマニュアルであれば、先輩社員からもらったアドバイスや作業のコツなどの補足情報を直接書き込むことができるため、新人マニュアルや研修マニュアルとしても活用しやすいです。

デメリット

一方で、紙のマニュアルのデメリットとしては、更新や改訂に手間がかかるという点が挙げられます。更新や改訂をする際には、修正してすべて再印刷し、修正箇所の差し替えや再配布のアナウンスが必要です。

また、紙のマニュアルは電子マニュアルと異なり、配布する数だけ印刷する必要があるため、改訂のたびに印刷コストが発生します。

マニュアルを保管するための場所も必要になるため、ページ数の多いマニュアルの場合は社内のスペースが圧迫されてしまうこともあるでしょう。

マニュアル作成形式②:電子データ

メリット

WordやPowerPoint、PDFといった電子マニュアルは、修正や編集をデータ上で簡単に行えるため、更新や改訂がしやすいというメリットがあります。完成後に誤りが見つかった場合も即座に修正することができ、再配布や差し替えの手間が大幅に軽減されます。

また、電子マニュアルの場合は、キーワード検索やしおり機能を活用して、必要な情報にすぐにアクセスできるという利便性の高さも備えています。

デメリット

電子マニュアルは、PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスがないと閲覧することができません。これらのデバイスを使い慣れていない人にとっては、画面上でマニュアルを閲覧することに見づらさやストレスを感じることもあるでしょう。

また、電子マニュアルは広く配布しやすい一方で、簡単に複製や保存ができるため、改訂時に古いマニュアルと新しいマニュアルが混同してしまうおそれがあります。「どれが最新のマニュアルかわからない」ということのないように、正確なバージョン管理が必要です。

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マニュアル作成形式③:HTML

メリット

HTML形式のマニュアルは、Webサイトを見る感覚で閲覧でき、必要な情報を素早く見つけやすいというメリットがあります。形式やデザインに制限がないため、情報量が多いマニュアルであっても、整理して見やすくまとめることができます。

さらに、マニュアルの保存場所が一元化されるため、紙やデータのように同一のマニュアルが複数存在してしまうことがなく、常に最新のマニュアルを閲覧することができます。

非公開にして自社サーバーに格納したり、パスワードをかければ安全に管理することができますし、ローカル環境に保管されることもないため、 PCの紛失などによる情報漏洩のリスクも軽減されます。

デメリット

HTML形式のマニュアルのデメリットは、PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスに加え、インターネット環境がないと閲覧できないという点です。

電子マニュアルと同様に、インターネットをあまり利用しないユーザーにとってはマニュアルを閲覧するハードルが高く、なかなか浸透しないおそれもあります。

また、HTML形式のマニュアルを作成するには専門的な知識やスキルが必要です。制作会社に依頼するケースも多く、その分他のマニュアルに比べてコストや時間がかかることもあります。

マニュアル作成形式④:動画

メリット

動画マニュアルの最大のメリットは、視覚的に情報を伝えられる点です。動画は表現の幅が広く、文字や写真だけでは伝わりにくい情報も直感的に理解してもらうことができます。

言葉や文字情報に依存せず情報を伝えることができるため、ユーザーの属性に関係なく幅広い層に対応でき、特に外国人向けのマニュアルなどにも最適です。

デメリット

動画マニュアルを作成するには、専門的なスキルが必要です。簡単に利用できる動画編集用ツールも多数存在していますが、慣れていないとなかなかハードルが高く、作成にかなりの手間と時間がかかります。

また、動画マニュアルは「何分何秒にどの情報があるか」を確認するのが難しく、部分的な参照がしづらいというデメリットがあります。動画内に目次をつけることもできますが、紙やデータと比べると検索性は劣ってしまうと言えるでしょう。

▼動画マニュアルのメリットとデメリットについては、以下の記事でより詳しくご紹介しています。

まとめ

今回は、マニュアル作成の4つの形式について、それぞれのメリット・デメリットをご紹介しました。

マニュアルは、 自社の環境や目的、ユーザー層などに応じて最適な形式を選択することが大切です。必ずしも「どの形式が最適か」という正解はありませんが、作成前に一度それぞれのメリットとデメリットを理解し、用途にあわせて最も効果的な方法を選びましょう。

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