2023年5月22日
ChatGPTで記事作成はできる?編集者が知っておきたい活用術とは
目次 ▼
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ChatGPTとは、アメリカのベンチャー企業であるOpenAI社が開発したチャットボットです。アカウントを作成すれば、だれでも基本的に無料で使うことができます。
人工知能がインターネット上の情報やユーザーとのやりとりを学習し、チャット形式で自然な会話のやりとりをしたり、複雑な文章を自動生成できるのが特徴です。
▼ChatGPTの使い方や設定方法などは、以下の記事で詳しくご紹介しています。
リリースからわずか5日でユーザー数100万人を突破し、カスタマーサービスやプログラミングなど、ビジネスでも幅広く活用されているChatGPTですが、記事作成などの編集業務においても活用することができます。
そこで今回は、ChatGPTを使って記事を作成する方法と注意点をご紹介いたします。ChatGPTはあくまでAIのため、情報の正確性や古さなど気を付けなければならない点はありますが、うまく使えば時短や効率化につながります。
編集業務においてChatGPTを活用するメリット
時間短縮につながる
記事を作成するためには、アイデア出しや見出し作成、原稿執筆、校正などさまざまな工程があり、多くの時間がかかりますが、ChatGPTを使えば記事作成に必要な業務の一部を自動化することができるため、作業時間の短縮につながります。
プロンプト(ChatGPTに送る文章)の入力や的確な指示を考える時間は必要ですが、ChatGPTは短時間で文章を作成できるため、慣れてくれば編集業務の効率化が期待できるでしょう。
新しいアイデアを得られる
ChatGPTは膨大なデータを学習しているため、さまざまなアイデアや情報を提供してくれます。
記事作成をする中で、自分だけで考えているとどうしても似たような言い回しばかりになってしまったり、アイデアがマンネリ化してしまうこともあるかと思いますが、ChatGPTを使えば自分では思いつかなかった新しい視点のアイデアや表現が見つかることも期待できます。
編集者が知っておきたいChatGPTの活用例
アイデア出し(企画、見出し作成)
ChatGPTを使って企画やネタ出し、見出し作成などのアイデアを提案してもらうことができます。例えば、「食に関する記事のトピックス案を教えてください」と質問すると、以下のように10個のアイデアが提案されました。
また、ChatGPTに記事のタイトルを作成してもらうこともできます。記事の内容やテーマを具体的に伝えることで、より内容に沿ったタイトルを提案してくれます。
構成案の作成
記事の構成案を作成してもらうことも可能です。以下は実際にChatGPTが作成した構成案ですが、かなり具体的な内容を項目立てして提案してくれています。
記事に載せたい内容、見出しの数、読者対象などを指定すれば、より精度の高い構成案が作成されます。
記事作成
ChatGPTはタイトルや見出し作成だけでなく、インターネットなどから学習した情報をもとに一から記事を作成することもできます。
指示の的確さや情報量によって生成される文章が変わってくるため、クオリティを上げたい場合には、記事テーマのほかに読者層や文体、目的、体裁なども指示の中に盛り込むようにするとよいでしょう。一度生成された記事を「もう少し簡潔に説明してください」「具体例を交えてください」のように、やりとりしながらブラッシュアップしていくこともできます。
ただし、記事の精度や情報の正確性などは不完全なため、ChatGPTで生成された文章をそのまま使うのではなく、たたき台として使用する程度に留めておくのがよいかもしれません。
また、ChatGPTでは長すぎる文章は一度に生成できず途中で途切れてしまいます。文章が途切れてしまった場合は「続けてください」などを入力することで続きが出力されます。
1,000字~2,000字程度であれば問題ありませんが、あまりに長すぎる文章の場合は途中で切れてしまうことがあります。会話が途切れてしまったときは、「続けてください」や「続きを教えてください」と入力すると続きを書き始めてくれます。
また、ユーザーからChatGPTに送信できる最大の文字数としては、正確な文字数制限はありませんが、およそ2,500~3,000字とされています。
参考:【初心者向け】ChatGPTとは?使い方やできること、注意点を解説
文章の要約
テキストを直接入力したり、要約したいWebサイトのURLを指定することで、文章の要約を行うことが可能です。有名な小説や映画などはタイトルを伝えるだけであらすじをまとめることもできます。
要約の長さを調整したい際は「短く要約して」「簡単に要約して」と指示したり、「○○字以内」「○○字程度」のように文字数を指定しましょう。「新入社員向けに要約して」「二つの違いをメインに要約して」のように細かく指示を出すことで、文体や強調したい部分を調節することもできます。
文字・記号の置換
ChatGPTに送信した文章から、指定した文字や記号の置換を行うこともできます。
例えば、「です・ます」調で書かれた文章を「だ・である」調に変換してという指示を出したところ、以下のように修正されました。
句点(、)と読点(。)をそれぞれカンマ(,)とピリオド(.)に変換することもできます。
文章内から特定の文字だけ削除・置換することも可能です。特定の文字を削除した場合にも、意味が通るように他の言葉に言い換えたり、文章を編集してくれます。以下の例の場合、「野菜」という言葉を削除するという指示を出しましたが、単語を削除するだけでなく文脈にあわせて「食材」という言葉に言い換えられました。
段落分け
送信した文章の内容や文脈に沿って段落分けを行うこともできます。以下のようにカレーの作り方についての文章を送信したところ、工程ごとに改行・段落分けした文章が生成されました。
ChatGPTで記事作成する際の注意点
間違った情報が混ざっていることがある
「【初心者向け】ChatGPTとは?使い方やできること、注意点を解説」の記事でもご紹介しましたが、ChatGPTが生成する文章には間違った情報が混ざっていることがあります。
間違った情報を記事として発信すると媒体そのものへの信頼にも大きく影響してしまうため、ChatGPTで作成した文章はそのまま使用せず、情報が正しいかどうか必ずファクトチェックを行うようにしましょう。
クオリティが不完全
ChatGPTは短時間で膨大な量のテキストを生成することができます。しかし、文体が硬かったりどこか機械的だったり、作成される文章のクオリティは不完全な部分があります。
また、ChatGPTは2021年9月までの情報を学習して文章を生成しています。そのため出力される情報が古かったり、過去に誰かが作成した文章をベースにしたありきたりな表現になっていることもあるので注意が必要です。
プロンプトを工夫したり指示を細かく出したりすることで、生成される文章のクオリティや内容はある程度コントロールできますが、やはりChatGPTで作成した文章は人の手によるチェックや修正が欠かせないでしょう。
ファイルの送受信はできない
2023年5月時点では、ChatGPTはテキストベースでのやりとりにしか対応しておらず、WordやExcelなどのファイルを送信したり、生成する文章をファイル形式で出力してもらうことはできません。
表形式にまとめてほしい場合は、「表にまとめて」という指示を出すことで以下のように表形式で出力することができます。
まとめ
今回は、編集業務におけるChatGPTの活用例についてご紹介しました。
内容のクオリティや情報の正確性などまだまだ不完全な部分もあるため、ChatGPTに記事作成をすべてまかせるのは避けたほうがよいですが、記事のたたき台やアイデアの参考として活用するだけでも作業時間の短縮や効率化が期待できます。今回ご紹介した注意点をおさえて上手に活用していきましょう。
ChatGPTのほかにも、以下の記事では編集業務を効率化するさまざまな方法をご紹介していますのであわせて参考にしてみてください。
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