紙？データ？動画？マニュアルの形式別のメリット・デメリット

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マニュアルを作成する際、まず最初に考えておきたいのが「どの形式で作成するか」という点です。どれだけ内容が充実していても、利用シーンやユーザーに合っていない形式では、「読まれない」「使われない」マニュアルになってしまいかねません。マニュアルを効果的に活用するためには、形式選びが非常に重要です。

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紙・データ・動画など、マニュアルにはさまざまな形式があり、それぞれに特徴や注意点があります。今回は、マニュアルの代表的な4つの形式について、メリットとデメリットをご紹介していきます。

マニュアル作成形式①：紙媒体

メリット

紙のマニュアルは、端末やインターネット環境がなくても閲覧できる点が大きなメリットです。作業現場や外出先など、場所を選ばずにいつでもどこでも参照できます。

また、ページを大きく開いて見比べたり、マニュアルを見ながら作業したりと、直感的に使いやすいのも特長です。

余白にメモを書き込めるため、先輩社員のアドバイスや作業のコツを追記しやすく、新人教育や研修用マニュアルとしても活用しやすいでしょう。

デメリット

一方で、紙のマニュアルは更新・修正に手間がかかります。内容を変更するたびに印刷し直し、差し替えや再配布が必要になります。

また、印刷部数に応じたコストがかかるほか、紙媒体は保管スペースも必要です。特に、ページ数が多いマニュアルの場合、社内のスペースが圧迫されてしまうこともあるでしょう。

マニュアル作成形式②：電子データ（Word・PDFなど）

メリット

WordやPowerPoint、PDFなどの電子マニュアルは、修正や更新がしやすい点が大きな特長です。誤字脱字の修正や内容の差し替えもスムーズに行え、最新版をすぐに共有することができます。

また、キーワード検索やしおり機能を活用すれば、必要な情報に素早くアクセスできる点もメリットです。

デメリット

電子マニュアルは、PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスがなければ閲覧できません。これらのデバイス操作に不慣れな人にとっては、画面上でマニュアルを読むこと自体が負担になる場合もあります。

さらに、電子マニュアルは広く配布しやすい反面、簡単に複製・保存ができるため、改訂時に古いマニュアルと新しいマニュアルが混在してしまう可能性があります。「どれが最新のマニュアルかわからない」ということのないように、正確なバージョン管理が必要です。

マニュアル作成形式③：HTML

メリット

HTML形式のマニュアルは、Webサイトを見る感覚で閲覧でき、必要な情報を素早く探しやすいのが特長です。構成やデザインの自由度が高く、情報量が多いマニュアルでも、カテゴリ分けやリンクを活用して整理することができます。

また、マニュアルの保存場所を一元化できるため、常に最新のマニュアルを参照でき、バージョンの混在が発生しにくい点もメリットです。

非公開にして社内サーバーに格納したり、パスワードを設定すれば安全に管理することができ、ローカル環境に保管されることもないため、 セキュリティ面にも配慮した運用が可能です。

デメリット

HTML形式のマニュアルは、PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスに加え、インターネット環境が必要になります。インターネットをあまり利用しないユーザーにとっては閲覧のハードルが高く、浸透しにくいケースもあります。

また、HTML形式のマニュアルの作成には専門的な知識やスキルが必要です。制作を外部に依頼する場合、他のマニュアルに比べてコストや制作期間がかかることもあります。

マニュアル作成形式④：動画

メリット

動画マニュアルの最大のメリットは、視覚的に情報を伝えられる点です。動画は表現の幅が広く、操作手順や動作の流れなど、文字や写真だけでは伝わりにくい内容も直感的に理解してもらうことができます。

言語や文字情報に依存せず情報を伝えられるため、外国人スタッフ向けのマニュアルなど、幅広いユーザーに対応しやすい点も特長です。

デメリット

動画マニュアルの作成には、撮影や編集などのスキルが求められます。簡単に利用できる動画編集用ツールも充実していますが、慣れていない場合はハードルが高く、作成にかなりの時間と労力がかかります。

また、動画マニュアルは「どこでどの情報が出てくるか」を把握しにくいため、部分的な参照が難しいというデメリットがあります。動画内に目次をつけることもできますが、紙やデータと比べると検索性は劣ってしまうと言えるでしょう。

▼動画マニュアルのメリットとデメリットについては、以下の記事でより詳しくご紹介しています。

知っておきたい！動画マニュアルのメリット・デメリット

まとめ

今回は、マニュアル作成におけるの4つの形式について、それぞれのメリット・デメリットをご紹介しました。

どの形式が最適かは、自社の環境や目的、マニュアルを利用するユーザーによって異なります。大切なのは、 それぞれの特徴を理解したうえで、 「作りやすさ」だけでなく、「使われ続けるかどうか」を基準に形式を選ぶことです。

マニュアルの第一歩として、ぜひ参考にしてみてください。